2020年の1月13日より3日間、LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)グループの時計フェアがドバイで開催された。題して「LVMH ウォッチ ウィーク ドバイ 2020」。会場はブルガリ ホテル & リゾート ドバイ、公式発表によると参加者はメディア200名、リテーラー200名の計400名だった。
「LVMH ウォッチ ウィーク ドバイ 2020」が開催
開催に際して、ブルガリ・グループのCEOであるジャン-クリストフ・ババンは「4月末というバーゼルワールドのタイミングは悪かった」と述べ、今後も1月にイベントを開催すると語った。「ブルガリは世界各地にホテルズ & リゾーツを持っている。その設備を使えば、開催費用も抑えられる」。その後、ブルガリがバーゼルワールド2020への出展を取りやめたのは、webChronosで報告した通りだ。
ブルガリ、ウブロ、ゼニスの3ブランドが参加
イベントに加わったのは、ブルガリ、ウブロ、ゼニスの3ブランド。当初参加を予定していたタグ・ホイヤーは、急遽取りやめとなった(ただし、リテーラー向けには1モデルを発表した)。理由は不明だが、LVMHのある関係者は「上期のタグ・ホイヤーはスマートウォッチに集中する。そのためイベントの趣旨と合わなかった」と推測する。また、タンブールが好調なルイ・ヴィトンはバーゼルワールド同様、LVMH ウォッチ ウィーク ドバイに参加しなかった。理由はおそらく、ブティックのみでウォッチビジネスを展開するためだろう。リテーラーを強く意識した本イベントに、ルイ・ヴィトンが参加してもメリットは少なそうだ。
例年、1月の「ジュネーブウィーク」で、ブルガリは主に女性用のモデルをリリースしていた。その方向性は、LVMH ウォッチ ウィーク ドバイ 2020も同じで、ブルガリだけでなく、ウブロやゼニスも、女性用の新作を発表していた。女性用に比べて、男性用の数は多くなかったが、3社とも、ブレスレットを全面的に押し出していた。各社は、最近流行の「スポーティーウォッチ」ブームに追随したいのだろう。
新しくブルガリの時計部門で責任者を務めるアントワーヌ・パンは「サステナビリティを考えると、ブレスレットの採用が増えるのは当然かもしれない」と述べた。今後、この3社に限らず、LVMHグループの各社は、ブレスレットの採用に取り組むだろう。なお、触った限りで言うと、3社のブレスレットは、乏しい経験にもかかわらず、遊びやねじれなどをよく調整していた。また、ヘッドとテールのバランスも良好だった。