2019年にリニューアルを果たした新生アベンジャーに、スイス空軍が誇るアクロバットチームとのパートナーシップモデルが登場。その完成度やいかに。
大ぶりなサイズで、重厚感あふれるケースだが、低い重心と短いラグによって装着感は良好だ。ラグの角がしっかりと丸められている点も好印象。自動巻き(Cal.13)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約48時間。SS(直径45mm、厚さ16.46mm)。300m防水。世界限定550本。60万3000円。
Text by Yuto Hosoda (Chronos-Japan)
重厚なケースとマッチするパトルイユ・スイスの証し
2019年にリニューアルを果たした「アベンジャー」は高い質感の外装と堅牢なムーブメントの両立という、ブライトリングの時計づくりに欠かせないふたつの柱を、ミドルレンジながら実現したコレクションだ。同じエアカテゴリーの「ナビタイマー」や「アビエーター8」がクラシカルなデザインを有するのに対し、アベンジャーはマッシブなケースを持った重厚感あふれるスタイリングが特徴である。
そんな新生アベンジャーをパートナーとしたのがスイス空軍の「パトルイユ・スイス飛行隊」である。同飛行隊は19年に創立55周年を迎えたアクロバットチームで、スイス空軍の選りすぐりのパイロットが集まる。6機の超音速ジェット機が至近距離で編隊飛行を繰り広げる様はパトルイユ・スイス飛行隊の象徴であり、同チームのエンブレムにはその姿が描かれている。「アベンジャー クロノグラフ45スイスエアフォースチーム リミテッドエディション」ではこのエンブレムを9時位置に配置。さらに裏蓋には、飛行隊創設55周年を記念したロゴが刻印される。
ケースは直径45㎜、厚さは16.46㎜と大ぶりだ。しかし、実際に腕に載せてみると重心が低く、またラグが短いため腕なじみは良好である。操作感は同社のパイロットウォッチらしく非常に扱いやすい。クロノグラフの各プッシャーやリュウズは格子模様がエングレービングされているため、グローブを装着したままでも確実な操作が可能なはずだ。長年のパイロットウォッチ製作で培ってきたブライトリングのノウハウは、アベンジャーにしっかりと反映されている。スイス空軍でも屈指のパイロットが集うパトルイユ・スイス飛行隊。同飛行隊のアニバーサリーを祝福するモデルとしてアベンジャーが選ばれたことは当然の帰結である。
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