厚さわずか1mmのムーブメントを搭載し、ケースの厚みもすべてのモデルが3mm前後と実にスリムなフォルムを実現したシチズン「エコ・ドライブ ワン」。伝統的なドレスウォッチのスタイルを備えつつも、利便性の高い光発電クォーツとなっており、審美性とユーティリティーが見事に両立された腕時計コレクションとなっている。本記事では、そんなエコ・ドライブ ワンの魅力を解説する。

快適な装着感とクリアな視認性を実現
シチズンが誇る光発電技術を極限まで進化させた世界最薄(※アナログ式光発電ムーブメントとして。2023年11月現在。シチズン時計調べ)のドレスウォッチ「エコ・ドライブ ワン」をご存じだろうか? 2016年に「エコ・ドライブ」誕生40周年を記念して発表され、その圧倒的な薄さと洗練されたデザインで衝撃を与えたコレクションである。開発にあたり、ほとんどの部品を新しく設計し、それぞれのパーツを小型化して、従来のムーブメントでは不可能だった超薄型を可能にした。装着した瞬間に一体化するようなケースは、長時間の装着であっても身に着けていることを忘れるほどの快適さを提供する。
このモデルでは、メタルブレスレットはもちろん、しなやかなレザーストラップを採用したモデルも用意されている。ビジネスシーンではフォーマルなレザーバンドが上品さを引き立て、カジュアルなシーンではメタルバンドの重厚感が手元を格上げする。それぞれの素材が時計全体のデザインと調和し、どのバリエーションを選んでも高級感を損なわないのが魅力となっている。針等の作り込みも極薄ケースに合わせて精密に設計し、細身でありながら視認性を確保。クォリティの高さを感じさせ、シンプルなデザインの中に奥行きを生み出している。これによりクォーツウォッチでありながら機械式時計のようなエレガンスを醸し出しているのだ。
また、シチズンのエコ・ドライブ技術により光さえあれば動き続けるため、定期的な電池交換の必要がなく、多忙を極める現代人にとっては実用的と言える。さらに、限度を超えた充電を防ぐ「過充電防止機能」も搭載し、長期間安定したパフォーマンスを提供してくれることもありがたい。
ミニマルかつ無駄のないフォルムが特徴のエコ・ドライブ ワンは、シンプルながらも上品な文字盤とスリムなケースが大人の手元にエレガントな印象を与え、フォーマルなシーンにも違和感なく溶け込む。個性と洗練を求めるユーザーにふさわしいラインナップと言えるだろう。
現行モデルから選ぶ、私が欲しいエコ・ドライブ ワン3選
フォーマルな場にふさわしいクラシックなモデルから、スポーティーな印象を持つモダンなデザインまで、多彩なラインナップが魅力となっているエコ・ドライブ ワン。数あるモデルの中から、エレガンスと実用性を両立したおすすめの3本を厳選した。
AQ5022-02E

光発電エコ‧ドライブ(Cal.8845)。月差±15秒。SSケース(直径36.6mm、厚さ4.5mm)。日常生活防水。36万3000円(税込み)。
「AQ5022-02E」はエコ・ドライブ ワンの魅力を凝縮した1本だ。わずか1mmのムーブメントを搭載した、厚ささ4.5mmの薄型ケースで、快適な装着感を生み出す。シチズン独自の表面硬化処理「デュラテクト」を施したアンバーイエローのケースは上品で落ち着いた輝きを放ち、ブラックの文字盤との調和が取れている。6時位置のスモールセコンドがまた、クラシックだ。
また、クラリティ・コーティングを施したサファイアガラスを採用し、光の約99%を透過して、どの角度からでも時刻が確認できるクリアな視認性をも実現した。
太陽光や室内光で充電し続けるエコ・ドライブ搭載で、一度フル充電すれば長期間駆動するため定期的な電池交換の手間もなく、高い実用性を誇る点も魅力である。
AQ5012-14A

光発電クォーツ。(Cal.8845)。⽉差±15秒。SSケース(直径36.6mm、厚さ4.5mm)。日常生活防水。35万2000円(税込み)。
エコ・ドライブ ワンの洗練と日本の伝統が融合した特別なモデルがRef.AQ5012-14Aである。
薄型ケースを採用していることは言わずもがな、さらに本作の文字盤には、エコ・ドライブ ワン初となる日本の伝統工芸、土佐和紙「典具貼紙」を採用しているのだ。ケースとベゼルには「デュラテクトピンク」を施し、華やかさと耐久性を両立させている。
土佐和紙を使用した文字盤は、繊細な質感が光の加減によってさまざまな表情を見せ、ゴールドのインデックスや時分針とともに上品なコントラストを生み出している。
AR5075-69E

光発電クォーツ(Cal.8826)。月差±15秒。SS×ジルコニアセラミックケース(直径39.0mm、厚さ3.48mm)。⽇常⽣活⽤防⽔。40万7000円(税込み)。
究極の薄さと軽さを追求したエコ・ドライブ ワンの中でも、硬度の高いジルコニアセラミックスをベゼルにあしらうことで、ドレッシーなだけではない、機能美とモダンな印象を備えたモデルがRef.AR5075-69Eだ。
デザインは極限までシンプルに仕上げられているためどんなシーンでも手首に自然となじみつつも、さりげなく存在感を放ってくれるモデルに仕上がっている。シンプルながら、ケースの表面処理は「デュラテクトプラチナ」で、明るく輝くシルバーカラーをまとった。
メタルブレスレットは扱いやすいため、初めて腕時計を購入するというユーザーにもお勧めしたい1本である。