IWCは、フランスの著名なパイロットであり『星の王子様』の作者でもあるサンテグジュペリの遺族によって設立された、アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ・ユース財団とのパートナーシップを継続し、1939年のサンテグジュペリの大西洋横断飛行を記念したリミテッドエディションを発表した。今回は新作「パイロット・ウォッチ・タイムゾーナー・クロノグラフ “80イヤーズ フライト トゥ ニューヨーク”」の誕生背景と、時計の特徴を紹介する。
Text by Mark Bernardo
IWC
「パイロット・ウォッチ・タイムゾーナー・クロノグラフ “80イヤーズ フライト トゥ ニューヨーク”」
IWC×サンテグジュペリ
世界限定80本のリミテッドエディションとして発表された今回の新作は、作家でありパイロットであるアントワーヌ・ド・サンテグジュペリが、フランスの飛行艇ラテコエール 521に乗客として乗り込み、パリ・ニューヨーク間を旅してから80周年を迎えたことを記念して作られたものである。『星の王子様』がニューヨーク滞在時に執筆されたことからも、この飛行はサンテグジュペリにとって大きな意味を持つものだったことがうかがえる。2016年から展開する「パイロット・ウォッチ・タイムゾーナー」、その新作は、サンテグジュペリが活躍した時代の飛行服の色から着想を得たセピアトーンのブラウン文字盤を合わせた。直径46mmのステンレススティール製ケースに、タバコブラウンのセラミックス製回転ベゼルのシティリングを合わせた。ストラップも、全体のトーンと合わせてブラウンのカーフスキンストラップを採用し、ホワイトのステッチでコントラストを効かせている。このモデルが特別である証として、シティリングの各タイムゾーンにひとつずつ記載された世界24都市の名称のうち、「パリ」と「ニューヨーク」だけは赤で表示されている。
タイムゾーナー機構による容易なタイムゾーン設定
時計にはIWCが特許を取得する、タイムゾーナー機構を有したワールドタイマーが搭載されている。同機構は24都市の名が書かれたベゼルを回すことで、時針と先端が赤い24時間針、デイト表示のカレンダーが連動して動くというものだ。ベゼルを回転させ、自分が合わせたいタイムゾーンを12時位置に合わせるだけで、その都市の現在の時刻を迅速に知ることができる。そしてインナーリングに記された時間を指す24時間針によって、選んだ時間帯の時間が日中なのか夜間なのかが分かるようになっている。なお分針と他の機能はタイムゾーンの変更に影響されることはない。このユーザーフレンドリーなワールドタイム機構を搭載する自動巻きムーブメントはIWCのキャリバー89760であり、12時位置にあるクロノグラフのサブダイアルのアナログ表示式時分針も司っている。またフライバック機構も備えており、クロノグラフ針の迅速な帰零でスムーズな再計測を行えるようになっている。なおサブダイアルの6時位置はスモールセコンドであり、3時位置はデイト表示だ。
時計のステンレススティール製ケースバックには飛行艇ラテコエール 521のイラストがあしらわれている。「パイロット・ウォッチ・タイムゾーナー・クロノグラフ “80イヤーズ フライト トゥ ニューヨーク”」はIWCブティックで購入可能だ。IWCはこの収益の一部を、世界中の恵まれない子供たちを支援するアントワーヌ・ド・サンテグジュペリ・ユース財団およびそのパートナー団体に寄付すると発表している。
Contact info: IWC Tel.0120-05-1868