2020年1月13〜15日、LVMHグループ傘下のブルガリ、ウブロ、ゼニスの時計フェアがドバイで開催された。題して「LVMH ウォッチ ウィーク ドバイ 2020」。その会場で発表された、ゼニスの新作腕時計情報をお届けする。
2020年ゼニスの新作
ブルガリ同様、女性用モデルに注力したのがゼニスである。女性用の「デファイ ミッドナイト」は、開口部の大きなデファイのデザインを生かして、カラフルな文字盤を与えた新作である。もっとも、それ以前の女性用とは異なり、文字盤外周の「見返し」を深く取ることで視認性を高めている。また、このモデルには凝ったインターチェンジャブルブレスレットが備わった。交換式には見えないが、1コマ目の裏の突起を押すと、ブレスレットが外れて、ストラップに交換可能である。ブレスレットの出来はかなり良い。また、時計愛好家向けに、エル・プリメロ A384にブレスレットモデルが加わった。本作のブレスレットは、1969年当時のオリジナルをほぼ忠実に模したものである。
エル・プリメロ A384 リバイバル
時計愛好家好みのエル・プリメロA384に加わったエクステンション。「当時の“ラダー”ブレスレットを完全に再現した」とゼニスの関係者が豪語する通り、いささか頼りない感触も、往年のゲイ・フレアー製のブレスレットそのままだ。弓管は削り出しではなく、昔懐かしいプレス成型。バックルも同様である。ただ、サファイアクリスタルの採用によってヘッドが重くなったためか、支えるバックルのプレートはわずかに厚くなった。装着感は悪そうに見えるが、時計全体が軽いため、腕馴染みは意外に悪くない。好事家好みの1本。
デファイ ミッドナイト
女性用の新モデル。直径36mmの小ぶりなケースに、星空を描いたグラデーション文字盤を備えている。ブレスレットに注力するLVMHグループらしく、ブレスレットが標準装備されるほか、3本のストラップが付属する。一般的に、ブレスレットにインターチェンジャブル機構を加えるのは難しいとされる。しかし、ゼニスはあえてこの難しい試みに挑戦した。噛み合わせ部分に剛性を持たせたため、ガタは感じられない。文字盤には、グレー、ブルー、マザー・オブ・パールがあるほか、ベゼルもダイヤモンドのありなしが選べる。