ふたりの絆となるような、高級ブランドのペアウォッチ5選【ロレックス、オメガ、シャネルなど】

特別なパートナーとのペアウォッチを選ぶうえで、いわゆる高級ブランドを検討してみてはいかがだろうか？　今回、ラグジュアリーかつ高品質な腕時計製造で知られるブランドから、おすすめのペアウォッチを5組セレクトした。夫婦の結婚指輪の代わりや、パートナーへの贈り物を選ぶ時の参考になれば幸いだ。

色あせない魅力を放つ高級ブランドから、ふたりの絆となる腕時計を選ぶ

　特別な日の贈り物や、夫婦のつながりを象徴するアイテムとして、ペアウォッチを選ぶことは魅力的な選択肢のひとつだ。毎日着用する腕時計は、アクセサリーとして使えるだけでなく、メンテナンスさえ怠らなければ長年にわたって愛用することができる。そして、名の知れた高級ブランドであれば、優れたステータス性や機能性が、手首に巻く満足感を高めてくれることだろう。

　今回、オメガ、ロレックス、ショパール、シャネル、ブレゲから、ペアウォッチに適したモデルを5組セレクトした。それぞれのブランドが持つ魅力を十二分に体現したモデルばかりであるため、ぜひパートナー同士で着用する腕時計選びの参考にしてほしい。なお、ここで紹介するモデルには、カラーリングやジェムセットの豊富なバリエーションが用意されている。そのため、パーソナルカラーや着用シーンに合わせて、さまざまなペアの選択肢を検討することをおすすめする。

オメガ「シーマスター アクアテラ」

　スイスの老舗時計ブランドとして知られるオメガからは、「シーマスター アクアテラ」をセレクトした。同ブランドを代表するダイバーズウォッチ「シーマスター ダイバー300M」などのバリエーションが有名な「シーマスター」は、1948年に誕生し、後に登場する「スピードマスター」「レイルマスター」といったコレクションのベースとなった。シーマスターとしても多くのバリエーションが展開されてきたが、特に“アクアテラ”は、エレガントな一面が強調されたスマートなコレクションとして定評がある。

　Ref.220.12.41.21.03.009とRef.220.10.34.20.03.002は、シーンを問わず着用しやすいブルーダイアルを備えたペアだ。前者のモデルは直径41mmのケースを備え、ダイアルにはラグジュアリーなクルーザーのウッドデッキを思わせる、“チークコンセプト”と呼ばれる横ストライプ模様が刻まれている。ライトブルーのアクセントが際立つ、涼しげなルックスが魅力の定番モデルだ。

　一方、直径34mmモデルは、シーブルーと称されるダイアルにサンブラッシュ仕上げを持ち、その中で18Kホワイトゴールド製のインデックスや針などが存在感を放っている。高級感を見せる本作は、日常のワードロープに取り入れるうえでも役立つ1本となるだろう。

　さらに、いずれのモデルもコーアクシャル脱進機を搭載しており、マスター クロノメーターに認定されている点は、実用腕時計としてうれしいポイントだ。1万5000ガウスの磁場に影響されない超耐磁性と優れた精度が証明されているだけでなく、メンテナンスの頻度も抑えられる仕様であるため、長年愛用する記念品等に選ぶ際にも、魅力的なペアウォッチと言える。

ロレックス「オイスター パーペチュアル デイトジャスト」

　長年寄り添うパートナーに贈り合う腕時計を選ぶのであれば、実用的な高級時計ブランドとして確固たる地位を確立しているロレックスも、選択肢に加えられるだろう。防水腕時計のパイオニアとしても知られるロレックスの製品は、優れた実用性と美観を兼ね備えており、結婚指輪のように毎日着用するアイテムとしてふさわしい。

　ロレックスからは、「オイスター パーペチュアル デイトジャスト」のRef.126334とRef.278274をピックアップした。シックなグリーンダイアルと、アズーロブルーフローラルモチーフダイアルの組み合わせだ。特に後者のダイアルでは、中央にダイヤモンドが配された、仕上げの異なる花のモチーフが幾重にも重なり合っており、手元を見るたびに、ロレックスの高度なダイアル製造技術を実感することができる。

　ケースサイズはRef.126334が直径41mm、Ref.278274が直径31mmだ。両モデルとも18Kホワイトゴールドとオイスタースチールを組み合わせたホワイトロレゾールケースを採用しており、独自の装飾を持つフルーテッドベゼルを備えたことで、エレガントかつアイコニックな仕上がりを見せている。さらに、取り付けられたブレスレットのクラスプにはエクステンションリンクが備わっており、工具なしで半コマ分程度の延長ができるようになっている。

　ムーブメントは径41mmモデルがCal.3235、径34mmモデルがCal.2236を搭載している。いずれも脱進機に優れた耐磁性を誇るヘアスプリング（前者がブルーパラクロム・ヘアスプリング、後者がシリコン製シロキシ・ヘアスプリング）と高性能な耐衝撃装置パラフレックス ショック・アブソーバを備えており、内外ともに実用的な腕時計となっているのだ。

ショパール「アルパイン イーグル」

　腕時計ブランドとジュエラーの両方の顔を持つショパールは、繊細かつラグジュアリー、そして高品質なウォッチメイキングで知られるブランドだ。そして、そんな同社が手掛けるラグジュアリースポーツウォッチとして名を馳せる「アルパイン イーグル」もまた、多彩なケースサイズ、デザインのバリエーションが用意されており、ペアウォッチとして選びやすい。

　アルパイン イーグルからは、Ref.298600-3001とRef. 298617-3002をセレクトした。わしの瞳の虹彩をモチーフとしたダイアルを、定番のアレッチブルーカラーで彩ったペアだ。ケース直径は、41mmと33mmの組み合わせで、リサイクルスティールを含有する「ルーセントスティール™」がいずれのモデルにも採用されている。また、後者のモデルはベゼルにダイヤモンドが敷き詰められており、貴金属に並ぶ輝きを放つルーセントスティール™と合わせて、手元に輝きを与えてくれる。

　ブレスレットとケースがシームレスにつながっているように見えるコレクション特有のフォルムは、同社初のスポーツウォッチである「サンモリッツ」をベースとしたものだ。丸みを帯びた八角形のベゼルや、そこに打たれた8本のビスもオリジナルから引き継がれた意匠であり、ひと目でアルパイン イーグルと分かるルックスは、ステータス性の演出にも事欠かないだろう。

　ちなみに、両モデルに搭載されるムーブメントは、いずれもスイス公式クロノメーターC.O.S.C.によって、その精度が保証されている。

シャネル「J12」

　ジュエリーやファッション、化粧品、香水などを幅広く手掛けるシャネルは、腕時計製造にも定評のあるハイブランドだ。「プリミエール」や「ボーイフレンド」など、フェミニンなコレクションを多彩にそろえる一方で、「ムッシュー ドゥ シャネル」や「J12」といったコレクションによって、男性の腕時計ユーザーからの支持も獲得している。

　そんなシャネルからペアウォッチを選ぶなら、幅広いサイズ展開が行われているJ12がおすすめだ。2000年に誕生したJ12は、セラミックスを高級腕時計の素材として昇華させた立役者だ。ホワイトまたはブラックの高耐性セラミックケース・ブレスレットで構成されたこのコレクションは、同ブランドの代表的な腕時計としても位置付けられている。

　磨き上げられたセラミックスが持つなめらかな質感は、美観と高い耐傷性を兼ね備えているため、長年の愛用でもその魅力が色あせにくいだろう。

　ピックアップしたRef.H6515とRef.H5699は、直径38mmモデルと直径33mmモデルのペアである。いずれのモデルも、クリーンな印象のホワイトセラミックスがメインとなっているが、特にRef.H6515は、ホワイトとブラックセラミックスを組み合わせた、「パラドックス」と呼ばれるバリエーションで、そのアンバランスな顔立ちは、個性の演出にうってつけだ。

　防水性は、41mm径のRef.H6515が50m防水、33mm径のRef.H5699が200m防水を備えている。またムーブメントには、前者がCal.12.1を、後者がCal.12.2が搭載されている。いずれも、ケニッシ製ムーブメントがベースとなっており、トランスパレント仕様のケースバックから、その駆動やユニークなオープンワークを持つローターを楽しむことができる。

ブレゲ「マリーン」

　時計が好きなパートナー同士のペアウォッチには、時計師アブラアン-ルイ・ブレゲによって創業されたブレゲもおすすめしたい。彼は、トゥールビヨンやブレゲ数字、ブレゲ針といった多くの発明で知られ、腕時計の技術を2世紀進めたと言われる天才時計師である。ブレゲのコレクションには、その時計づくりの精神や、傑出した技術が受け継がれており、ひとたび手にすれば、ステータスの面でも機能の面でも高い満足度を得られるだろう。

　ブレゲからは、「マリーン」をピックアップした。マリーンは、ブレゲとフランス海軍省との関係を着想源とするスポーティーウォッチであり、現行モデルは第3世代に当たる。スポーティーなデザインを残しつつ、ミニマルにまとめられたその造形は、独自の“ラグスポ”スタイルを確立しており、性別を問わず、日常を彩る腕時計として好ましいだろう。また、随所にちりばめられた海洋モチーフのディテールが、そのルーツを感じさせるものとなっている。

　Ref.5517TI/Y1/5ZU およびRef.9518ST/YD/S80 D0 01は、いずれもブルーダイアルを備えたモデルだ。前者は、直径40mmのチタンケースと同色のラバーストラップを組み合わせた爽やかなスポーティールックが魅力である。一方後者は、直径33.8mmのステンレススティールモデルで、ダイヤモンドがセッティングされたベゼルとインデックスによって、豪華な要素が添えられた。

　ムーブメントは、直径40mmモデルがCal.777A 、直径33.8mmモデルがCal.591Aを搭載している。パワーリザーブはそれぞれ約55時間と約38時間を備える。いずれもトランスパレント式のケースバックから、その駆動、機構の観賞が可能だ。