Q:時間を合わせると針が飛んでしまう。どうにか解決できないの?
A:針飛びは針合わせ時の扱い方次第で抑えられる
時間を合わせて上げていたリュウズを戻すと、なぜか針の位置がズレてしまう。この「針飛び」という現象、今では起こりにくくなりましたが、それでもアナログ時計にはしばしば見られます。
ではなぜ、針がずれてしまうのか。時間を合わせるための筒車や筒カナが、リュウズと一直線上にないと、歯車同士の噛み合わせがうまくいかずに針が飛んでしまうのです。
ただし、これらの機構は文字盤側にあるため、普通はリュウズと一直線上に配置されているかは分かりません。一般的には、分針を動かす2番車が中心になければ、針飛びを起こすと考えていいでしょう。針飛びが嫌いな人は、2番車がムーブメントの中心にある時計を買いましょう。
設計の新しいムーブメントなら針飛び対策されている可能性も
2005年初出のジャガー・ルクルトCal.899は、高精度かつ巻き上げ効率の良い自動巻き機構を持つ優れた基幹キャリバーのひとつだが、針飛びが起こりやすかった。しかし、ジャガー・ルクルトは2019年にこのムーブメントを大幅に刷新。2番車にバネ製のある素材を採用することで、この問題を解決している。
また、最近のメーカーは、一部の歯車に弾性を持たせたり、筒車にバネを入れて、針飛びをおきにくくしています。こういう新しいムーブメントならば、2番車が中心になくても針飛びはほぼ起こりません。
針合わせの仕方でも針飛びを抑えられます。合わせたい時間より先に進めたあと、時間を合わせたい時間に戻して、ゆっくりリュウズを押し込むのです。歯車同士の遊びがなくなって、針飛びが起きにくくなります。
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