毎年多くの限定モデルを発表するシチズンから2024年に発表されたモデルをまとめて紹介する。国産時計メーカーの中でも技術力とコストパフォーマンスが魅力のシチズン。あらゆるシーンに寄り添う幅広いラインナップを揃える。
Text by Yukaco Numamoto
[2024年12月26日掲載記事]
シチズンが2024年に発表した限定モデルを紹介!
1918年の創業以来、「市民に愛され市民に貢献する」という企業理念を掲げ、製品開発や社会貢献活動に取り組んでいる。会社名には市民を意味するシチズンを採用し、1930年にシチズン時計株式会社が創立された。「豊かな未来(とき)をつなぐ、Crafting a new tomorrow」とグループビジョンを定め、広く市民に貢献できるものづくりを真摯な姿勢で続けているメーカーである。2024年はシチズン時計ブランドの100周年の年にあたり、当時の思いが込められた手巻き懐中時計のほか、ザ・シチズン、プロマスターなど様々なラインナップから限定品が発売となった。
シチズン「『CITIZEN』ブランド時計 100周年記念 懐中時計」
手巻き(Cal.0270)。18石。2万8800振動/時。Tiケース(直径43.5mm、厚さ13.4mm)。日常生活用防水。世界限定100個。特定店限定モデル。110万円(税込み)。
1924年に初めて誕生した懐中時計第1号機「16型手巻き懐中時計」の発売100周年を記念した懐中時計が限定モデルとしてリリースされた。クラシックなデザインはオリジナルの第1号懐中時計を踏襲し、6時位置のスモールセコンドや、インデックスのアラビア数字、時分針の青いブレゲ針などで彩られる。塗装研磨仕上げの電気鋳造ダイアルで、正絹で作られた組ひもが付属する。
ケースがチタン製であることも興味深い。1970年に世界で初めてチタン製腕時計を発売したシチズンの歴史の中で欠かすことのできない素材である。オリジナルと異なる部分としては、ケース12時位置に取り付けられたボウの形状である。本作ではしなやかな操作性と優れたメンテナンス性が考慮されている。
「ATTESA & xC」リミテッド ペア モデル「ディアー コレクション」
光発電エコ・ドライブ(Cal.H800)。月差±5秒(非受信時)。フル充電時約5年駆動(パワーセーブ作動時)。スーパーチタニウム™ケース(直径41.5mm、厚さ9.7mm)。10気圧防水。世界限定1700本。14万8500円(税込み)。
光発電エコ・ドライブ(Cal.H060)。月差±5秒(非受信時)。フル充電時約5年駆動(パワーセーブ作動時)。スーパーチタニウム™ケース(直径29.0mm、厚さ8.2mm)。5気圧防水。世界限定1400本。12万6500円(税込み)。
毎年ホリデーシーズンの限定モデルとして好評な「アテッサ」と「クロスシー」のペアモデルが「ディアー コレクション」だ。今年は、見た人に幸せが訪れると言われているナイトレインボーをテーマに設定した。両モデルとも、ケースとバンドにはデュラテクトプラチナを使用し、透明感のあるブルーのダイアルが組み合わされている。シチズン アテッサは12時位置方向にパールのプリントを何層にも重ね、夜に現れる虹のアーチをさりげなく溶け込ませている。クロスシーは6時位置方向にナイトレインボーをイメージした何層ものラメを円弧状に重ね、インデックスには星々に見立てた5ポイントのラボグロウン・ダイヤモンドとカットパーツをセットしている。
「シチズンコレクション メカニカル ツヨサ コレクション」
自動巻き(Cal.8210)。2万1600振動/時。パワーリザーブ約40時間。SSケース(直径40.0mm×厚さ11.7mm)。5気圧防水。6万6000円(税込み)。
自動巻き(Cal.8210)。2万1600振動/時。パワーリザーブ約40時間。SSケース(直径40.0mm×厚さ11.7mm)。5気圧防水。6万6000円(税込み)。
リーズナブルな価格帯でありながら、高い完成度で人気を集める「ツヨサ」コレクションから2024年限定生産となる2モデルが発表された。本コレクションは元々海外で展開され、その人気の高さから23年に日本に正式に上陸した。限定生産モデルの最大の特徴はインデックスの斜面部分と、分スケールに虹色のグラデーションになるように色が加えられている点である。限定生産として発売されたのは、23年の日本上陸時からラインナップされていた、ターコイズブルーのダイアルにこの特別仕様のインデックスを備えたモデルと、ブルーを基調としてレッドやパープル、グリーンのストライプ状の模様が入ったモデルだ。
ダイアルデザインは立体的なバーインデックスにまっすぐなバータイプの時分針、拡大鏡を備えるデイト表示があり、シンプルで視認性の高い仕上がりだ。ケース径は40mmでさまざまなシーンで活用しやすいスタンダードなサイズ感で、裏蓋がシースルーバック仕様となっていることもポイントだ。
「シチズン アテッサ HAKUTO-Rコラボレーションモデル」
光発電エコ・ドライブ(Cal.F950)。月差±5秒(非受信時)。フル充電時約5年駆動(パワーセーブ作動時)。スーパーチタニウム™️ケース(直径44.6mm、厚さ16mm)。10気圧防水。世界限定1900本。37万4000円(税込み)。数量限定品のため生産終了。
光発電エコ・ドライブ(Cal.H874)。月差±15秒(非受信時)。フル充電時約2.5年駆動(パワーセーブ作動時)。スーパーチタニウム™ケース(直径41.5mm、厚さ10.8mm)。10気圧防水。世界限定2400本。18万1500円(税込み)。数量限定品のため生産終了。
光発電エコ・ドライブ(Cal.H874)。月差±15秒(非受信時)。フル充電時約2.5年駆動(パワーセーブ作動時)。スーパーチタニウム™ケース(直径41.5mm、厚さ10.8mm)。10気圧防水。世界限定2100本。18万1500円(税込み)。数量限定品のため生産終了。
民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」とのコラボレーション第5弾として3種の限定モデルが発売された。ラインナップは「アクト ライン」から1種、ルナプログロムを搭載するムーンフェイズモデルが2種となっている。シチズンは2019年より、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」を支援している。シチズンはこれまでも多くのコラボレーションモデルをリリースしてきたが、今年発表された限定版では「HAKUTO-R」のランダー(月着陸船)が目指す月をデザインコンセプトに採用している。
Ref.CC4065-61Yではアテッサ初となるダイアル全面にホワイトシェルを採用している。ホワイトシェルの上に着色した透明板を重ねることで、ダイアル全体にかすかな光を放つ月影を表現している。さらに、ブレスレットの中コマに結晶チタニウムが使用されており、ホワイトシェル同様に同じものがふたつとない素材であるため、本作はどの個体も唯一無二の個性を備えている。
ムーンフェイズモデルとして2種登場したRef.BY1008-67L、Ref.BY1009-64Yは、それぞれブルーダイアルとイエローダイアルで月の模様が大胆に描かれている。宇宙船からのぞいた月を表現しているというのも興味深い。これらのモデルのムーブメントにはCal.H874が搭載され、約2年半駆動し続けるパワーリザーブに加え、ムーンフェイズを制御するルナプログラム、ダイレクトフライト機能を備えている実用性の高さも魅力だ。
シチズン「アテッサ アクト ライン エコ・ドライブ電波時計 ダイレクト フライト 阪神甲子園球場 100周年記念コラボレーションモデル」
月差±15秒。ワールドタイム機能(26タイムゾーン)、クロノグラフ機能、パーペチュアルカレンダー、充電量表示機能、サマータイム機能などを搭載した、シチズン アテッサらしい多機能機だ。光発電エコ・ドライブ(Cal.H800)。スーパーチタニウム™︎ケース(直径42mm、厚さ10.8mm)。10気圧防水。日本限定400本。17万6000円(税込み)。数量限定のため生産終了。
2024年は阪神甲子園球場の100周年にあたる年で、その100周年記念日8月1日に400本限定で発売された。本作の大きな特徴は、アテッサラインナップの中でも高い人気を誇るアクト ライン「AT8 185-62E」をベースに、甲子園のイメージカラーであるグリーンとゴールドをダイアルに採用していることだ。中央部には甲子園の壁面を覆うツタをイメージした幾何学模様と輝くラメが施されている。裏蓋には甲子園の100周年記念ロゴとリミテッドエディションナンバー刻印があり、特別感は満載である。
甲子園のスコアボードの時計も2001年以降シチズンの時計が採用されており、シチズンは「CITIZEN」の名を冠した時計の発売、また甲子園は開場してから、それぞれ100周年を迎えた2024年にコラボレーションモデルの製造・販売が実現した経緯がある。
シチズン「エクシード エコ・ドライブ電波時計 いい夫婦の日限定ペアモデル」
光発電エコ・ドライブ(Cal.H874)。フル充電時約2.5年駆動(パワーセーブ作動時)。スーパーチタニウム™ケース(直径41.0mm、厚さ11.9mm)。10気圧防水。限定450本。28万6000円(税込み)。
光発電エコ・ドライブ(Cal.H296)。フル充電時約4年駆動(パワーセーブ作動時)。スーパーチタニウム™ケース(直径29.2mm、厚さ8.8mm)。5気圧防水。限定350本。28万6000円(税込み)。
エクシードから月の道デザインをテーマにした、いい夫婦の日限定ペアモデルが発売された。白蝶貝ダイアルに彫刻パターンを施し、落ち着いたブルーのダイアルで満月の前後、海面に月の光が反射し、一筋の直線となってきらめく光景を描いている。月の周りに広がる光の輪「月暈(つきがさ)」をイメージした3連リングベゼルにはデュラテクトサクラピンクが採用され、夜空に輝く満月のシルエットを柔らかな雰囲気で表現している。本作にも月齢自動計算機能「ルナプログラム」が搭載されており、電波受信した日付情報からムーブメント内部で独自の計算式を用いてその日の月齢を計算し、6時位置のムーンフェイズ部分に月齢を自動表示する。
シチズン「エクシード 七夕モチーフ『天の川』」
光発電エコ・ドライブ(Cal.H149)。Tiケース(直径38mm、厚さ9.9mm)。5気圧防水。限定400本。19万8000円(税込み)。
光発電エコ・ドライブ(Cal.H246)。Tiケース(直径29.2mm、厚さ8.1mm)。5気圧防水。限定400本。19万8000円(税込み)。
七夕のロマンティックなストーリーをモチーフとしたペアウォッチが発売された。太陽が顔をのぞかせる直前の明け方の空をテーマに、デュラテクトゴールドのベゼルやグラデーションダイアルが備えられている。メンズモデルは直径38mmの控えめなサイズ感が上品な印象で、ダイアルの1時位置と7時位置に織姫と彦星をイメージした星をレイアウトし、フランジ部に施された金箔蒔きによって天の川を表現している。ラメにより無数の星々がちりばめられており、中央から外周にかけて淡く変化するグラデーションが施されている。レディースモデルのデザインは、基本的にメンズモデルと同じだ。ただし12時位置にはふた粒のダイヤモンドインデックスが配され、より華やかにまとめられている。光発電や電波受信機能、簡単に時差調整ができるダイレクトフライト等、機能面も充実している。
1時位置と7時位置付近に配された星は織姫と彦星を表現しており、時刻が7時7分になったとき、時分針が一直線となりふたつの星を繋ぐ仕掛けは、前作から踏襲されたものである。
シチズン「エコ・ドライブ ワン」
光発電エコ・ドライブ(Cal.8826)。月差±15秒。SSケース(直径38.0mm、厚さ3.88mm)。5気圧防水。世界限定250本。49万5000円(税込み)。
世界最薄1.00mm厚の光発電エコ・ドライブムーブメントを搭載した「シチズン エコ・ドライブ ワン」からオールブラックの外装にプルシャンブルーのダイアルを合わせた限定モデルが発売された。薄型でありながら、ラグのないケースからバンドにつながる一体感のあるスポーティなデザインで5気圧防水という機能性を兼ね備えたオールブラックの外装に、ダイアルのプルシャンブルーが映える一本だ。ケースとバンドの繊細なヘアライン仕上げと、ベゼル斜面のザラツ研磨による鏡面仕上げのコントラストが、華美な装飾を削ぎ落とした中にもドレスウォッチらしいエレガントな印象を高めている。
「カンパノラ 宙顕と星顕」
クォーツ(Cal.6772)。月差±20秒。SSケース(直径43.0mm、厚さ16.5mm)。日常生活用防水。数量限定250本。50万6000円(税込み)
「宙顕(そらのあらわれ)」と名付けられた本作のダイアルは宇宙が誕生するビッグバンの瞬間をイメージして、赤のクリアカラーと黒漆に螺鈿や金属粉を蒔いて手作業で仕上げられている。黒とダークブルーを用いた五徳リングや金色のインデックスがアクセントとなっている。カンパノラを代表するグランドコンプリケーションモデルで、ミニッツリピーター、ムーンフェイズ、パーペチュアルカレンダー、クロノグラフの4大複雑機構を備える。
光発電エコ・ドライブ(Cal.8730)。月差±15秒。フル充電時約6ヶ月駆動。SSケース(直径43.5mm、厚さ14.8mm)。日常生活用防水。数量限定250本。38万5000円(税込み)。
「星顕(ほしのあらわれ)」と名付けられた本作の6時位置サブダイアルは黒漆に螺鈿や金属粉などをあしらい、グリーンのクリアカラーでモヤがかかった星雲を表現し、漆黒の宇宙に煌めく星が誕生する瞬間を描いている。光発電 エコ・ドライブを搭載している。
両モデルとも、艶やかなブラックカラーが特色の表面硬化技術デュラテクトDLCを施したステンレススティール製ケースとLWG(レザーワーキンググループ)認証のワニ革バンドを合わせている。
ザ・シチズン「アイコニック ネイチャー コレクション」風と月
エコ・ドライブ(Cal.A060)。年差±5秒。スーパーチタニウム™ケース(直径38.3mm、厚さ12.2mm)。10気圧防水。世界限定350本。44万円(税込み)。
ザ・シチズンの「アイコニック ネイチャー コレクション」より、4月に花と鳥をテーマにした作品が発売された。それに続く第2弾として11月にふたつの限定モデルが発売された。和紙ダイアルに移ろいゆく自然の美しい一瞬を収めた優美なモデルだ。テーマは風と月で、古くから詩歌や絵画のモチーフとなり、鑑賞の対象となってきたそれぞれの存在を表現している。風をイメージしたRef.AQ4100-65Jは、土佐清帳紙の地合い模様である簾の目(すのめ)にブルーグレーのグラデーションやパターンを重ね、風と砂によってできる砂紋を表現している。
エコ・ドライブ(Cal.A060)。年差±5秒。スーパーチタニウム™ケース(直径38.3mm、厚さ12.2mm)。10気圧防水。世界限定350本。44万円(税込み)。
月を表現した典具帖紙(てんぐじょうし)に古くから海外でも多く用いられてきたエ霞文(えがすみもん)や茶色のグラデーションを重ねることで、もやに包まれて浮かぶおぼろ月夜の月明かりを表現している。ストラップにはタンニンでなめされたヤギ革を、縦横、斜めに手作業で八方揉みを施すことで形成した立体的なシボを持つ茶利八方革を採用している。
これらの2モデルに搭載されるムーブメントは、年差±5秒の光発電エコ・ドライブCal.A060で、2100年2月28日まで、うるう年を含めて月末のカレンダーの手動修正が不要なパーペチュアルカレンダーや、独自の衝撃検知機能、針自動補正機能、0時ジャストにカレンダーを送る機能などを備えた高性能ムーブメントである。
ザ・シチズン「アイコニック ネイチャー コレクション」花と鳥
光発電エコ・ドライブ(cal.A060)。高精度年差±5秒。フル充電時約 1.5年駆動(パワーセーブ作動時)。スーパーチタニウム™ケース(直径38.3mm、厚さ12.2mm)。10気圧防水。世界限定300本。40万7000円(税込み)。数量限定のため生産終了。
土佐和紙をダイアル素材に使用した「Iconic Nature Collection」は2024年に「花」「鳥」「風」「月」4つの限定モデルが発売された。こちらはその第一弾として「花」と「鳥」をテーマに4月に発売されたものである。AQ4100-22Wは伝統の吉祥文様である七宝繋ぎと花七宝をアレンジしたパターンを採用し、仲夏の花が鮮やかに色づいていく瞬間が表現されている。
光発電エコ・ドライブ(cal.A060)。高精度年差±5秒。フル充電時約1.5年駆動(パワーセーブ作動時)。スーパーチタニウム™ケース(直径38.3mm、厚さ12.2mm)。10気圧防水。世界限定300本。42万9000円(税込み)
「鳥」をテーマに作られたRef.AQ4106-00Wは、同ブランドのシンボルである鷲の中でもゴールデンイーグルと呼ばれるイヌワシが優雅に飛翔する様子を表現している。ブラウンダイアルの中で翼を広げるイヌワシがシチズン独自のケースカラーであるサクラピンクを施したケースとダイアルのブラウンが落ち着いた印象だ。
花鳥風月、それぞれのモデルに詩的で繊細な表情を与え、実用面でも高い完成度を誇る。ケースに採用されたスーパーチタニウム™は一般的なステンレススティール素材よりも約40%軽量で、約5倍の硬度で、金属アレルギーなどを起こすリスクが低く、肌にも優しい。
ザ・シチズン「メカニカルモデルCal.0200『CITIZEN』ブランド時計 100周年限定モデル」
自動巻き(Cal.0200)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径40mm、厚さ10.9mm)。5気圧防水。世界限定160本。154万円(税込み)。
自社製機械式ムーブメントCal.0200を搭載する「ザ・シチズン」メカニカルモデルから、シチズンブランド時計の100周年を記念した限定モデルが11月30日に発売となった。本作は100年という時の中で変わらぬもの、受け継いでいきたい美しいものへの想いを氷山になぞらえ、電鋳パターンとシルバーカラーのダイアルで表現している。ベゼルにはヘアライン仕上げを施した18Kホワイトゴールドを用い、ストラップには深みのある艶のある姫路黒桟革が採用されている。
搭載されるムーブメントはクロノメーターを超える時間精度である平均日差-3〜+5秒の高精度と審美性を兼ね備えたムーブメントCal.0200だ。時間精度の長期持続性に優れるフリースプラング方式を用いている。シースルーバック仕様の裏蓋からは限定モデルだけの22K製のローターを備えたムーブメントを観賞することができる。
ザ・シチズン「エコ・ドライブ 限定モデル」
エコ・ドライブ(Cal.A060)。高精度年差±5秒。フル充電時約1.5年駆動(パワーセーブ作動時)。
スーパーチタニウム™︎ケース(直径38.3mm)。10気圧防水。世界限定250本。41万8000円(税込み)。数量限定のため生産終了。
年差±5秒という卓越した精度を誇るCal.A060を搭載したザ・シチズンのエコ・ドライブ限定モデルも発表された。本作は見る角度によって浮かび上がるパターンを施した透明感あふれるブライトブルーのダイアルが印象的な清涼感あふれるさわやかなモデルだ。発売されたのが8月ということもあり、涼しげな表情に注目が集まった。表面加工技術デュラテクトプラチナを施したスーパーチタニウム™のケースとブレスレットは軽く、耐傷性に優れるだけでなく、透明感のある色調が特徴で艶のあるブルーダイアルをさらに引き立てる。
ザ・シチズン「高精度年差±5秒エコ・ドライブ「CITIZEN」ブランド時計100周年限定モデル」
エコ・ドライブ(Cal.A060)。高精度年差±5秒。フル充電時約1.5年駆動(パワーセーブ作動時)。スーパーチタニウム™ケース(直径38.3mm、厚さ12.2mm)。10気圧防水。世界限定600本。46万2000円(税込み)。
5月に発売になったのが藍染和紙をダイアルに使用した限定モデルである。主に布の染色に使われてきた筒巻き絞り染めの技法を取り入れている。これは筒に和紙を巻き付けた後、細かなシワを寄せながら一定方向に向かって手繰り、絞りと染色の工程を重ねることで繊細な絞り模様が完成するものだ。そのダイアルに映えるゴールドカラーの秒針は繊細な細さで柔らかな色合いの藍染和紙ダイアルに光を添える。手作業で仕上げた絞り模様や色合いにはひとつとして同じものはなく、その陰影や奥行きは自然の情景を思わせる佇まいである。
ラグやベゼル部分は鏡面仕上げとなっており、ブレスレット部分はヘアライン仕上げが施され、異なる光のコントラストを楽しむことができる。
「レイヤー オブ タイム」コレクション 7モデル
デュラテクトDLCのケースとスリムなバー&ローマンインデックスの組み合わせた構造色の魅力を際立たせたモデル。光発電エコ・ドライブ(Cal.H147)。フル充電時約2年駆動(パワーセーブ作動時)。スーパーチタニウム™+デュラテクトDLCケース(直径38.0mm、厚さ7.0mm いずれも設計値)。日常生活用防水。世界限定450本。19万8000円(税込み)。
全面にグラデーション蒸着を施したサファイアベゼルを採用。眺める角度によってベゼルがブルーからパープルに変わり、構造色ダイアルと共に変化に富んだ一本。光発電エコ・ドライブ(Cal.F950)。フル充電時約5年駆動(パワーセーブ作動時)。スーパーチタニウム™+デュラテクトDLCケース(直径44.6mm、厚さ15.4mm いずれも設計値)。10気圧防水。世界限定1900本。34万1000円(税込み)。
12時と6時位置のサブダイアルを囲むリングの表面に施した微細なサークルパターンにより、構造色の見え方が変化する点が特色。光発電エコ・ドライブ(Cal.H800)。フル充電時約10ケ月駆動(パワーセーブ作動時)。スーパーチタニウム™+デュラテクトDLCケース(直径42.0mm、厚さ10.8mm いずれも設計値)。10気圧防水。世界限定2100本。18万1500円(税込み)。
変化に富む構造色ダイアルに、くっきりとしたホワイトの針とインデックスが高いコントラストを生み、ツールウォッチらしい視認性の高さを備える。光発電エコ・ドライブ(Cal.H864)。フル充電時約2.5年駆動(パワーセーブ作動時)。SSケース(直径46.0mm、厚さ11.5mm いずれも設計値)。20気圧防水。世界限定1万本。12万1000円(税込み)。
ダイアル外周にブラックのグラデーションが施されたことで、同じくブラックのケースとの繋がりが生まれ、ダイアル中央部の構造色が引き立てられている。光発電エコ・ドライブ(Cal.E660)。フル充電時約3年駆動(パワーセーブ作動時)。SSケース(直径43.0mm、厚さ12.0mm いずれも設計値)。10気圧防水。世界限定2400本。7万1500円(税込み)。
12時に位置にセットしたラボグロウン・ダイヤモンドが、地球の内なる輝きを思わせるダイアルデザイン。リュウズ先端にもラボグロウン・ダイヤモンドがあしらわれる。光発電エコ・ドライブ(Cal.H296)。フル充電時約4年駆動(パワーセーブ作動時)。スーパーチタニウム™+デュラテクトDLCケース(直径29.0mm、厚さ8.8mm いずれも設計値)。5気圧防水。世界限定1500本。12万1000円(税込み)。
インデックスの4か所と、ケースの3時位置にダイヤモンドが配され、クールな印象に華やかさが加えられたモデル。光発電エコ・ドライブ(Cal.E031)。パワーリザーブ フル充電かつパワーセーブ作動時 約6ヵ月駆動。SSケース(直径29.5mm、厚さ8.3mm いずれも設計値)。5気圧防水。世界限定4200本。6万6000円(税込み)。
シチズンブランド100周年を記念して発表された「レイヤー オブ タイム」コレクションはシチズンが擁する各ブランドを横断したコレクションで、いずれのモデルにもダイアル部分に地層や鉱物の構造色をダイアルに表現している。7モデルが発表され、全てのモデルにシチズンの基盤技術となる光発電エコ・ドライブを搭載している。CMソングにはアーティストの久保田利伸の楽曲「the Beat of Life」が採用されている。「the Beat of Life」は、レイヤー オブ タイムコレクションおよびシチズンの「時の積層」や「人は時に磨かれる」というテーマからインスピレーションを得たもので、年月の悲喜こもごもたちが育んだ人生を、1本のグルーブに置き換えた楽曲となっている。
「ツノクロノ カスタム」世界限定モデル2種
クォーツ(Cal.0510)。SSケース(直径38mm、厚さ10.8mm)。5気圧防水。世界限定1600本。2万8600円(税込み)。
クォーツ(Cal.0510)。SSケース(直径38mm、厚さ10.8mm)。5気圧防水。世界限定1600本。2万8600円(税込み)。
1970年代に登場したシチズン初の本格クロノグラフ機能付き時計をルーツとするケースに配されたプッシュボタンがツノのように見えることから“ツノクロノ”の愛称で呼ばれてきた多角形モデルを現代版にアレンジして復刻された。「シチズンコレクション」のレコードレーベルから10月に発売された。世界限定2モデルに加え、別注モデルも登場している。レトロフューチャーを感じさせる独特の見た目と1970年代当時のプロダクトを彷彿とさせるダイアルも秀逸である。腕に沿うケース下面形状と薄型のメタルバンドを採用することで着用感の向上も実現している。
「シチズンコレクション メカニカル ダース・ベイダー日本限定モデル」
自動巻き(Cal.4197)。2万1600振動/時。パワーリザーブ約40時間。SSケース(直径38.9mm、厚さ11.2mm)。10気圧防水。日本限定500本。6万500円(税込み)。
日本限定500本で5月に発売された「シチズンコレクション メカニカル ダース・ベイダー日本限定モデル」はダース・ベイダーを思わせるオールブラックカラーを採用し、ダイアル上には5時位置にスモールセコンド、6時半位置にオープンハート、9時位置に24時間表示を配置している。鮮烈なアクセントとなるのはライトセイバーを思わせるレッドカラーだ。スモールセコンドにはダース・ベイダーの横顔、24時間表示劇中に登場する宇宙戦闘機タイ・ファイターがレイアウトされており、スター・ウォーズロゴの入ったスペシャルボックスに収められている点など、ファンにはたまらない仕様となっている。
「シチズンコレクション レコードレーベル 1984クロノグラフ 限定モデル」
光発電クォーツ(Cal.H500)。SSケース(直径38mm、厚さ9.5mm)。5気圧防水。世界限定1100本。3万6300円(税込み)。
2023年に登場したレコードレーベル 1984クロノグラフは、1984年にシチズンが発売した多機能アナログクォーツクロノグラフ「スポルテMS」をモチーフとした昭和後期を思わせるポスト・ヴィンテージテイストが落とし込まれたコレクションである。現代向けに機能性もアップデートされており、日付表示やエコ・ドライブが新たに搭載されている。発売年にはグッドデザイン賞も受賞している。本作ではオリジナルであるスポルテ MSの代表的なバリエーションが再現された。昭和ゴールドをキーワードにちりばめられたゴールドが品の良さと渋さを感じさせる。
シチズン「シリーズエイト880メカニカル シチズン ブランド時計100周年限定モデル」
自動巻き(Cal.9054)。24石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径41mm、厚さ13.5mm)。10気圧防水。世界限定2200本。27万5000円(税込み)。数量限定のため生産終了。
シチズンブランド時計の100周年を記念して発売された限定モデルのうちのひとつで、880メカニカルの特長である2体構造のセンターケースのそれぞれのパーツにグレーとブルーの異なるカラーを組み合わせてケースの構造を魅力的に見せている。ダイアルはブルーのグラデーションをかけたマザー・オブ・パールが採用され、見る角度によって陰影を生み出す。搭載されるムーブメントはGMT機能を備えるCal.9054で、両回転ベゼルを使用することで最大3つの時刻を確認することができる。分針・秒針・24時間針を動かさず、時針だけを自由に動かしてメインの時刻を1時間単位で変えることができる。
シチズン「シリーズエイト 890 メカニカル 桜雲 限定モデル」
自動巻き(cal.9051)。24石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SSケース(直径42.6mm、厚さ11.7mm)。20気圧防水。世界限定1700本。19万8000円(税込み)。数量限定のため生産終了。
新しいシリーズエイト890メカニカルから3月に発売されたのが、桜雲(おううん)をデザインソースとしたカッパーピンクのダイアルの限定モデルだ。桜雲はまるで雲のように見える一面に咲き続く桜の花のことである。花曇りを感じさせるスモーキーなカッパーピンクにより、ユニークでありながら派手すぎず、エレガントなスポーツウォッチに仕上がった。搭載されるムーブメントCal.9051は耐磁力性能が強化されたムーブメントである。従来のシリーズエイトの防水性は10気圧だったが、新コレクションからは20気圧にスペックアップしている。両方向回転式のインナーベゼルは2時位置のリュウズによって操作することができる。
シチズン「プロマスター 35周年記念限定モデル第1弾」
自動巻き(Cal.9051)。24石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。スーパーチタニウム™ケース(直径41mm、厚さ12.3mm)。200m防水。14万3000円(税込み)。世界限定4500本。
2024年は「シチズン プロマスター」シリーズのブランド誕生35周年でもあった。陸、海、空のプロフェッショナルのためのブランドとして、第1弾はフジツボに覆われながらも動き続けていたことから“フジツボダイバー”という愛称を持つ「チャレンジダイバー」のデザインを継承するメカニカルダイバー200mだ。本作ではフジツボダイバーが発見された、オーストラリアのロングリーフビーチの青い海と白い砂浜からインスピレーションを受け、ダイアルとベゼルの一部にブルーが採用されている。また、ベゼルのアルミリングをブラックにすることで、メリハリのあるデザインに仕上がっている。ケースとブレスレットには明るく透き通るような色調が特長のデュラテクトプラチナ加工を施し、裏蓋には35周年限定ロゴが刻印されている。
シチズン「プロマスター 35周年記念限定モデル第2弾」
光発電エコ・ドライブ(Cal.U680)。フル充電時約3.5年駆動(パワーセーブ作動時)。SSケース(直径45.7mm、厚さ13.8mm)。20気圧防水。世界限定5600本。12万1000円(税込み)。数量限定のため生産終了。
プロマスターブランド誕生35周年の記念限定モデルの第2弾として発表されたのが、デザインテーマをミッドナイトサンとして作られたエコ・ドライブ電波時計だ。ステンレススティール製のケースとブレスレットをグレーカラーに仕上げ、ベゼルとリュウズ、プッシュボタンに施したサクラカラーによって、夏の南極圏や北極圏で見られる、一晩中沈むことのない太陽を表現している。直径45.7mmの大型ケースにラグはなく、ダイナミックな印象だ。リュウズとプッシュボタンには滑り止めが刻まれ、操作性を高めている。
シチズン「プロマスター 35周年記念限定モデル第3弾」
光発電クォーツ(Cal.U822)。月差±15秒。フル充電時約3年駆動(パワーセーブ作動時)。SSケース(直径43.9mm、厚さ14mm)。20気圧防水。世界限定5900本。15万4000円(税込み)。
プロマスターブランド誕生35周年の記念限定モデルの第3弾として発表されたのはブラックやモノトーンのカモフラージュ柄に力強さを感じる一本だ。ジャングルをデザインテーマとしていて、ダイアルやベゼルにはカモフラージュ柄をアクセントに取り入れ、自然の中で生きる生命力を表現している。野性的なデザインはアウトドアやスポーツシーンに映えそうだ。また、付属する付け替えストラップにも同様の柄が施されている。従来のセグメント液晶からMIP液晶(メモリーインピクセル)にアップデートされているため、時刻や日付などの表示が従来よりも高精細になり、視認性が向上している。
シチズンブランド100周年のメモリアルイヤーを彩った数々の限定版
シチズン時計 ブランド100周年のメモリアルイヤーとして、数多くの限定品が発売された2024年。懐中時計をはじめ、復刻版やスペシャルなコラボレーションが企画されたことが印象に残っている人も多いのではないだろうか。広く市民に親しまれ、愛される時計がリリースされることを来年以降も楽しみに待ちたいと思う。