時計作りにおいて由緒ある地、スイスのサンティミエに拠点を置くロンジンが、新たなフラグシップとして2005年に発表したのが全モデルに機械式ムーブメントを搭載する「マスターコレクション」だ。2019年にはムーンフェイズ搭載モデルを発表し、さらにコレクションを拡充させている。今回は優雅に配されたムーンフェイズとポインター式のデイト表示、そして新しい専用ムーブメントを採用した、ムーンフェイズの3針モデルのラインナップを堪能しよう。
Text by Mark Bernardo
ロンジン「マスターコレクション」
ロンジン「マスターコレクション」、ムーンフェイズ搭載3針モデルは、6時位置にムーンフェイズ表示を備える。その表示は1から31までのデイト表示に取り囲まれており、センターからはポインター式の針がデイトを指し示している。文字盤中央のリーフ型の時針と分針は、ペイントされた古式ゆかしいアラビア数字またはローマ数字インデックスを指す。一方、細いバトン型の秒針は、インデックスと5秒ごとに60までアラビア数字で刻まれた文字盤外周の秒目盛りを指して動く。文字盤には3つの仕上げがあり、アラビア数字インデックスがペイントされたバーリーコーンモチーフのシルバーカラー文字盤、またはローマンインデックスがペイントされたラッカー仕上げのブラック文字盤の他に、アプライドインデックスが施されたサンレイ仕上げの明るいブルー文字盤がある。
ケースはいずれもステンレススティール製のラウンド型で、サイズは直径40mmと42mmのふたつの展開だ。サファイアクリスタル製風防とケースバックが備えられ、新型キャリバーL899が誇らしげにその姿を見せている。L899はスウォッチグループ内の兄弟会社ETAによってロンジン専用に開発された自動巻きムーブメントで、21石、2万5200振動/秒、約64時間のパワーリザーブを保持している。おそらくこれは、将来的にマスターコレクションにコンプリケーション機能が新しく追加されるときのベースとしても活用されていくだろう。
マスターコレクションには、ステンレススティール製ブレスレットまたは色合いを文字盤と組み合わせたレザーストラップが組み合わされる。レザーストラップの色は、バーリーコーンのシルバーカラー文字盤にはブラウン、ラッカー仕上げのブラック文字盤にはブラック、サンレイ仕上げのブルー文字盤にはブルーの3色。すべてにプッシュボタンで開閉するトリプルセーフティ・フォールディングバックルが備えられている。また直径40mmのブルー文字盤には、上の画像のようにアワーマーカーをダイアモンドインデックスとした仕様も用意されている。
Contact info: ロンジン Tel.03-6254-7351