【映画化】「孤独のグルメ」でおなじみの松重豊、ロレックスをプライベートでは愛用

年末恒例となってきている「孤独のグルメ」スペシャル放送。主人公・井之頭五郎を演じる松重豊が、ふらりと入った店でひとり食事を楽しむ様子を集めた番組だ。派手な演出はなく、淡々とした演技と実在するお店の雰囲気が伝わる内容に、ファンは多い。今回は、その松重豊が着用している時計について着目した。

孤独のグルメ

写真:アフロ
沼本有佳子:文
Text by Yukaco Numamoto
土田貴史:編集
Edited by Takashi Tsuchida
[2024年12月29日掲載記事]

2025年は『孤独のグルメ』が映画版でも登場

『孤独のグルメ』(扶桑社刊)は1994年から連載が始まった久住昌之原作の漫画作品だ。2012年からはテレビドラマとしてもシリーズ化。個人で輸入雑貨商を営む井之頭五郎が仕事の合間に飲食店に立ち寄り、食事をとる様子を描いており、ひたすら食事を楽しむシーンに合わせて心理描写がつづられていく。大半が東京都内を中心とする首都圏の店で、高級店などはなく大衆食堂のような庶民的な店がほとんどである点も、多くのファンがついた理由と考えられる。

 台湾でもウェブドラマとしてシリーズ化されたり、イタリア、フランス、スペイン、ブラジル、中国、韓国、ポーランド、ドイツ、デンマークで翻訳版が発売されたりするなど、日本のグルメを知るひとつの手段となっている。ちなみに、台湾版のタイトルは当初『孤獨的美食家』(圓神出版社刊)と直訳であったが、原作者の久住はテレビドラマが台湾で放送された際においしいものがあれば孤独ではないという意味で「美食不孤單」と、変更を依頼したという。

「孤独のグルメ」で、ほとんど一人芝居的な主人公を演じているのが松重豊である。どちらかというと舞台俳優のイメージがあり、名バイプレイヤーというイメージがある演技力が魅力の俳優だ。松重にとって「孤独のグルメ」はテレビドラマ初主演作品である。

 ドラマ化にあたり原作者の久住は「漫画とドラマは別のもの」として、漫画版の井之頭五郎とはあえて似ていない人間を選びたいと考えていたことと、候補者の中でも抜群にロケ弁を美味しそうに食べるという理由から松重豊を推していたとインタビューで語っている。

 松重豊は撮影の前夜から食事を抜いて撮影に臨んでおり、「その日初めて食事を摂った五郎の表情」を演出している。また、撮影現場には脚本家が同席しており、実際に食事をした松重豊の感想を元に台本が加筆修正された上で、食事をしたその日のうちに撮影場所の控室やロケバスなどで「五郎のモノローグ」のパートが録音される。なお、モノローグは原作者の久住による事前チェックが入っており、原作の世界観の完成度と臨場感の高さを実現している要素となっている。

プライベートではロレックス「サブマリーナーデイト」を愛用

2023年8月1日の松重豊によるFMヨコハマ「深夜の音楽食堂」の公式Xによる投稿。さまざまなから情報から、松重豊はサブマリーナーデイトRef. 16610を愛用していると推定。

 松重豊がプライベートで愛用していると思われるのがロレックスの「サブマリーナーデイト」である。サブマリーナーの系譜の中で日常に使いやすいデイト表示付きで、高い実用性と完成されたデザインを持つ時計である。

 元々、松重豊は絶対に遅刻したくないという思いから、正確に時間を知ることができる電波時計を愛用していたという。その理由は演技の世界では遅刻厳禁であるためだ。また、多忙を極めるスケジュールの中において、秒単位の時間も有効に活用したいと思っていた。一方、松重豊はアナログなメカが好きで、趣味で銀塩カメラを持っていた。そのため、機械式時計に対して「1分1秒にびくびくすることがなくなれば、そんな時計を持つときがくるのかも」と発言している。2011年に発行された『POWER Watch』57号(交通タイムス社刊)で発表されたインタビューにて、松重豊はこのように語っていたのだった。

 孤独のグルメをはじめ、一癖ある役柄をこなすことが多い松重豊だが、Xで見ることができる姿はスマートな着こなしが印象的な、いわゆるイケオジである。モードなテイストも難なく取り入れ、自分らしく着こなしている様子は同年代の視聴者に響くものがある。食べまくる撮影が続いているにも関わらず、体型維持をしているのは、毎日6kmのウォーキングを欠かさず、腹筋トレーニングなども続けているからだ。

※参考画像 ロレックス「サブマリーナーデイト」Ref. 16610
画像はRef.126610LNであり参考用。自動巻き(Cal.3135)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約48時間。SSケース(直径40mm)300m防水。

映画版2024大晦日スペシャル番組で井之頭五郎が愛用するタグ・ホイヤー「カレラ クロノグラフ」

 さて、劇中ではタグ・ホイヤーの時計を愛用している松重豊が演じる井之頭五郎。輸入雑貨商を営む設定などから、選ぶ時計にも個性が感じられる。

 ダイアル部分はあらゆる角度からの視認性を確保するために、両面反射防止加工と面取りを施したドーム型サファイアクリスタルで保護されている。42mmのステンレススティール製ケースにはポリッシュ仕上げとサテン仕上げが施され、コントラストを生み出している。やや大きめのケース径だが、松重豊は189cmと高身長であるため、手元に馴染んでいる様子がドラマの中でも確認できる。

 搭載するムーブメントはCal.ホイヤー02で、パワーリザーブは約80時間を確保。プライベートでも「時計は実用性が第一」と語っていた松重豊の選択ともリンクする部分がある。

 自分の好みを追求し続ける楽しさは、ファッションも食の世界も共通するものがある。「こういうのでいいんだよ」といった数多くの名台詞も生まれている「孤独のグルメ」は、年始の2025年1月10日から、「劇映画 孤独のグルメ」が公開予定となっている。しかも映画版は松重豊が自ら脚本(田口佳宏と共作)・監督する肝入りだ。テレビ、映画を通じて、この年末年始にたっぷり松重ワールドを楽しむことができそうだ。

タグ・ホイヤー「カレラ クロノグラフ」(Ref.CBN2011.BA0642)
自動巻き。(Cal.ホイヤー02)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径42.0mm)。100m防水。85万2500円(税込み)。(問)LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー Tel.03-5635-7030。



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