MONTBLANC SUMMIT 2
テクノロジーの分野で知らぬ人はいないほどのジャーナリストが、本田雅一氏だ。その本田氏が、ウェアラブルデバイスについて執筆する本連載。今回はモンブランが時計製造によって育んできたノウハウを投入し、製作した高級スマートウォッチ「サミット 2」を語る。腕時計としてのフォーマットをしっかり踏襲した同作は、ケースの仕上げや装着感の高さにモンブランとしての矜持を見いだせる力作だ。しかし時計ブランドだからこそ、筆者が求めたくなる課題もあるという。
本田雅一:文
Text by Masakazu Honda
Text by Masakazu Honda
サミット 2はファッション系スマートウォッチのお手本ともいえる作りだ。伝統的な腕時計のケースフォルムを踏襲し、特徴的な電子リュウズの造形やクロノグラフ風のボタン配置。指針目盛をサファイアクリスタルのカバー裏に仕込んでおくことで、OLEDディスプレイの見返しが気にならないよう配慮している。モンブラン 1858コレクションをモチーフとした盤面は、この見返しともなっている目盛と一体化することで、いかにも腕時計らしい風格を漂わせる。
手首へのなじみが良い上質なレザーストラップは、無段階の調整とワンタッチの脱着、それに金属部を極力露出させない設計で、長時間装着していても快適性を損ねない。
腕時計としてのフォーマットをきっちりと踏襲し、決して裏切らないところは、さすがモンブランというべきなのだろう。