ウブロブティック伊勢丹新宿店で見る、2020年の新作

　今一番勢いのあるブランドは何か。時計関係者に聞くと、十中八九はウブロと答えるだろう。巧みなマーケティングに加えて、トレンドを上手くキャッチし、製品の品質も毎年向上している。そう考えると、今の躍進は当然か。そんなウブロは、2020年も魅力的な新作を投入した。その最新作である「ビッグ・バン インテグラル」は伊勢丹新宿店のウブロブティックで見られる予定だ（4月5日時点では未入荷）。

2020年の注目作は、ブレス付きのビッグ・バン

伊勢丹新宿店に誕生した、まったく新しいブティック

　世界的に大きな成功を収めたウブロ。伊勢丹新宿店では長らくウブロコーナーとして展開していたが、2019年の6月19日に日本4店舗目のブティックとして再オープンを果たした。売り場面積は27㎡に拡大したほか、グレーを基調としたソリッドな内装にポップアートを融合した店内、そして入りやすいオープンな間口を持っている。もちろん、直営ブティックならではの豊富なラインナップも注目のポイントだ。

ビッグ・バン インテグラル

　ブティックだけあって、ウブロブティック伊勢丹新宿店には新作がいち早く揃う。その中でも注目したいのが、ビッグ・バンに初めて加わった新しいブレスレットモデル、インテグラルだ。15周年目にしてようやく加わっただけあって、時計としての完成度はかなり高い。またケースが小ぶりになったため、細腕の人でもフィットしやすくなっている。

　またインテグラルという名称が示すとおり、ブレスレットは時計と完全に統合されている。ウブロお得意のインターチェンジャブルを採用しなかった理由は、おそらく、頑強さを持たせたかったため。ストラップとの交換式は採用できたはずだが、ウブロはそれよりもスポーツウォッチらしい頑強さを求めたのだろう。その結果、このモデルは軽いチタニウム（Ti）やセラミックスに加えて、18Kキングゴールド（18KKG）という重い素材でもブレスレットを作ることができた。

　以前のコンポジットレジンを併用したブレスレット（これはごく少量生産に留まった）と比較して、インテグラルのそれは完成度が高い。事実上、これはビッグ・バン初のブレスレットと言ってよいが、部品の磨きは精密で、コマのガタもよく押さえられている。また、軽いTiとセラミックスのモデルは時計部分とブレスレットの重さのバランスが良く、想像以上に装着感は良い。ウブロはよほどブレスレットに力を入れたに違いない。

　なお、既存のビッグ・バンと新しいインテグラルは、似ているようで全くの別物である。ケース構造はおなじみの「サンドウィッチ」だが、Tiと18KKG、そしてセラミックスの単一素材でできている。ただベゼル周囲のラグとリュウズのみは今までに同じく、コンポジットレジンだ。

　ブレスレットとケースを統合した結果、ストラップを取り外すためのボタンはなくなり、ベゼル周囲のラグからは固定用のネジが省かれた。またプッシュボタンが05年モデルのシンプルな仕様に変更され、インデックスも細身のバーに改められた結果、時計全体の見た目はビッグ・バンに似ているものの、大きく変わった。なお本作は、セラミックス製のオールブラックをのぞいて、すべてレギュラーモデル。もっとも、人気のウブロで、しかもブレスレットモデルとなれば人気集中は間違いない。こちらもご興味のある方はお早めに。ただし、COVIDの広まりに伴い、4月5日時点での入荷はまだである。