一流のセレブたちは一体どんな腕時計を選ぶのか? 世界のセレブたちのプライベートなワンシーンを切り取り紹介する連載コラム「セレブウォッチ・ハンティング」。今回は2011年の写真をピックアップし、女優のアンジェリーナ・ジョリーが選ぶ腕時計を紹介しよう!
アンジェリーナ・ジョリー
以前にこの特集でカルティエ「タンク」を着用するアン・ハサウェイをピックアップしたが、ハリウッドからもうひとり麗しきのタンキスト、アンジェリーナ・ジョリーを紹介しよう。写真は2011年にマンハッタンで撮影された1枚だ。ホワイトのパンツスーツに合わせたブラックのタンクが、彼女の知性な雰囲気を引き立てている。
カルティエ「マスト ドゥ カルティエ タンク」
この角度からの特定は難しいところだが、ブラックダイアルのタンクはおそらく「マスト ドゥ カルティエ」コレクションのモデルと思われる。マスト ドゥ カルティエは1970年代からカルティエが多く生み出したタンクの派生コレクションだ。
このコレクションの誕生当時、カルティエの指揮を取っていたのは、1968年に「カルティエ ライター」で大きな成功を収めたロベール・オックだった。この時代は“栄光の30年”と呼ばれた戦後の経済成長期に高級品市場が変容を見せ始めた頃である。ブランドの未来を託された彼はこの時代の波に乗り、タンクの魅力をそのままにインダストリアルデザインの解釈を加えた。そして完成したのがマスト ドゥ カルティエであり、このロベール・オックの先見の明によりカルティエの存在は世界に知れ渡ることとなった。
アンジェリーナ・ジョリーはこれ以外にもさまざまなタンクを愛用するタンキストだ。ハリウッド女優の彼女は、数々の慈善事業での活動や、前夫のブラッド・ピットと立ち上げたジョリー・ピット基金の設立でも知られ、国連難民高等弁務官事務所の特使や、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの客員教授などにも就任している。時間に追われる多忙な日々のなかで、責任ある立場として人前に立つことが増えた彼女を、タンクは強く美しく支えているのだろう。
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