新品での入手が極めて困難になったリシャール・ミルの腕時計だが、そんな状況下で、同ブランドのCPO(正規認定中古)ウォッチを手にすることのできる店舗がある。それがNX ONE 銀座だ。中古品ゆえに入荷されるモデルやタイミングは不確定ではあるものの超稀少なモデルに巡り合える可能性も十分にあり、リシャール・ミルの世界に踏み入れられる稀有な空間となっている。
Photographs by Masahiro Okamura (CROSSOVER)
竹石祐三:編集&取材・文
Edited & Text by Yuzo Takeishi
[クロノス日本版 2025年3月号掲載記事]
リシャール・ミルの超稀少CPOウォッチを手にできる唯一の空間
昨年11月、静岡県熱海市のひらまつ ホテルズ&リゾーツ熱海において、ごく少数の顧客を招いたNX ONEのイベントが催された。
NX ONEは厳選されたブランドの、稀少性の高いCPO(正規認定中古)ウォッチを扱う〝プレミアムウォッチ セレクトショップ〞として、2012年、東京・銀座にオープン。以来、単にCPOウォッチの委託販売/売却を行うだけではなく、熱心な時計愛好家にCPOウォッチを手にすることの楽しさと意義を伝え、さらには適正な価格設定を行うことで時計本来の価値を守ってきた。
また、昨年からはCPOウォッチを購入した顧客へのおもてなしと、コミュニケーションの場としてNX ONE独自のイベントを開催。24年11月に開催されたイベントもその一環で、今回はリシャール・ミルの初期モデル−日本に数本しか入荷されなかったモデルの所有者を招待して実施された。イベントは貴重な初期モデルを未来につないでいくコンセプトを踏まえ、伝統文化をフィーチャーした内容となっており、参加者はこの催しを通じてリシャール・ミルの魅力と、所有する時計の価値を改めて実感したことだろう。
今や最初期のモデルのみならず、新品の購入も困難なリシャール・ミルの時計だが、NX ONEはこうした状況においても、この稀少な時計を入手できる可能性を持っている。同店が扱うリシャール・ミルの中古時計はブランドによって正規品と認められ、品質も保証されたもので、リシャール・ミル本社の、または公認を受けた時計師によって精度調整や品質検査、外装の仕上げが行われたもの。購入時には正規認定中古時計証明書が発行され、購入から2年間はブランドの保証も受けられる、信頼と安心のある時計だ。
もちろん中古品ゆえ、どのモデルが店頭に並ぶかはタイミング次第であり、入荷時期についても不確かだ。今回のイベントには「RM 001 トゥールビヨン」を所有する顧客も出席したが、こうした超稀少モデルに巡り合える可能性もゼロではない。仮に目当てのモデルでなかったとしても、まずは店頭に足を運び、その時並んでいるリシャール・ミルを通じてブランドの世界観を体験する。そのようにしながら希望モデルのCPOウォッチを待つというのも楽しみ方のひとつだ。
しかも昨今の高級時計は、人気の高い新作や現行品を購入する場合、店頭で予約し、手に入るのは数年後というケースも珍しくないが、CPOウォッチの場合は店頭にあれば、その場で購入できることも魅力だ。リシャール・ミルに興味を抱きつつもなかなか入手に至らない愛好家は、NX ONEに足繁く通い、まずは最初の出合いをじっくりと待ってみてはいかがだろう。
住所/東京都中央区銀座8-4-2
営業時間/11:00~19:00
定休日/火曜