複雑時計の揺りかごと呼ばれるジュウ渓谷の地で、現在も創業家による独立ブランドとして存在するオーデマ ピゲ。同社が培ってきた時計製造に関するノウハウと、時代を突き抜ける“型破り”な開発姿勢。そしてコンテンポラリーアートへの共感。それらを一度に体感できる巡回展『時計以上の何か』が、いよいよ10月にスタートする。
Text by Hiroyuki Suzuki
AUDEMARS PIGUET
2013年からパートナーシップを締結している「アート・バーゼル」を筆頭に、コンテンポラリーアートの作り手たちへの積極的な支援を続けるオーデマ ピゲ。創業以来、ル・ブラッシュの地で培われてきた時計作りに関する技術的優位性を背景に、アーティストたちとの二人三脚で新たな革新を模索するアート・コミッションの活動も大きな成果を残している。同社が16年に中国・上海で初開催した巡回展『TO BREAKTHE RULES, YOU MUST FIRSTMASTER THEM』は、実際にル・ブラッシュを訪れたかのように、居ながらにしてオーデマ ピゲの時計作りの本質に触れることができるエキシビション。その日本版となる『時計以上の何か』の開催が、10月19日(土)から11月4日(月・休)まで、東京ミッドタウンの芝生広場と決まった。
タルアート作品。『data-verse』3部作の2作品目にあたり、オーデマ ピゲの型破りを体現したものになるという。
〝デザインを五感で楽しむ〞をコンセプトに今年で13回目を迎える『Tokyo Midtown DESIGN TOUCH』の一環として組み込まれるため、よりコンテンポラリーアートとの共作を強調した内容になるという。メイン会場となるのは、フランス人デザイナー、マティーユ・ルアヌールの着想に基づいた巨大な〝リング〞。ル・ブラッシュから運ばれた巨岩を取り囲むように配置された12の小部屋では、オーデマ ピゲの本質に触れられるデモンストレーションが展開される。また〝リング〞の外には巨大なスクリーンが置かれ、同社がサポートする池田亮司のデジタルアートが披露される。これは池田氏が『data-verse』と名付けた3部作の2作品目で、初作は今年のヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展で発表。大評判となった初作は現在も展示中だが、それに続く第2作は、オーデマ ピゲの〝型破り〞を体現した作品となるようだ。
ロイヤル オーク オートマティック
次世代のオーデマ ピゲを支える新基幹ムーブメント「Cal.4302」を搭載する新しいロイヤル オーク。ベゼル幅を絞ってダイアル開口部を大きく取ったプロポーションは、実際のボリューム感以上にスリムな印象を与える。自動巻き(Cal.4302)。32石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SS(直径41.0mm、厚さ10.4mm)。200万円。
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ オートマティック
オーデマ ピゲ流の“型破り”を体現した最新作。ヒストリカルピースからDNAを抽出し、フォルムの融合によるまったく新しいアイコンを構築した。自動巻き(Cal.4302)。32石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。18KPG(直径41.0mm、厚さ10.7mm)。280万円。
高級機然とした仕上げと実用機並みのハイパフォーマンスを併せ持つオーデマ ピゲの新しい3針自動巻き。主ゼンマイのトルクを大幅に引き上げたことで、8振動/秒のハイビートを持ちながら、非常に大きなテンワの慣性モーメントを実現させた。直径32mm、厚さ4.8mm。
Contact info: オーデマ ピゲ ジャパン ☎03-6830-0000
www.audemarspiguet.com/ja/
(イベント予約は9月初旬より受付開始予定)