アンジェラスが2025年に発表した新作腕時計を紹介する。近年のアンジェラスが拡充する、古典的名作の再解釈「ラ ファブリック」から打ち出される「クロノグラフ テレメーター」のほか、モダンな「フライングトゥールビヨン チタン ブルーエディション」の新しいバリエーションが発表されている。
アンジェラス2025年新作①「クロノグラフ テレメーター」
アンジェラスより、1940年代の終わりのハンガリー空軍向けモデルを彷彿とさせる「クロノグラフ テレメーター」が発表された。アンジェラスは、1891年の創業直後から、アラーム、リピーター、そしてとりわけクロノグラフに特化したメゾンとして名をはせたブランドである。そして本作は、1948年から1950年にハンガリー空軍に納入されたことで「ハンガリアン・エアフォース」の愛称で呼ばれるモデルのデザインから着想を得ている。
本作は、シリンダー型の時分針とセンタークロノグラフ秒針を備え、3時位置に30分積算計、9時位置にスモールセコンドを備える。モデル名の由来となっている距離計測用のテレメータースケールは文字盤外周部に配される。ハンガリアン・エアフォースでは、2つのプッシャーによる操作であったが、本作ではリュウズと一体化したモノプッシャー型に改められた。
本作のケース径は37mmと現在のアンジェラスの最小モデルとなり、クラシカルな雰囲気に溢れたデザインとなっている。用意されるバリエーションは3つで、ステンレススティールケースには、ブロンズを帯びたピンク、あるいはチタングレー文字盤の組み合わせが並び、18Kイエローゴールドケースにはニッケル風に輝くホワイト文字盤が組み合わされる。



アンジェラス2025年新作②「フライングトゥールビヨン チタン ブルーエディション」
スポーティーなスタイリングの「フライングトゥールビヨン チタン」にブルーの新作が追加された。「フライングトゥールビヨン チタン ブルーエディション」は、円を基調としたオープンワークで、文字盤やスモールセコンド、フライングトゥールビヨンといった各要素とのリズムを生み出したデザインが特徴であり、それらをブルーにカラーリングすることで、モダンでスタイリッシュな仕上がりとなっている。また、針や、アラビックインデックスにはホワイトのスーパールミノバが配され、ムーブメントの機能部品にはロジウム仕上げが施されていることで、ブルーとのコントラストが加えられている。
特徴的なケース構造も見どころで、軽量で高剛性なカーボンコンポジット製ボックスでムーブメントを保護し、これを6ピース構造のチタン製ケースで囲って支えている。この構造により、ケースサイドには開口部が生まれて立体感が強調されている。また、このケースにはインターチェンジャブルなチタン製ブレスレットが組み合わされるほか、テーマカラーに合わせたブルーのアリゲーターレザーストラップ仕様も用意される。加えて、いずれのモデルにもラバーストラップが付属する。
搭載されるムーブメントは、アンジェラスの歴史的なムーブメントであるCal.A-300をベースとするCal.A-310である。地板とブリッジのオープンワークには円のデザインが取り入れられ、6時位置のフライングトゥールビヨンの作動を引き立てている。

