この数年来、オリスはスイスの時計メーカーとしてだけでなく、環境保全主導者としても精力的に活動を続けてきた。2020年もサンゴ礁回復プロジェクトへの援助を目的とした「カリスフォート リーフ リミテッドエディション」から2モデルを発表している。そして8月、韓国・韓江の窮状を救うための限定モデルとして、新たにアクイス・ダイバーズをベースとした「オリス ハンガン リミテッドエディション」が発売された。
オリス「オリス ハンガン リミテッドエディション」
自動巻き(Cal.743)。28石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約38時間。SS(直径43.50mm)。300m防水。世界限定2000本。27万円(税別)。
Text by Mark Bernardo
近年、環境保護活動に注力するオリス
漢江は韓国で2番目に長い川にして、最も重要な川だ。ソウルを流れ、そこに住む1000万人に水を供給している。しかし長い間放置され汚染が続いた結果、漢江の水質は悪化し、韓国の最大規模のNGO、韓国環境連盟(Korean Federation for Environmental Movements /KFEM)が環境改善のプロジェクトを立ち上げることとなった。この団体とオリスがパートナーシップを結んだのである。
KFEMとの新しいパートナーシップは、オリスの世界の水資源の保全と水質改善を目的とした「Change for the Better」キャンペーンにつながった。つまり、アクイスをベースとした歴代の海洋環境キャンペーンモデルのように、「オリス ハンガン リミテッドエディション」が2000本限定で登場したのだ。
他の海洋環境キャンペーンモデル同様、ケースはステンレススティール製で直径は43.5mm、防水性能はプロフェッショナルダイバーに相応しく300mとなっている。逆回転防止ベゼルにはグリーンセラミックスのインサートが施され、明るいグリーンのトーンをもったグラデーションの文字盤と呼応している。
デイト表示は文字盤内側をリングが移動することで知らせるタイプで、スモールセコンドは9時位置に控えめに配される。ダイバーズウォッチに不可欠な暗所での視認性は針とインデックスにスーパールミノバ処理を施すことで確保しており、片面無反射コーティングされたドーム型サファイアクリスタル製風防がグリーンの文字盤を覆っている。
シリアルナンバーは空いた数字から選択可能
アクイスのリミテッドエディションに見られる環境への取り組みの通例として、オリスは今回特別に装飾したケースバックを持たせている。リミテッドエディションのシリアルナンバーと合わせて、漢江の韓国での流れを表しているのだ。シリアルナンバーは公式サイト上で、空いている中から好きな番号を選ぶことができる。
ケースバック内部ではセリタ製Cal.SW220-1をベースとした自動巻きムーブメント、Cal.オリス743が稼働。約38時間のパワーリザーブ、クイックデイトコレクター、時刻調整が簡単なストップセコンド機能を保持する。セーフティ機能付フォールディングクラスプとダイバーズ用エクステンションが付属する、ステンレススティール製リンクで構成されたブレスレットが備わっており、納品ボックスは特別なものが用意されている。
オリスはKFEMとのパートナーシップの一環として、ソウル市一帯のボランティアによる漢江とその周辺にあるごみやプラスティック、その他の汚染物質を拾い集める活動をサポートしている。
Contact info: オリスジャパン Tel.03-6260-6876
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