やあみんなこんにちは!『クロノス日本版』とwebChronos編集長の広田だよ!今年も世界最大の時計見本市、ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ2025が開催されるので、強制的に動員されることになった。「広田さん、またジュネーブ日記書くんですよね?」「おおん?」というわけで、今年も会場の様子、新作の超雑感などをお届けします!
「『クロノス日本版』編集長の広田雅将による、ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ2024日記」

https://www.webchronos.net/blog/113426/
Text by Masayuki Hirota(Chronos-Japan)
[2025年4月2日公開記事]
ケツが16分割されそうになりながら、いざジュネーブへ!
3月30日 17時40分。エティハド航空でアラブ首長国連邦・アブダビに向かう。みんな大好きエコノミークラス。サービスは良かったがシートが柔らかくてケツが16分割されそうだ。約12時間後、どうにかアブダビに着く。そこでスイス・ジュネーブ行きに乗り換えて約6時間、どうにかジュネーブに至る。おケツがソフティーになりすぎる。夜までやることがないので、空港のカフェに寄り、慌ててウォッチズ&ワンダーズの紹介文を書く。4.5CHF。
到着後、早速ブライトリングの取材へ
今回の宿は、ジュネーブから電車で30分ほど行ったモルジュという場所にある。ホテルは昔の商人宿。ジュネーブの冗談みたいなホテルに大枚をはたくなら、今後はここでいいんじゃないかと思う。会場までは遠そうだけど。部屋で残りの仕事を片付けて、ジュネーブに移動。
ジュネーブでは「Cine 17」という映画館で、ブライトリングの新作を見る。
Cal.B31を載せた「トップタイム」は、ジョージ・カーンの言う「レトロモダン」がコードとして貫かれていて、時計としてのまとまりがある。感心させられたのはブレスレットのつくり。ケース側20mm、おそらくブレスレット側17mmと強いテーパーがかかっているが(ブライトリングは20の18と述べたが、多分間違いだ)、時計が軽く、バックルが適度に重いため装着感は悪くなさそうだ。また、プレゼンで明言した通り、短く切ったラグは、直径38mmのこの時計を、より軽快に感じさせる。
搭載するCal.B31は、直径28mm、厚さ4.8mmでパワーリザーブ約78時間。ローター音はやや気になるが、リュウズの感触も滑らかで、カレンダーの切り替わりもかなり正確だった(11時55分から12時にかけて切り替わる)。しかもこのムーブメントは、なんと緩急針がなくてフリースプラングテンプだ。関係者いわく「Cal.B19とテンワは共用している」とのこと。であれば、パフォーマンスは悪くないだろう。また、フリースプラングテンプは、将来的に、シリコン製ヒゲゼンマイの布石になるだろう。プレゼンテーションをするジョージ・カーンさんは、なんだか憑き物が落ちた顔をしていて、いい経営者になったじゃないの。
ブライトリングからエルメスへ
その後、歩いて市内に移動。エルメスのイベントがあるため、某所に来いとのこと。場所は内緒、駐車場に来ると連れていってやるという。黒塗りの車で移動すると、場所はジュネーブの美術館だった。入り口でたむろってると、BMWに乗ったアフリカ系の男性が声をかけてきた。「何やるの?」「エルメスが時計のイベントをやるみたいですよ?」「そりゃいいねえ、招待のみ?」「そうなんすよ」。
会場内は、エルメスらしい(謎な)インスタレーションだった。光るチューブをたどって美術館を回ると、「タンシュスポンデュ」と銘打った謎のショートムービーが流れている。ヴィム・ヴェンダース風だが、景色はどう見ても日本であり、地元の情景じゃねえか。脱力してさらに光るチューブを追いかけると、そこがディナー会場だった。めちゃくちゃ歩いた。わがままボディを持て余してそうなヨーロッパのジャーナリストは「マジで死ぬ」とぼやいていた。
ロジェ・デュブイのフレンズディナーへ
で、本来はエルメスのディナーに行くはずなんだが、すでに先約あり。黒塗りの車でジュネーブの秘密クラブに向かう。世界中のジャーナリストを集めてロジェ・デュブイのフレンズディナー。それに先だって、新作がふたつお披露目された。「エクスカリバー ダブルレトログラード」と、「エクスカリバー グランドコンプリケーション」だ。個人的に萌えたのは前者。直径40mm、厚さ11.2mmというケースサイズのおかげで、長いラグにもかかわらず装着感はかなり良い。しかも文字盤の出来は、スケルトンばっかり作ってきたロジェとは思えないほど冴えている。これは良いんじゃないか。
ディナーが終わったのは22時半。車で送られて、ホテルに戻ったのは11時半過ぎ。着いたらクロノスチームが玄関前にたむろっている。チェックインしたくとも閉まっているのだという。そりゃご愁傷様としか言い様がない。どうにもならないので部屋に戻り、レオピンロイヤルなどを飲んで寝る。