人生をともに歩む一生ものの時計のコンディションを保ち続けるには、定期的なオーバーホールが不可欠。時計メーカーの中でも、メンテナンスサービスを充実させているのがタグ・ホイヤーだ。
タグ・ホイヤーとオーバーホール
腕時計は、時刻を知るツールであるだけでなく、ビジネスシーンにもプライベートにも寄り添ってくれる相棒でもある。身に着けるうちに愛着が深まり、友人や我が子のように大切に扱う人もいるだろう。
タグ・ホイヤーの名を刻む腕時計は、愛情を注ぎながら使い続けるに値する価値を十分に備えている。どのモデルも完成度・実用性・ブランドバリューなどすべての面で一流だ。
そんな大切な腕時計を長く愛用するためには、オーバーホールを忘れてはならない。オーバーホールについて今一度見直しておこう。
オーバーホールの必要性
腕時計に使用されている各パーツには、摩耗を防ぐ潤滑油が塗布されており、長期間作動させると内部の潤滑油の劣化が進み、部品が摩耗して破損などが起こりやすくなる。
そのため、定期的に分解して清掃・点検をするオーバーホールが必要となる。それはクォーツ式でも機械式でも違いはない。潤滑油の経年劣化はそれぞれ同様に起こるため、オーバーホールの必要性は変わらない。
あえて言えば、自動巻きムーブメントではよりその必要性が高い。作動時にゼンマイが常に巻き上がり続ける構造のため、ゼンマイが収納されている香箱内壁の油切れが顕著なのだ。
この部分の油が切れると、設計以上のトルクが発生し、各歯車にかかる負荷が大きくなる。それゆえパーツの磨耗を促進させてしまうのである。
タグ・ホイヤーのオーバーホール期間の目安
オーバーホールを行う頻度の適切な目安は、タグ・ホイヤーでは4〜6年に1度とされている。
しかし、適切なタイミングはモデルによって異なり、使用環境や保存状態によっても差が出てくる。。
より大切に扱おうと考えるならば、所有するモデルについて、正規代理店で適切な期間を尋ねてみてもよいだろう。また、些細な異変や気になる点があれば、専門スタッフの助言を求めてほしい。
タグ・ホイヤーの保証
世界中で高い評価を得るタグ・ホイヤーは、各国に数多くのユーザーを抱える一流ブランドである。その知名度と信頼性は、有名ブランドの中でも有数だ。
タグ・ホイヤーは、単に時を知らせる道具としてのみ腕時計を提供しているのではない。同時に嗜好品としての価値も併せ持っているからこそ、高級品の名を手に入れているのである。
これまで培ってきた技術とその評価にふさわしく、タグ・ホイヤーの保証は、ユーザーに安心感を与えるのに十分だ。その保証内容を確認しておこう。
国際保証の内容
もし、使用中に故障させてしまったら? 正規取扱店で購入したモデルには、購入日から2年の国際保証が付与されている。マニュアル通りに使用して不具合が起きた場合に、無償で修理が受けられる保証だ。
また、製造時点での瑕疵が認められた場合、こちらも購入日から2年を限度に一定の条件の下で国際保証が適用され、無償で修理・交換がなされる。この保証は、タグ・ホイヤーの腕時計が流通している各国で有効だ。
保証利用の条件
修理の際には、正規取扱店で時計を購入した年月日、商品番号、シリアルナンバー、および取扱店名を押印した国際保証書を提示する必要がある。この保証書なしに修理は受け付けられない。
また、ケースに打刻されているシリアルナンバーが正確に読み取れることが必要だ。オリジナルのシリアルナンバーが除去・改変・改ざん・抹消・摩損などで判別不能の状態では、保証が無効になるので注意されたい。
この国際保証は、タグ・ホイヤー公認の正規取扱店で購入された商品の場合にのみ有効である。
日本だけのプログラム、エドワードクラブについて
タグ・ホイヤーの魅力あるサポートのひとつに、オーナーだけが入会できる「エドワード クラブ」がある。創業者のエドワード・ホイヤーの名に由来するエドワードクラブは、2012年12月に設立された日本独自のプログラムだ。日本国内の正規店で購入した時計であれば、無料で登録できる。
エドワード クラブに入会することで受けられるサービス内容としては、まず、国際保証サービス期間が2年間延長され、最大4年間の保証期間となる。さらに、修理もメンバー特別価格で提供され、電池交換・メンテナンス・修理技術料などが低料金で利用可能だ。
その他、さまざまなキャンペーンが展開されているので、内容はメールマガジンおよびウェブサイトにて確認してほしい。
メンテナンスサービスの利用
腕時計を身に着けていれば、さまざまな要因でトラブルにつながることは十分にあり得る。そのような時に頼りになるのが、メンテナンスサービスである。
メンテナンスサービスの内容
タグ・ホイヤーは自社のすべての腕時計に対し、毎年1度の防水機能検査を薦めている。このサービスは、ほぼすべての正規サービスセンターで受けられる。そして2年ごとに、または防水検査の結果が不合格だった場合には、メンテナンスを受けることが望ましい。
メンテナンスではまず、事前オペレーションとして、ブレスレットを取り外したり、ケースを開けてムーブメント診断をしたりして、ムーブメントの動作や機能を確認し、見積もりを算出する。
見積もりが完了したら、必要な作業が行われる。ケースとブレスレットのオペレーションでは、ケースを完全に分解し、超音波振動でケースとブレスレットをおよそ1時間クリーニングする。
ムーブメントのメンテナンスにおいては、クォーツムーブメントの電池交換やメカニカルムーブメントの分解と各パーツのクリーニング、ムーブメントの組み立てと注油、精度調整などを行い、再びケースに収められる。
正規サービス推奨の理由
時計のメンテナンスをしてくれる民間の時計修理店もあるが、タグ・ホイヤーの正規サービスを推奨する。
その最も大きな理由は、正規カスタマーサービスセンターのみが、タグ・ホイヤーの純正パーツを所有しているからだ。
またメンテナンス後に、時計の正常な作動と防水性に関して1年間の保証を受けられるという利点もある。
メンテナンスサービスを受ける方法
大切な腕時計のメンテナンスサービスを受けるには、どのような方法をとればよいのだろうか。その手順について説明していこう。
直営店や正規店への持ち込み
ひとつ目の方法は、タグ・ホイヤーの直営店や正規店に時計を持ち込み、依頼することだ。タグ・ホイヤーは、日本国内はもちろん世界各国に数多くの窓口を設置している。以下のリンクから、近くのショップを探してほしい。
ピックアップサービスの利用
もうひとつの方法は、タグ・ホイヤーのピックアップサービスを利用することだ。以下の専用ウェブサイトから申し込むと、自宅や勤務先など、指定した場所に梱包キットが送られてくる。それを利用して発送することで、自宅近くにショップが存在しないユーザーも、依頼ができるシステムだ。
ピックアップサービス:http://customer-service.tagheuer.com/ja-jp/
適切なオーバーホールを
大切な腕時計ほど、手入れを怠らず、愛情を注ぎながら使いたいものだ。タグ・ホイヤーの時計修理技能士によるオーバーホールとメンテナンスを定期的に行い、末長く愛用し続けてほしい。
Contact info: LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー Tel.03-5635-7054
https://www.webchronos.net/features/41995/