華麗なる復活 ラドー、ゴールデンホースの帰還

FEATUREWatchTime
2020.01.23

1957年に登場したゴールデンホースは、ラドーのブランド名義でもって初めてシリーズ化されたトピック的なコレクション。2019年初め、ラドーは名作と名高いキャプテン クックなどを始めとする、ヴィンテージピースに着想を得たゴールデンホースの37㎜をトラディション・ラインに投入した。さらにその最新作では42㎜径の自動巻きキャリバーと、ラドーの名を世界へと広める契機となったハイテク素材を擁したバリエーションを追加し注目を集めている。

Originally published on watchtime.com
Text by Mark Bernardo
Edit by Tsuyoshi Hasegawa

ラドー「ゴールデンホース」

ラドー ゴールデンホース

ローズゴールドカラーのセラモス製ベゼルとカーフレザー・ストラップを合わせたラドー「ゴールデンホース」。自動巻き(Cal.ETA C07.611)。25石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約80時間。SS(直径37mm、厚さ10.8mm)。50m防水。21万円(税別)。

 42㎜径のゴールデンホース オートマティックは、サテンとポリッシュ仕上げを施したケースに、シルバーもしくはダークグレイ、ブルー、グリーンの文字盤、そしてクロコダイルの型押しによるカーフレザー・ストラップ、及び3連のステンレススティール製ブレスレット、ミラネーゼスタイルの「ライスグレイン」ステンレススティール製ブレスレットをそれぞれ組み合わせたラインナップにて提案されている。このモデルの特徴としてまず目を引くのが、エングレービングを施したベゼルや赤色ラッカーの上に描かれたアンカー型エンブレム、3時位置の赤文字のデイト表示、それとモデル名の由来である2匹のタツノオトシゴのモチーフだ。ボックスシェイプのサファイアクリスタル製風防の下には、軌道に乗って円を描くドーフィン針とアプライドアワーマーカーを配した文字盤が据えられている。また、12時位置のラドー・ロゴの上部に配された、ブランドの象徴でもある、赤いサークル内に揺れるアンカーモチーフも、このモデルを語るうえで見逃せないポイントだ。

ラドー ゴールデンホース

プラズマ ハイテクセラミックス製ベゼルとライスグレインブレスレットが組み合わされた、ラドー ゴールデンホース(Ref.763.6101.3.220)。自動巻き(Cal.ETA C07.611)。25石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約80時間。SS(直径37mm、厚さ10.8mm)。50m防水。21万円(税別)。

 ラドーのお家芸ともいえるハイテクセラミックス。最新のゴールデンホースには、まだまだ希少なその先進素材をゴールデンホースのベゼルに採用している。ハイテクセラミクスをベースとするローズゴールドカラーのセラモスは、セラミック90%とメタル10%を混合した合金で、金属的な光沢と耐傷性に優れているところに特徴がある。もうひとつのポイントとして挙げられるのが、ポリッシュ仕上げのプラズマ ハイテクセラミックス製ベゼル。これはラドーによって1998年に時計業界へもたらされた新素材であり、軽量性、耐久性と長持ちする光沢に大きな特徴がある。

ラドー ゴールデンホース

ロゴとリュウズに見られるアンカー型エンブレムや、6時位置に配された一対のタツノオトシゴは、このモデルにおけるアイコン。

 チタン製ケースバックにはめ込まれたサファイアクリスタルからは、25石、約80時間のパワーリザーブを誇る自動巻きムーブメント、ETA C07.611が観賞できる。ブレスレット及びストラップには、ラドーのクイックチェンジシステムであるイージークリップを搭載。価格は21〜22万円。

ラドー ゴールデンホース

プラズマ ハイテクセラミックス製ベゼル、グリーン文字盤、3連のブレスレットが組み合わされたラドー ゴールデンホース(Ref.763.6101.3.031)。自動巻き(Cal.ETA C07.611)。25石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約80時間。SS(直径37mm、厚さ10.8mm)。50m防水。21万円(税別)。