40代の男性にお勧めしたい「MR-G」を紹介。G-SHOCKならではの耐衝撃性に加え、カシオの誇る技術を結集させたMR-Gは、大人の男性にもふさわしい高級感を備えている。魅力あふれるラインナップから、5つのモデルを取り上げる。
Text by subasa Nojima
[2025年4月6日公開記事]
大人の男性にふさわしいG-SHOCKの最高峰、「MR-G」
耐衝撃ウォッチとして、カジュアルな印象の強いG-SHOCK。その中において、内外装ともに最高峰の技術を取り入れたコレクションが「MR-G」だ。その誕生は1996年にさかのぼる。当時不可能と考えられていた、金属製の外装を持つ耐衝撃ウォッチを目指し、幾度もの試作とテストを繰り返して生み出されたのだ。以降も進化を重ね、G-SHOCKならではの耐衝撃性を備えつつ、新素材の採用や着色技術を用いた審美性の向上、さらには製造拠点である山形カシオの職人技を通じ、G-SHOCKの最高峰として高い人気を集めている。
G-SHOCKの優れた堅牢性を仕事でもプライベートでも味わいたい。しかし、カジュアルな時計はなかなか仕事で着けにくい。MR-Gは、そんな悩みを抱える40代の男性にとって、是非ともお勧めしたいコレクションだ。大人の男性にふさわしい高級感を備えつつ、アクティブなシーンを難なくこなす堅牢性を備えたMR-Gは、貴方のことを力強くサポートしてくれることだろう。
「MRG-B5000B-1JR」

G-SHOCK初代モデルのデザインを受け継ぐモデル。電波受信やモバイルリンクに加え、ワールドタイム、ストップウォッチをはじめとする充実した機能を備える。光発電クォーツ。フル充電時約10カ月稼働(パワーセーブ時約22カ月稼働)。Tiケース(縦49.4×横43.2mm、厚さ12.9mm)。20気圧防水。49万5000円(税込み)。
1983年に誕生したG-SHOCKの初代モデル、「DW-5000C」のデザインを踏襲するMR-G。重厚な見た目でありながら、外装にはDLC加工を施したチタン素材を用いることで軽快な装着感を叶えている。ケースとケースバック、プッシュボタンには64チタン(グレード5チタン)をベースとした高硬度チタン、バンドには日本で開発された高い硬度と優れた加工性を兼ね備えたチタン合金であるDAT55G、バックルには純チタンを採用するなど、パーツに合わせた複数種のチタンを使い分けている。G-SHOCKのロゴが刻まれたトップベゼルは、純チタンの約4倍の硬度に加え、プラチナと同等の輝きを持つといわれるコバルトクロム合金、コバリオン製だ。
複雑なケースに高級感ある仕上げと耐衝撃構造を与えるため、ベゼルは25個のパーツに分割されている。各パーツにザラツ研磨を施した上で組み上げることで、凹凸の多いデザインをシャープに仕上げているのだ。内部には、T字バーや板バネを組み合わせたサスペンションやシリコン緩衝体が組み込まれ、フルメタルケースでありながらも優れた耐衝撃性を実現している。
「MRG-B5000BA-1JR」

青墨をモチーフとしたMR-G。ベゼルパーツの間にステンレススティール製の板バネやシリコン製の緩衝体を組み込んだ耐衝撃構造、マルチガードストラクチャーを採用している。光発電クォーツ。フル充電時約10カ月稼働(パワーセーブ時約22カ月稼働)。Tiケース(縦49.4×横43.2mm、厚さ12.9mm)。20気圧防水。49万5000円(税込み)。
上述のMRG-B5000B-1JRと同様、初代G-SHOCKのデザインを受け継ぐモデル。本作では複数のパーツに分割されたケース構造を生かし、青墨をモチーフとしたカラーリングに仕上げられている。ベゼルの四隅のパーツやケースとバンドのディンプルにはブルーIP処理、サファイアクリスタルにはブルー蒸着があしらわれている。ケースとバンドはDLC加工によってブラックに仕上げたチタン製。トップベゼルはコバリオン製だ。傷に強く軽量な素材を用いることで、長時間の着用にも耐える快適さを備えている。もちろん、耐衝撃構造や20気圧防水など、タフなスペックも健在だ。
ダイアルには、初代モデルのアイデンティティであるレンガパターンを与え、クールな印象の反転液晶を組み合わせている。
充実した機能も本作の特徴だ。光発電機能であるタフソーラーや標準電波受信機能、Bluetoothを介して専用のスマートフォンアプリへ接続するモバイルリンク機能、ワールドタイム、ストップウォッチ、タイマー、LEDライトなどを搭載している。
「MRG-B2100D-1AJR」

木組に着想を得たデザインのアナログダイアルを特徴とするモデル。八角形のデザインがスタイリッシュな印象を与える。光発電クォーツ。フル充電時約5カ月稼働(パワーセーブ時約18カ月稼働)。Tiケース(縦49.5×横44.4mm、厚さ13.6mm)。20気圧防水。57万2000円(税込み)。
八角形のケースとアナログダイアルを採用した、モダンなデザインが魅力のモデル。ケース、ケースバック、ボタン、リュウズには64チタン、バンドにはDAT55G、トップベゼルにはコバリオンを用いている。複雑な造形のケースは複数のパーツに分割され、各パーツの間に緩衝体を組み込むマルチガードストラクチャーによって、モジュールへの衝撃を緩和。さらに、リュウズにも耐衝撃性を確保する独自のクラッドガード構造を採用している。リュウズをロックした際には、トップに刻印されている“MR-G”の文字が常に水平になるという細部への配慮も盛り込まれている。
本作のデザイン上の特徴が、日本の伝統技術である木組から着想を得たダイアルだ。波状の凹凸や微細な穴をあしらったダイアルによって、組子格子の世界観を表現している。格子状のダイアルを透過した光は、光発電に用いられる仕組みだ。視認性の高いアナログ仕様のダイアルには、3時位置に日付窓、8時位置に指針式の曜日表示を配することで、機能性も高められている。
「MRG-B2100R-2AJR」

青墨の世界観を取り入れた、木組ダイアルモデル。バンドは、装着感と耐久性を両立させたフッ素ラバー製。チタン製のフォールディングバックルが装着されている。光発電クォーツ。フル充電時約5カ月稼働(パワーセーブ時約18カ月稼働)。Tiケース(縦49.5×横44.4mm、厚さ13.6mm)。20気圧防水。55万円(税込み)。
八角形のベゼルが特徴のMRG-B2100シリーズに属する、スポーティなカラーリングが魅力のモデル。水墨画や書に用いられる青墨をモチーフとした世界観に彩られ、ダイアルにはネイビーブルーの蒸着、外装の一部にはブルーIP処理を施している。ケースはDLC加工によるブラックに仕上げられ、軽快な着用感をもたらすデュラソフトバンドを装着。
立体感のあるダイアルは、日本の伝統技術である木組に着想を得たデザイン。波状の凹凸や微細な穴によって生み出される格子状の隙間から、ソーラー発電に用いる光を取り込んでいる。
ケースは64チタン製。トップベゼルには、優れた硬度と輝きを誇るコバリオンを採用している。複数のパーツによって構成されるケース構造を有しており、パーツ間に緩衝体を組み込んだマルチガードストラクチャーを採用することで、耐衝撃性を確保している。
電波受信機能やフルオートカレンダー、LEDライトなどの機能を搭載し、モバイルリンク機能を用いてスマートフォンに接続することで、時刻調整や時計のステータス表示を行うことができる。
「MRG-BF1000R-1AJR」

ISO規格200m潜水用防水機能を搭載したダイバーズウォッチ。大ぶりなサイズだが、上質な外装が大人の男性にもふさわしい高級感を醸し出す。光発電クォーツ。フル充電時約5カ月稼働(パワーセーブ時約29カ月稼働)。Tiケース(縦56×横49.7mm、厚さ18.6mm)。200m防水。59万4000円(税込み)。
G-SHOCKのダイバーズウォッチ、「フロッグマン」。ISO規格をクリアした200m潜水用防水機能を搭載しつつ、MR-Gとしての上質な外装を与えられているのが本作だ。ミドルケースやベゼル、ケースバック、リュウズ、プッシュボタン、さらにはビスにまでチタン素材を用いることで、軽量性と耐食性に優れたモデルに仕上がっている。チタンには深層硬化処理とDLC加工が施され、強度と耐摩耗性が向上されている。Oリングやフッ素ラバー製の緩衝体を含めると、外装パーツの数は70以上にものぼる。G-SHOCKの特徴である耐衝撃性能も高められており、ガラスやリュウズ、プッシュボタンへの衝撃を緩和するための特殊構造が採用されている。純チタンのケースバックにはブルー蒸着が施されたサファイアクリスタルが圧入され、電波受信機能の感度を確保している。
ダイアルには、視認性に優れた大型の針とインデックスが配されている。潜水時間と水面休息時間を表示するダイブモードと、潮汐情報と現地時刻を表示するタイドグラフモードが搭載されており、ダイビングに必要な情報を表示することが可能だ。