オメガ「シーマスター 300 マスター クロノメーター」
オメガは月面着陸50周年を祝うモデル、「スピードマスター アポロ11号 50周年記念 リミテッド エディション」で月の隕石をケースバックに採用したことで知られる。そして今回は希少価値の高い地球上の素材を、シーマスター300の文字盤に採用した。ひとつはラピスラズリを用いたもの、もうひとつはマラカイトを使用しており、それぞれケースは18KYGとプラチナから選べる。今回はこの特別なシーマスター300からラピスラズリ文字盤×プラチナケースと、マラカイト文字盤×18KYGケースモデルを中心に紹介していきたい。
ラピスラズリ文字盤×プラチナケースのモデル。自動巻き(Cal.8913)。39石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約60時間。Pt(直径41mm)。300m防水。510万円(税別)。
Text by Mark Bernardo
ラピスラズリとマラカイト、どちらがお好み?
最初に紹介するモデルのブルートーン文字盤は、その眩惑的な深い海を連想させる青い色によって古代から珍重される半貴石ラピスラズリから出来ている。古代エジプトでもポリッシュ仕上げを施したのち、彫刻やその他の目的に多く使用された歴史を持ち、また、マルコ・ポーロをして「世界で最も繊細な碧」と言わしめた石である。
41mm径のケースはプラチナもしくは18KYG製で、ブルーセラミックのベゼルを備えている。ベゼルには伝統的なダイビングスケールが、プラチナのリキッドメタルで記されている。針は18Kホワイトゴールド製だ。また、レザーストラップカラーは文字盤とベゼルに合わせてブルーが採用されている。
特別なシーマスター300のもう1本には、新緑のような鮮やかな色が人々を引きつけるマラカイトが文字盤に採用されている。マラカイトは何世紀もの間、神聖な寺院や宮殿、教会の装飾に使用されてきた歴史を持つ半貴石だ。
オメガはこの文字盤で使用する波打つようなグリーントーンのマラカイトを、アフリカ大陸の中でも良質のマラカイトが採掘される南アフリカから調達している。ケースはラピスラズリ文字盤モデル同様に直径41mmで、素材もやはり同様にプラチナと18KYGの2種類展開となる。
マラカイト文字盤×18KYGケースのモデル。自動巻き(Cal.8913)。39石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約60時間。18KYG(直径41mm)。300m防水。284万円(税別)。
ベゼルのセラミックスもダイアルカラー同様、グリーンであり、ポリッシュ仕上げが施されている。ダイビングスケールにはセラミックスに18Kゴールドを象嵌する技術「セラゴールド」によって、グリーンとのコンビネーションが映える18KYGを使用している。そして全体の統一感を出すのは、グリーンのレザーストラップである。
両モデルとも、スイス連邦計量・認定局(METAS)によるマスター クロノメーター認定機のCal.8913を搭載。オメガの全てのマスター クロノメーターキャリバーと同様、高精度と1万5000ガウス以上という圧倒的な高耐磁性能を誇る。価格はラピスラズリ文字盤モデルではPtケースが510万円、18KYGケースで342万円。マラカイト文字盤モデルではPtケースが452万円。18KYGケースが284万円だ。
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