2025年、創業150周年を迎えるオーデマ ピゲ。この節目の年を祝うアニバーサリーモデルを含む、多彩な新作モデルが発表されている。そんな同ブランドの新作モデルを、本記事にまとめて掲載する。
オーデマ ピゲ2025年新作①「ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー」
オーデマ ピゲが得意としてきたパーペチュアルカレンダー。その最新ムーブメントを搭載したふたつの新作が発表された。ひとつが、ステンレススティールケースにブルーPVD加工のダイアルを組み合わせたモデル、もうひとつは、18Kサンドゴールドケースに同色のダイアルを組み合わせたモデルだ。ロイヤル オークらしいシャープなエッジの際立ったケースは、コンプリケーションムーブメントを搭載しながらも9.5mmという薄さに仕上げられている。

自動巻き(Cal.7138)。41石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約55時間。SSケース(直径41mm、厚さ9.5mm)。50m防水。要価格問い合わせ。

自動巻き(Cal.7138)。41石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約55時間。18Kサンドゴールドケース(直径41mm、厚さ9.5mm)。50m防水。要価格問い合わせ。
本作が搭載するCal.7138は、単に薄型であるだけではなく、革新的な構造も持ち合わせている。それが、あらゆる操作を担う3段引き仕様のリュウズだ。パーペチュアルカレンダーを搭載したムーブメントでは、リュウズに加えていくつかのコレクターを配し、それらをプッシュすることでカレンダーの調整を行うのが一般的だ。しかしCal.7138では、1段目で主ゼンマイの巻き上げ、2段目で日付と月の調整、3段目で時分と24時間針の調整、そして3段目からひとつ押し込み2段目の状態にすることで、曜日と週、ムーンフェイズを調整することができる。
誤操作を防ぐため、日付の早送りはリュウズを2・5回〜3回転回す必要があるようになっている。また、21時〜3時までの時間帯はカレンダー調整ができないようになっていることも特筆すべき点だ。その時間帯については、9時位置の24時間表示が赤く彩られている。

オーデマ ピゲ2025年新作②「ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー オープンワーク“150周年アニバーサリー”」
新しいパーペチュアルカレンダームーブメント、Cal.7138の登場に伴って生産終了が決定したCal.5134系ムーブメント。本作は同社の創業150周年を記念したモデルであると同時に、Cal.5134系を搭載した最後のモデルとして発表された。

自動巻き(Cal.5135)。38石。1万9800振動/時。パワーリザーブ約40時間。Ti×バルクメタリックガラスケース(直径41mm、厚さ9.9mm)。2気圧防水。世界限定150本。要価格問い合わせ。
内部を詳らかにしたスケルトンダイアルを採用し、チタン製のケースとブレスレット、バルクメタリックガラス製のベゼルを組み合わせている。試行錯誤の末に開発されたパラジウムベースのバルクメタリックガラスは結晶構造を持たないアモルファス金属で、優れた耐久性と審美性を兼ね備えている。本作は、世界限定150本のみの希少モデルであり、ケースバックには、150周年記念ロゴや数量限定を示す文字が刻まれている。
本作のデザインのベースとなったのは、1992年に製造されたパーペチュアルカレンダー付き懐中時計、Ref.25729だ。八角形のケースデザインやスケルトンダイアル、ブルーに縁取られたインダイアルなど、特徴的な外観と機能を忠実に再現している。

オーデマ ピゲ2025年新作③「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ パーペチュアルカレンダー」
先に紹介したロイヤル オーク パーペチュアルカレンダーと同様、新開発のパーペチュアルカレンダームーブメント、Cal.7138を搭載した「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」。八角形のミドルケースや中空のラグをはじめとする特徴的な意匠をちりばめた直径41mmのケースは、18Kホワイトゴールド製。テキスタイル調のブルーラバー加工ストラップを組み合わせることで、程よいカジュアルさを生み出している。

自動巻き(Cal.7138)。41石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約55時間。18KWGケース(直径41mm、厚さ10.6mm)。30m防水。要価格問い合わせ。
スモークブルーのダイアルには、エンボス加工によって同心円状のパターンが刻まれている。12時位置に日付、3時位置に閏年のカウントと月、6時位置にムーンフェイズ、9時位置に24時間表示と曜日、そしてダイアル外周に1年に相当する52週の表示が配されている。もちろん、これらの調整はすべて、リュウズ1本で行うことができる。
オーデマ ピゲ2025年新作④「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ グランドソヌリ カリヨン スーパーソヌリ “150周年アニバーサリー”」
創業150周年記念モデルとして発表されたコンプリケーションウォッチ。グランドソヌリ、プチソヌリ、カリヨン、スーパーソヌリ、ミニッツリピーターの機能を搭載した手巻きムーブメントであるCal.2956を搭載している。同社がスイス連邦工科大学ローザンヌ校と共同で開発したスーパーソヌリのテクノロジーを採用することで、懐中時計に近い音質を獲得していることが肝だ。

手巻き(Cal.2956)。53石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。18KPGケース(直径41mm、厚さ13.6mm)。2気圧防水。要価格問い合わせ。ユニークピース。

手巻き(Cal.2956)。53石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約48時間。18Kサンドゴールド×セラミックスケース(直径41mm、厚さ13.5mm)。2気圧防水。要価格問い合わせ。ユニークピース。
ムーブメントだけではなく、ダイアルにも魅力が満載だ。Ref.26397OR.OO.D417CR.01では、緑や赤などの様々な色に輝くハーレクインオパールが採用され、18Kピンクゴールド製ケースとともに華やかな印象に仕上げられている。
Ref.26397QS.OO.D002KB.01では、サファイアクリスタルダイアルが採用されている。レバーや歯車が複雑に重なり合う様子と、磨きこまれた各パーツをダイアル側から存分に鑑賞することが可能だ。こちらのモデルには、18Kサンドゴールド製のベゼル、ケースバック、ラグと、セラミックス製のミドルケースが組み合わされている。
オーデマ ピゲ2025年新作⑤「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ フライング トゥールビヨン」
6時位置にフライングトゥールビヨンを配したコンプリケーションウォッチ。コンパクトな直径38mmの18Kサンドゴールド製ケースを採用しており、ラグやミドルケース、リュウズにブリリアントカットダイヤモンドをセットしている。

自動巻き(Cal.2968)。33石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。18Kサンドゴールドケース(直径38mm、厚さ9.6mm)。3気圧防水。要価格問い合わせ。
サンドゴールドカラーPVDによってケースとの調和を図ったダイアルには、スイスのギヨシェ職人であるヤン・フォン・ケーネルと共同で製作したエンボスパターンが施されている。シンプルなバーインデックスを採用しているため、同心円状に広がるパターンを存分に楽しむことが可能だ。
6時位置のフライングトゥールビヨンは、ブリッジのない浮遊したような見た目であるだけではなく、高さをダイアルと合わせることによって迫力をプラスしている。
シースルーバックを採用しており、裏面からムーブメントの動きと仕上げを鑑賞することができる。

オーデマ ピゲ2025年新作⑥「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲには、直径41mmのステンレススティールケースを採用した3針モデルとクロノグラフモデルの新作も加わった。どちらのモデルもガルバニック処理によるグレーダイアルが与えられ、その表面にはスイスのギヨシェ職人であるヤン・フォン・ケーネルと共同で製作したエンボスパターンが施されている。フランジやインダイアルを彩っているのは、「ナイトブルー、クラウド 50」と呼ばれる特徴的なブルーだ。

自動巻き(Cal.4401)。40石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41mm、厚さ12.6mm)。3気圧防水。522万5000円(税込み)。

自動巻き(Cal.4302)。32石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径41mm、厚さ10.7mm)。3気圧防水。379万5000円(税込み)。
3針モデルは、3時位置にデイト表示を配し、バーインデックスを採用したシンプルなデザインが魅力だ。約70時間のパワーリザーブを備える自動巻きのCal.4302を搭載する。
クロノグラフモデルは、3時位置に12時間積算計、4時半位置にデイト表示、6時位置にスモールセコンド、9時位置に30分積算計を配したスポーティなデザインが特徴。本作が搭載するCal.4401も、約70時間のパワーリザーブを備えている。
オーデマ ピゲ2025年新作⑦「ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ」
セラミックス製の外装をまとった、新作の「ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ」2種が登場。ひとつは、直径43mmケースを採用したグリーンダイアルのモデルだ。ミドルケースにはブラックセラミックスを、ベゼルやプッシャー、リュウズにはグリーンセラミックスを用いることで、メリハリの効いたカラーリングに仕上げている。ストラップは、インターチェンジャブル仕様のダークグリーンレザー製。ブラックラバーストラップも付属する。Cal.4401を搭載し、横3つ目のダイアルレイアウトであることが特徴だ。

自動巻き(Cal.4401)。40石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。セラミックス(直径43mm、厚さ14.4mm)。10気圧防水。 841万5000円(税込み)。
もうひとつは、オールブラックのカラーリングがクールな印象をもたらすモデル。最新のメガタペストリーのパターンが施されたダイアルはガルバニック加工によってブラックに仕上げられ、ケースとブレスレットにはブラックセラミックスが採用されている。ムーブメントはCal.4404。3つ目のダイアルレイアウトを持つ。

自動巻き(Cal.4404)。40石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。セラミックスケース(直径42mm、厚さ15.3mm)。10気圧防水。要価格問い合わせ。