いち早く2025年の新作発表が行われている、LVMH ウォッチ ウィーク。モータースポーツと深いつながりを有してきたタグ・ホイヤーからは、その歴史を象徴するような特別モデルが、続々と登場している。
2025年新作モデル①「タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント x ポルシェ ラリー」
タグ・ホイヤーとポルシェのパートナーシップが5年目に入った2025年。「タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント x ポルシェ ラリー」が発表されている。本作は、ポルシェの不屈のマシンである「911」と、高い精度を追求してきたタグ・ホイヤーの優れたノウハウが融合した、両ブランドならではのレガシーをたたえるリミテッドエディションだ。モータースポーツ界で有数の権威ある過酷な大会として知られるラリー・モンテカルロにおいて、勝利を収めるために極めて重要な役割を果たしていた歴史あるホイヤーのダッシュボードタイマーからその着想を得ている。
この新作モデルはステンレススティール製と18Kイエローゴールド製の、ふたつのバリエーションで展開される。ステンレススティール製のモデルは911本限定で、モータースポーツの舞台を一変させたマシン、ポルシェ 911への特別な想いが込められている。一方、18Kイエローゴールド製モデルはわずか 11本しか生産されない。
自動巻き(Cal.TH20-08)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径42mm、厚さ14.9mm)。100m防水。153万4500円(税込み)。世界限定911本。
自動巻き(Cal.TH20-08)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。18KYGケース(直径42mm、厚さ14.9mm)。100m防水。367万9500円(税込み)。世界限定11本。
ステンレススティール製モデルには、クラシックなH型ブレスレットと、ベージュのステッチが施されたブラックのパンチングレザーストラップが付属し、さまざまなシーンに合わせたスタイルを楽しむことができる。また、18Kイエローゴールド製モデルの方はベージュのステッチを施したブラックのパンチングレザーストラップと、ライトブラウンのパンチングレザーストラップが付属しており、気分に合わせてパーソナライズが可能だ。
時計のデザインにも、両ブランドの精神性が落とし込まれている。とりわけ初期のポルシェのダッシュボードの要素が反映されていることが特徴的だ。1965年にカーナンバー“147”のポルシェ「911」に搭載された、ホイヤーのダッシュボードタイマーから着想を得ているのだ。また、1965年に発表された「ホイヤー マスタータイム / モンテカルロ」ストップウォッチにならったブラックダイアルは、鮮やかなコントラストで視界の悪いコンディションの中でのレースに欠かせない要素である「視認性」を高めている。ベージュのマーキングはオリジナルの911のステアリングホイールを模しており、ボディワークの光沢を想起させるダイアルの仕上げが、洗練されたタッチを添えている。
フランジ右側の赤い線は速度を視覚的に表現したもので、1965年のラリー・モンテカルロで、前述したカーナンバー147の911が達成した時速0kmから100kmへの到達時間「8.4秒」に捧げるオマージュとなっている。この記録は、最初の1963年型「901」の9.1秒を上回る加速性能だ。ダイアルに施された手の込んだディテールが、ひとつの完成形としてのこの時計のデザインに深みを与えていると言える。
さらにシルバーリングのコントラストが映えるアジュラージュ加工のサブダイアルは、本作に視覚的な奥行きを与えている。文字盤側だけでなくケースバック側にもグラスボックスのサファイアクリスタルガラスを採用した“ダブルグラスボックス”構造によって、視界を遮られることなくムーブメントが見えることもポイントだ。また、ケースバック側にグラスボックスを採用した理由は、美観に優れるのみならず、人間工学に基づいて時計の形状が改善され、快適でシームレスな装着感を実現するためだ。文字盤側のサファイアクリスタルがダイアルをエレガントに縁取る一方、ケースバックからはポルシェにインスパイアされたローターがスピーディーな興奮を刺激するだろう。
搭載する自動巻きクロノグラフムーブメントはCal.TH20-08。このムーブメントはポルシェとのパートナーシップのために特別に開発されており、ふたつのスネイル型ホイールにより、中央の秒針が1分の最初の15秒間は加速して動き、その後減速してきっかり1分で一周する。サファイアクリスタルのケースバックから見えるポルシェのステアリングホイールを模したローターが、本作と911に込められたエンジニアリングの伝統をつなぐもうひとつの印象的な絆を形作っている。
ラッカー仕上げのウッドボックスを使用し、カーナンバー 147のオリジナルのポルシェ 911と同じルビーレッドをまとったパッケージは、この特別なリミテッドエディションをさらに象徴的なものとしている。ボックスの中で時計はパンチング加工が施されたクッションの上に置かれ、ストラップに使用されているパンチングレザーとの関連性をさりげなく示している。
ステンレススティール製モデルのパッケージにはシルバーのアクセントが、イエローゴールド製モデルのパッケージにはゴールドのディテールが施され、ボックスそれぞれに、ラリー・モンテカルロでポルシェチームに課せられた試練を克服したカーナンバー 147のポルシェ 911を正確に再現したミニチュアモデルも同梱され、本作とポルシェを象徴するモデルとの結びつきをさらに強調している。
ラリー・モンテカルロとポルシェ911
この特別な「タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント x ポルシェ ラリー」は、ポルシェとタグ・ホイヤーが共有する豊かな歴史、特に 1965 年のラリー・モンテカルロという両ブランドにとっての極めて重要な出来事に深く根ざしたデザインとなっている。この大会でポルシェの新型「911」 がレースデビューを飾っている。レース用に選ばれたポルシェ 911のカーナンバーは“147” 。ベースは多少の改良が加えられた市販車で、レース用に本格的に改造されていたわけではなかった。にもかかわらず、この147番は予想を上回る活躍を見せ、総合5位、クラス2位という素晴しい成績を収める。しかし、これは簡単なことではなかった。コースは雪に覆われ、視界も限られた危険なもので、マシンの性能だけでなく、タグ・ホイヤーの前身、ホイヤーの計時機器の精度も試された困難なレースであったのだ。
1911年にスタートしたラリー・モンテカルロは、ドライバーの持久力とマシンの性能の両方が試される、世界で最も過酷なレースのひとつとして有名だ。アルプスの予測不能な厳しい冬の天候と運転を困難にする路面状態は、マシンの卓越性を証明する舞台となった。1965年、カーナンバー 147を付けたポルシェ 911は、歴史にその名を刻みつけた。「タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント x ポルシェ ラリー」の発売は、その成功を確かなものにしたパイオニア精神に捧げるオマージュとなる。
映画『栄光のル・マン』でスタントを務めたドライバーの回想についても、紹介したい。
この大会で911のパイロットとなったのは、ポルシェの歴史において重要な役割を果たしたふたりの主人公だった。ルベルト・リンゲは、シュトゥットガルトにあるポルシェの最初の従業員のひとりで、卓越したエンジニア、メカニック、開発ドライバーだった。リンゲは、カレラ・パナメリカーナ・メヒコではコ・ドライビング・メカニックとして1952年から1954年まで、3年連続でクラス優勝を果たし、メキシコ功労勲章を授与されている。さらにタルガ・フローリオやミッレミリアでもクラス優勝を果たし、ル・マン 24 時間レースにも11回出走している。リンゲの経歴とホイヤーの歴史とを結びつける興味深いエピソードが、スティーブ・マックイーン主演の映画『栄光のル・マン』だ。リンゲは、突然指名されてカメラカーのポルシェ「908」を運転したり、ポルシェ「917」でスタントドライバーを務めた。「スティーブは保険上の理由で実際のレースには参加できず、公式レギュレーションに適合するマシンも持っていなかった。でも彼は映画に実際にポルシェが走っているシーンを映画に入れたかったんだ。だから、私は彼の代わりに 908 に乗り、そのシーンの撮影に協力した。」とリンゲは当時を回想している。
なお、コ・ドライバーを務めたのは、ポルシェの歴史においてリンゲ同様に重要な役割を果たしたペーター・ファルクだ。
彼はポルシェ「AG」のレーシング車両開発ディレクター兼エンジニアとして、30年以上ものキャリアを積んだ人物だ。彼がポルシェに入社したのは1959年。テストドライビング部門の数少ない従業員のひとりだった。1964年には、プレシリーズとレーシングサポートに携わるようになり、とりわけ911をサーキットに送り出す仕事を担当する。ファルクは後に車載インカムシステムを開発するが、1965年当時はまだ存在していなかった。そのため、過酷なラリー中に襲いかかる予期せぬさまざまな困難を乗り越えるには、現実的な対応が必要だった。特に、騒音の激しいレーシングカーの中で、重要な指示を読み上げながら、どうやって意思疎通を図るのかが問題だった。ペーター・ファルクは 1965 年に発見したこの問題の実用的な解決策のことを振り返り、「私は、ヘルベルトのヘルメットに直接つなげられた太いプラスチックチューブに話しかけたんです。この“話すチューブ”は実にうまく機能してくれました」と述べている。
このパイオニア精神が、高精度の計時機器、並外れたエンジニアリングによる高度な自動車技術、さらにさまざまな実用的ソリューションと相まって、ヘルベルト・リンゲとペーター・ファルクの活躍に大いに貢献した。1965年のラリー・モンテカルロでは、出走した237台のうち、南フランスのゴールに到着したのはわずか22台。もちろん、リンゲとファルクはその1台だった。
タグ・ホイヤーとポルシェ、この両ブランドの共有された歴史を物語る象徴的なレースこそが、1965年のラリー・モンテカルロだった。リンゲとファルクが駆るカーナンバー147のポルシェ 911は、ホイヤーの「ラリーマスター」を頼りに、過酷を極めるコースを見事走破した。このホイヤーの計時機器は、視界が極端に悪い中でパイロットが状況を判断するための信頼できる基準を提供してくれることから、彼らにとってなくてはならないものと考えられていた。
後にペーター・ファルクが回想しているように、吹雪が猛威を振るう最中には、コンパスと計時機器だけを頼りにコースを進むしかなかったのだ。1965年にラリー・モンテカルロに初参戦した911は、1968年から1970年まで圧倒的な強さで3年連続の総合優勝を飾るなど、ポルシェのラリーにおけるその後の輝かしい戦績への道を切り開いていく。こうしたレースではホイヤーのダッシュボードタイマーがトップレベルのチームのほとんどで採用されていた。
タグ・ホイヤーもポルシェも、モータースポーツの長い歴史に深く根付き、特にホイヤーの場合は1世紀以上も昔からモーターレーシングでの計時における初期の技術革新に貢献してきたという伝統を誇っている。さかのぼること1911年、ホイヤーは世界初のダッシュボード搭載クロノグラフ「タイム・オブ・トリップ」を開発し、1933年にはダッシュボードタイマー「オータヴィア」へと進化させる。この計器は、ル・マン 24時間レースやラリー・モンテカルロのような権威あるレースイベントで使用される極めて重要性の高いツールとなり、その精度の高さから、プロアマを問わずモータースポーツのさまざまな大会で欠かせないものとなっていった。
2025年新作モデル②「タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ」
「タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ」から、ブラックからパープルへとグラデーションする、妖艶な美観を備えた新作モデルがリリースされている。
自動巻き(Cal.TH20-00)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径39mm、厚さ13.86mm)。100m防水。99万5500円(税込み)。
タグ・ホイヤーの中で最も人気のある「カレラ」は、伝説のレースであるカレラ・パナメリカーナ・メヒコに名前を由来している。さまざまなバリエーションが展開されている中で、今回の新作は2023年に打ち出されたグラスボックス風防を備えたモデルである。
2023年からとはいえ、その意匠はタグ・ホイヤーが1970年代に製造したカレラに搭載されていたヘサライト風防からインスパイアされたものとなっており、レトロな雰囲気だ。一方で前述したパープルのグラデーションカラーダイアルはモダンで独創的。ちなみに2022年に同ブランドがリリースした「タグ・ホイヤー モナコ クロノグラフ」で採用されたカラーで、このモナコの成功を受けて、カレラのグラスボックスモデルでも採用した形だ。
ブラックのインダイアルにはアジュラージュ加工が施されており、ダイアルのパープルとコントラストを成すことで、優れた判読性につながっている。なお、このダイアルは湾曲した構造となっている。
ブラックカラーのパンチングストラップと相まって、レーシーで大胆、しかしエレガンスも追求された1本と言える。
2025年新作モデル③「タグ・ホイヤー カレラ トゥールビヨン クロノグラフ」
同じくグラスボックス風防にグラデーションが独創的なパープルダイアルを備えた新作モデルが、「タグ・ホイヤー カレラ トゥールビヨン クロノグラフ」からも登場している。
自動巻き(Cal.TH20-09)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約65時間。SSケース(直径42mm、厚さ14.33mm)。100m防水。世界限定200本。481万2500円(税込み)。
基本スタイルは前述したモデルに同じ。しかし本作は6時位置にカレンダー用小窓の代わりに、トゥールビヨンを配したコンプリケーションウォッチである。クロノグラフも搭載しているため、計時が可能となっているもののダイアルフランジに施されていたタキメータースケールは廃されており、スッキリとシンプルな表情であるがゆえ、トゥールビヨンの開口部が際立っている。
搭載するムーブメントはCal.TH20-09だ。この約65時間のパワーリザーブを備えるムーブメントはトランスパレントバックから観賞することができる。
なお、本作は200本のみの限定生産モデルで、ケースバックの外周にその限定数を表すシリアルナンバーが記され、特別感を楽しめる仕様となっている。
2025年新作モデル④「タグ・ホイヤー フォーミュラ 1 クロノグラフ」
「タグ・ホイヤー フォーミュラ 1 クロノグラフ」からは、「オラクル・レッドブル・レーシング」のスペシャルエディションを含む5種の新作モデルが登場している。モーターレーシングとの深いつながりをベースに誕生したこれらの新作は、先端素材、最高の人間工学、F1に着想を得たデザインディテールを採用した大胆なクロノグラフと、オラクル・レッドブル・レーシングとの継続的なパートナーシップを祝福するタイムピースで、タグ・ホイヤー フォーミュラ 1コレクションのレガシーを、新たなステージへと昇華させる。
自動巻き(Cal.16)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。Tiケース(直径44mm、厚さ14.1mm)。200m防水。70万4000円(税込み)。
自動巻き(Cal.16)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。Tiケース(直径44mm、厚さ14.1mm)。200m防水。73万7000円(税込み)。
この新作タイムピースは、ナイトレースがもたらすエネルギーから着想を得ており、ダークな色調に鮮やかな色彩の大胆なコントラストを効かせたデザインが力強いさを主張している。共通の基盤を持ちながらも、それぞれのモデルが独自の色彩を放っているのだ。リリースされた新作のうち、1本目は大胆な赤のランニングトラックとレッドラッカーのアクセントが目を引きつける。この点は2本目も同じだが、赤の印象をレッドストラップでさらに強めている。
さらに、ベゼルとケースの境目に配されたカラーが躍動感あふれる動きを華やかに生み出している。F1の世界観にインスパイアされた新しいインデックスを組み込んだこの時計のランニングトラックが、ブラックオパーリンのダイアルを囲むことで、コレクションの力強さが一層強調され、手元にエネルギーとダイナミズムをもたらすのだ。
自動巻き(Cal.16)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。Tiケース(直径44mm、厚さ14.1mm)。200m防水。73万7000円(税込み)。
自動巻き(Cal.16)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。Tiケース(直径44mm、厚さ14.1mm)。200m防水。73万7000円(税込み)。
3本目はブルーのアクセント、ブラックとブルーのバイカラーのストラップがクールな雰囲気を醸し出し、4本目はフレッシュで生き生きとしたライムグリーンのランニングトラックとバイカラーのストラップを採用。いずれも高性能な計時に、より色鮮やかなアプローチを求める時計ファンにふさわしい仕上がりになっている。
タグ・ホイヤー フォーミュラ 1は、モータースポーツを象徴するスリルとスピードを想起させるコレクションとして長く認められてきた。この興奮が人々の心を捉えたのは、1986年にタグ・ホイヤーの名を冠した最初の時計、初代「タグ・ホイヤー フォーミュラ 1」が発表された時だ。これは、その先進的なデザインと印象的なカラーコンビネーションで多くのコレクターたちを魅了したタイムピースとなった。それから数十年後、このモデルは最も人気の高いヴィンテージウォッチのひとつとなり、愛好家たちは、40年近く前と同じように今も変わらずスタイリッシュな佇まいを見せるこのタイムピースを手に入れようと、市場を探し回っている。
今回発表されたモデルに採用されている、新しいケースも目を引くポイントだ。F1 マシンの空力性能に優れるラインを映し出し、その特徴的な形状はマシンのノーズを連想させるだろう。また、ベゼルに施されたマイクロパンチング加工が、地球上で最も速いマシンのブレーキディスクをさりげなく想起させ、F1 マシンのフロント形状をイメージしたインデックスには、どんなに些細なディテールも見過ごさないという情熱が光っている。
タグ・ホイヤー フォーミュラ1 クロノグラフの開発で重要な役割を演じたのが人間工学。より快適な装着感を実現するため、ラグ幅を最適化するとともに、ケース形状を改良し、よりスリムでスタイリッシュな外観に仕上げた。ケース素材には軽量なチタン(一部のバージョンではDLCコーティングを施すことで強化)を使用し、ダイナミックなラバーストラップと組み合わせることで、頑丈さと快適さを両立。モーターレーシングファンだけでなく、アーバンライフを満喫する人にも理想的なタイムピースへと仕上げられた。
F1の精密なエンジニアリングにインスパイアされ、このコアコレクションのアルミニウム製タキメーターベゼルは、ケースとベゼルの間に配されたカラーリングに縁取られている。一方、ダイアルにモダンでテクニカルなエッジを効かせているのが、スケルトンの時・分針だ。このシリーズに共通する特徴的な形状のプッシュボタンがメカニカルな雰囲気を増幅させ、ラッカー仕上げを施した鮮やかな同色のリューズリングに遊び心あふれるアクセントが加わることで、同じカラーリングのF1マシンのシルエットを彷彿させる。
オラクル・レッドブル・レーシングとのつながり
自動巻き(Cal.16)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。Tiケース(直径44mm、厚さ14.1mm)。200m防水。81万4000円(税込み)。
コアコレクションとともに発表したのは、タグ・ホイヤーの最も成功を収めているパートナーシップのひとつである、オラクル・レッドブル・レーシングとのコラボレーションによって生まれた自動巻クロノグラフのスペシャルエディションだ。2016年にパートナーシップがスタートして以来、タグ・ホイヤーとオラクル・レッドブル・レーシングは 8つの魅力的なタイムピースを発表し、ファンや時計愛好家を魅了してきた。
グレード2チタン製ケース、フォージドカーボンのインサートが付いたタキメーターベゼル、F1を象徴するチェッカーフラッグをあしらったブルーオパーリンダイアル。このモデルのあらゆるディテールが、忠実に再現されたオラクル・レッドブル・レーシングのアイコニックなカラーで彩られている。
注目すべきディテール
大胆なアプローチ、ディテールへの徹底した追求、F1 との強い結びつきを特徴とする新しい「タグ・ホイヤー フォーミュラ 1」によって、タグ・ホイヤーは、今回もまた機能的でありながら個性的で、どの世代にも愛される時計を新たに提案したと言えよう。
2025年新作モデル⑤「タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ」ダイヤモンドモデル
プレシャスな「タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ」が誕生している。本作はタグ・ホイヤーが誇る精度にエレガンスを融合させた、2カウンターの優美な新デザインだ。この新作モデルは、上品な2色のカラーバリエーションで登場。そのひとつが「タグ・ホイヤー カレラ」のシグネチャーカラーであるブルー、もうひとつが繊細なパウダリーピンクだ。この2色が、エレガントな美しさと汎用性の高いタイムレスな魅力を映し出す。
自動巻き(Cal.TH20-00)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。72個のダイヤモンドをセットしたフランジ。11個のダイヤモンドインデックス。SSケース(直径39mm、厚さ13.86mm)。100m防水。130万3500円(税込み)。
自動巻き(Cal.TH20-00)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。72個のダイヤモンドをセットしたフランジ。11個のダイヤモンドインデックス。SSケース(直径39mm、厚さ13.86mm)。100m防水。128万7000円(税込み)。
インナーフランジに沿って優美な曲線を描き、プレシャス感をさらに高めているのが、合計で0.107カラットの11個のシャトン式ダイヤモンドインデックス。湾曲したインデックスが、弧を描くインナーフランジに沿ってなめらかに配置されることで、デザインの連続性が印象づけられ、タグ・ホイヤーのデザインの統一感と卓越性への妥協のない姿勢が表れている。
搭載するムーブメントは、自動巻きクロノグラフCal.TH20-00だ。
Cal.ホイヤー 02を進化させたこのムーブメントは、垂直クラッチ、コラムホイール、両方向自動巻機構を備えており、さらに約80時間と実用的なパワーリザーブとなっており、加えて5年間の延長保証も適用される。ケースバックからはこのムーブメントの新しい仕上げ、シールド型ローター、双方向に振動するテンプが見え、ウォッチメイキングにおけるタグ・ホイヤーの卓越した技術力を余すところなく示している。
さらにこの時計を至高へと完成させるのが、スタイルと汎用性を兼ね備えたストラップだ。シグネチャーブルーのモデルにはダークブルーのアリゲーターストラップ、パウダリーピンクのバージョンには同色のカーフレザーストラップが組み合わされる。いずれのストラップも簡単に交換ができ、シーンに合わせて付け替えることが可能だ。また、ストラップに施されているほのかなパール加工が光を反射して煌めくことで、ラグジュアリーなデザインを引き立てる。
加えてホワイトアリゲーターとグレーアリゲーターの2種類のストラップオプションが用意され、タグ・ホイヤーのブティックやオンラインストアで購入が可能。こうしたストラップには、CAPSA交換システムを搭載。今回発表のモデルにプラスすれば、時計のエレガンスをより華やかに高められる。径39mmのケースサイズとバランスの取れたデザインにより、汎用性の高い魅力を保ちながらも、カレラのスピリットを洗練されたフェミニンさで表現した新作モデルである。
2025年新作モデル⑥「タグ・ホイヤー カレラ デイト」ダイヤモンドモデル
「タグ・ホイヤー カレラ デイト」コレクションのニューフェイスもラグジュアリーかつエレガントだ。このアイコニックなタイムピースのスピリットを柔らかくフェミニンなカラーパレットによって表現している。魅惑的なパウダリーピンクとライラックのふたつの36mmケースを備えたモデルは、「タグ・ホイヤー カレラ」のラインナップにこれまでとは異なる、洗練されていながらも遊び心たっぷりのタッチを効かせ、上品さとコンテンポラリーなひねりを優美さを融合している。
パウダリーピンク文字盤に11個のダイヤモンドインデックスをあしらったモデル。自動巻き(Cal.7/SW300-1ベース)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約56時間。SSケース(直径36mm、厚さ10.2mm)。50m防水。64万9000円(税込み)。
ライラック文字盤に11個のダイヤモンドインデックスをあしらったモデル。自動巻き(Cal.7/SW300-1ベース)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約56時間。SSケース(直径36mm、厚さ10.2mm)。50m防水。64万9000円(税込み)。
このふたつの新作モデルはタグ・ホイヤー カレラがデビューした当時のオリジナルサイズに回帰し、当初のデザインエッセンスを取り入れている。フォルムと機能の両面でも理想的なサイズは、どんな手元にも絶妙にフィットし続け、あらゆるシーンにマッチする魅力を演出してきた。同社は今回のタグ・ホイヤー カレラ デイトのパステルエディションに見られるように、新作を発表する度にこうした伝統に磨きをかけている。この新作は、「タグ・ホイヤー カレラ」ファミリーに斬新な色彩と快適さをもたらし、定番モデルとは異なった、ソフトでありながらも大胆な一面を体験させるタイムピースとなった。
この新作タイムピースの心臓部で鼓動を刻むのが、タグ・ホイヤーの自動巻きムーブメント、Cal.7。セリタ社のCal.SW300を改良したこのムーブメントは、約56時間のパワーリザーブを備えている。ケースバックからは、地板のペルラージュ装飾、コート・ド・ジュネーブ装飾を施したローター、双方向に振動するテンプが見てとれる。
「タグ・ホイヤー カレラ デイト」の新作はそれぞれ個性的な色使いと仕上げによって、エレガンスだけでなく、モダニティーも反映するようデザインされている。パウダリーピンクのモデルは、サンレイ加工サテン仕上げのダイアル、ライラックのモデルは特徴的なスネイルとサテン仕上げのダイアルが目を引く。このふたつの仕上げにより、それぞれのタイムピースがパステルのカラーパレットの中で独自の個性を発揮し、タイムレスなスタイルやトレンドを意識したスタイルを選ぶことが可能になった。