ジャケ・ドロー「グラン・セコンド デュアル タイム」
バーゼルワールドから撤退したスウォッチグループは「Time to Move」を独自開催。
ブレゲをはじめハリー・ウィンストンやオメガ、ブランパン、そしてジャケ・ドローの6つのハイエンドブランドから2019年の新作が発表された。
そんなTime to Move発表モデルにおいて、特にWatchTime編集部が目を付けたのがジャケ・ドローの「グラン・セコンド デュアル タイム」である。
6時位置に回転ディスク式のセカンドタイム表示を備えた同作の18KRGケースモデルを見ていきたい。
自動巻き(Cal. Jaquet Droz 2663H24)。42石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約65時間。18KRG(直径43mm、厚さ13.13mm)。3気圧防水。292万円(税別)。
ダイアルデザインが変更
今年のTime to Moveにおいて驚きをもって迎えられた「グラン・セコンド クロノグラフ」に隠れがちではあるが、「グラン・セコンド デュアルタイム」の刷新も大きなトピックスのひとつだ。
とはいえ搭載されるムーブメントやグラン・セコンドの特徴である8の字をかたどった文字盤のレイアウトといった部分は前作と同様である。では、何が変更されたのか。答えはインダイアルのデザインにある。
まず、正距方位図法にのっとって北極点から見た地球の図が6時位置のインダイアル中央に配されている。ブラックまたはアンスラサイトのミラーポリッシュが施された海に浮かぶ大陸として、美しく表現されている。
それに加え、ホームタイムの24時間表示は日中(6〜17時)がホワイト、夜間(18〜5時)はブラックと見やすいふたつの12時間帯にディスクが色分けされるようになった。そのため、ホームタイムの視認は直感的に行うことができる。
使い勝手に優れた時針の単独調整
ローカルタイムはグラン・セコンド デュアルタイムの12時位置にあるインダイアルで計時する。時針の単独調整が可能なため、海外旅行の場合は目的地に到着した際に、ホームタイムを動かすことなく容易に時刻合わせが行える。
また、サテン仕上げのアプライドリング上に配された日付を先端がレッドの針によって指し示している。この指針式の日付表示には早送り機構が付いていないため、日付を1日送るためには時針が0時をまたぐまで進める必要がある。とはいえ、時針は前述の通り単独で動かせるため、そこまでの労力はかからないだろう。また、この方式ならば日付を戻すことも可能だ。
多彩なラインナップ
前述したように内包する自動巻きムーブメントは、2016年発表のグラン・セコンド デュアル タイムに搭載すべく開発されたものと同じ、Cal.Jaquet Droz 2663H24が採用されている。
サファイアクリスタル製シースルーバックからはCal.2663H24が搭載するシリコン製ヒゲゼンマイやガンギ車、そして時計ファンにはたまらない地板やブリッジに装飾されたコート・ド・ジュネーブとペルラージュの素晴らしい眺めが鑑賞できるほか、スケルトン加工が施された扇型ローターなどが備わっている。パワーリザーブは約65時間だ。
グラン・セコンド デュアル タイムは今回紹介した18Kレッドゴールド製ケースにアイボリーカラーのグラン フー・エナメル文字盤を組み合わせたモデルの他に、ダイアルをブラックエナメルに変更したモデル、さらにブラックオニキスまたはシルバーオパーリンの文字盤にステンレススティール製ケースを合わせたモデルがラインナップされる。
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