40代女性におすすめしたいグランドセイコー5選

グランドセイコーから、40代女性におすすめのモデルを5本紹介する。グランドセイコーの腕時計は、年月を経ても色あせない普遍的なデザイン性を持ち、長年の愛用に耐えうる確かな品質を魅力としている。プライベート、ビジネスを問わず、日常的に着用する腕時計として選択肢に加えてみてはいかがだろうか。

色あせないデザインと優れた品質を併せ持つグランドセイコー

　グランドセイコーは、1960年にセイコーから誕生したブランドだ。「世界に挑戦する国産最高級の腕時計」をコンセプトに、誕生以来、実用的な腕時計の理想の追求を続けており、2017年にセイコーからの独立を経た現在は、国内外問わない支持を受ける高級ブランドにまで成長を遂げている。

　その特徴には、華美な装飾を排した普遍的なデザイン性が挙げられるだろう。とりわけ「グランドセイコースタイル」と呼ばれる独自のデザイン文法に基づいて設計されたその製品は、磨き上げられた平面で構成されたシンプルなケースフォルムや、視認性を重視したディテールを持つダイアルを備えている。洗練されたデザイン性であると同時に、どんなシーンにもなじみやすく、年月を重ねても決して色あせない。

　さらにグランドセイコーは、ムーブメントの開発から製造、組立、調整、検査までを自社で一貫して行う、「マニュファクチュール」としても知られている。機械の手では完成しない部分には熟練の職人の手作業を生かすなど、クラフトマンシップが息づくウォッチメイキングを採用することで、確かな品質を持つ腕時計を実現しているのである。

　そんなグランドセイコーは、仕事やプライベートでさまざまな経験を積み重ねてきた40代の女性にも、おすすめしたいブランドのひとつだ。洗練された美意識と確かな品質を兼ね備えたグランドセイコーは、女性の成熟した価値観を満たしてくれるだけでなく、日常のあらゆるシーンを彩る万能な腕時計になり得るのである。

40代女性におすすめしたいグランドセイコー5選

　グランドセイコーの現行ラインナップでは、機械式、クォーツ式、スプリングドライブ式の3種のムーブメントが採用されている。女性向けモデルでは機械式とクォーツ式が中心となるが、当記事では、本格的な機械式モデルを中心にピックアップしている。そのため、腕時計製造の伝統やクラフトマンシップに魅力を感じる方も、ぜひ時計選びの参考にしていただきたい。なお、ピックアップした5モデルは、いずれも10気圧の日常生活用強化防水を備えており、日常での水濡れを気にせず着用できる点も魅力となる。

「ヘリテージコレクション」Ref.STGK031

　Ref.STGK031は、ブランドのスタンダードラインに位置付けられた「ヘリテージコレクション」に属する機械式モデルだ。ダイアルのモチーフは“桜隠し”と呼ばれる春の情景で、雪によって覆い隠された桜の花々が、繊細な型打ち模様とグレイッシュピンクで表現されている。彩度を落としたその色合いは、多様なコーディネートに合わせやすいだろう。

　ケースの造形は、ブランド初の自動巻き機械式モデル「62GS」のデザインを現代的に再解釈したものだ。その表面は、ザラツ研磨によって丹念に磨き上げられており、多角的かつシャープなラグを備えている。また、ベゼルを持たない、風防を前面に押し出したような構造によって、情緒的なダイアルを広々と楽しめるようになっている。

　ケースサイズは直径30mmで、女性でも着用しやすいサイズ感を備える。厚さは10.5mmで、これはグランドセイコーの自動巻き機械式モデルにおいて最薄である。

　ムーブメントは、約50時間のパワーリザーブを有するCal.9S27を搭載する。本ムーブメントの製造では、セイコー独自開発の合金素材である「スプロン」や、半導体の加工にも用いられる微細加工技術「MEMS」が駆使されており、高い精度と小型化の両立が図られている。トランスパレント仕様のケースバックからは、小さな空間に凝縮されたその機構や、テンプの駆動、回転するローターを見ることができる。

「エレガンスコレクション」Ref.STGK021

　グランドセイコーの「エレガンスコレクション」は、ミニマルかつエレガントな男性向けドレスウォッチに加えて、多くの女性向けモデルをそろえるコレクションだ。Ref.STGK021もそのうちの1種であり、女性の日常使いに適した、小ぶりで上品な機械式モデルに仕上がっている。

　ダイアルが持つ布地のような質感は、繊細な型打ち模様によるもの。本作では、さらにその上からパールフィニッシュが施されたことで、真珠を思わせる上品な輝きが与えられている。そこに載せられたゴールドカラーの秒針も、表情付けのアクセントとして効果的であり、機械式モデル特有の小気味よいリズムを楽しませてくれるだろう。また、ダイアルを囲むベゼルには、45個、計0.41カラットのダイヤモンドがあしらわれており、目を引く華やかさも表情に添えられた。

　ケースサイズは、直径27.8mm、厚み11.2mmと、控えめなサイズ感であり、手元に輝きを添えるアクセサリーのように扱える1本に仕上がっている。ムーブメントはCal.9S27を搭載しており、トランスパレントバックからその機構を楽しめる。

「エレガンスコレクション」Ref.STGF367

　エレガンスコレクションのRef.STGF367は、“深紫（こきむらさき）”と呼ばれる伝統的な色彩を採用したモデルだ。この奥深いカラーリングは、高貴な雅色、尊厳を示す色として使用されてきた歴史がある。本作のダイアルでは、ダイヤモンドを思わせるブリリアントパターンや、12時位置のダイヤモンドとの組み合わせによって、大人びた華やかさが演出されている。

　また本作は、柔らかな円弧を描く、大きくふくらんだケースフォルムも特徴だ。これは、瞳や水滴で見られる、自然でゆがみのないカーブから着想を得たもので、ベゼルレスの仕様によって、その柔和なシルエットがより際立っている。グランドセイコーのレディースモデルで広く採用される定番ケースデザインのひとつであり、さらに本作では、リュウズにダイヤモンドがあしらわれるなど、遊び心の表現も見られる。

　ケースサイズは、横27.6mm、縦33.6mm、厚さ9.8mm。1cmを下回る厚みは、柔らかいシェイプも相まって手元にフィットさせやすい。ムーブメントには、電池式クォーツのCal.4J51を採用している。

「エレガンスコレクション」Ref.STGK013

　前述のRef.STGK031と同じく、62GSのデザイン性をベースにしつつも、特に現代の女性にフォーカスして再解釈されたシルエットを持つのが、このRef.STGK013だ。洗練されたケースは、グラマラスにカーブしたフォルムを描いており、柔らかくも上品な印象を手元に演出する機械式モデルに仕上がっている。

　ケースの円弧に沿うよう、ガラスのサイドにあしらわれたダイヤモンドは本作の見どころのひとつだ。 複数のサイズのダイヤモンドを組み合わせ、上面をそろえながら立体的にセッティングすることで、輝きに満ちたなめらかな顔つきが表現されている。また、本作ではダイヤモンドセットの後にザラツ研磨が施されており、シャープなラインとダイヤモンドの調和が生み出されている。ブランドの優れた職人技も実感できるモデルと言えるだろう。

　ダイアルには、深紫（こきむらさき）で彩られたマザー・オブ・パールが採用されており、奥深さとモダンな印象を演出しつつも、白蝶貝の艶めきが品の良さを見せている。12時位置に配されたふたつのダイヤモンドは、ベゼルの輝きと調和するディテールだ。その上を覆うデュアルカーブサファイアからは、光の加減でさまざまに変わる表情を楽しめるだろう。

　ケースサイズは直径30.6mm、厚さ12.7mm。優美なフォルムが、女性の手元へ柔らかくフィットする。搭載されているムーブメントは、自動巻きのCal.9S27だ。

「ヘリテージコレクション」Ref.SBGW299

　Ref.SBGW299は、ヘリテージコレクションに属する手巻き機械式モデルだ。グランドセイコーのデザインのルーツである「44GS」を着想源とした「44GS現代デザイン」を採用しており、実用性に沿って進化を遂げてきたグランドセイコーの美学と品格が凝縮されている。また、同デザインモデルにおける最小である直径36.5mm、厚さ11.6mmというケースサイズは、性別問わず手元に合わせやすいだろう。

　ダイアルは、扇のような平面の連なりからなる放射型の型打ち模様が施されており、凛としたダークブルーカラーで彩られた。その中でダイヤカットのインデックスや、すらっと伸びた針が際立っており、視認性とエレガントさの演出が両立されている。平面的なデザインで構成される44GS現代デザインのケースとの調和を見せる、シンプルながら奥深い造形のダイアルだ。

　ムーブメントは、Cal.9S64を搭載する。手巻き式という仕様上、定期的な主ゼンマイの巻き上げが必要だが、約72時間の長いパワーリザーブによって、煩わしさは感じにくい。むしろ、着用前にリュウズを巻き上げるルーティンは、機械式腕時計を持つ楽しみを増してくれることだろう。