「シーマスター アクアテラ」は、オメガの代表作のひとつだ。優れたユーティリティーを備えながらも、無骨さのない、優美な意匠も併せ持っており、「“良い時計”が欲しいけど、何を選んでいいか分からない」という読者は、購入の候補に入れてほしい。そんなシーマスター アクアテラの魅力と、おすすめモデルを紹介する。
エレガンスが際立つアクアテラ
オメガの「シーマスター」は1948年に誕生したコレクションであり、デビューから現在に至るまで進化し続けているダイバーズウォッチだ。
ラインナップの中でも、特にエレガンスが際立つモデルが「アクアテラ」だ。その魅力について掘り下げていくことにしよう。
シーマスターコレクションより2002年に誕生
オメガは、ロレックスやタグ・ホイヤーなどとともに世界的に名の知られた老舗時計ブランドである。
オメガには「スピードマスター」や「デ・ヴィル」などの看板コレクションが存在する。それらと肩を並べる代表的なコレクションがシーマスターだ。
シーマスターは、第2次世界大戦時に軍用時計として使われていた防水性を備えた時計をベースに、スポーティーなディテールを加味して作られた。市販品としてリリースされるや瞬く間に大ヒット商品となった。
高い人気を集めるシーマスターシリーズにおいて、2002年に発表されたモデルがアクアテラであり、デビューと同時に世界の時計ファンを大いに魅了した。
その完成度の高さは、業界で「永遠の定番」と称されることからもお分かりいただけるだろう。
アクアテラの魅力
アクアテラは無駄な装飾を排した、極めてシンプルなビジュアルが特徴だ。削ぎ落とされたデザインには洗練された美しさが感じられる。
アクアテラが、熱心な時計愛好家やオメガのファンから厚い信頼を得る理由はどこにあるのだろうか。人を惹きつけてやまない理由に迫ってみたい。
ハイセンスなデザイン
アクアテラが各界のエグゼクティブや世界の社交界で支持される理由の第一に、そのハイセンスなデザインが挙げられる。
一切の無駄を排してシンプルに作り上げられたアクアテラだが、そこには高度に計算されたデザインが潜んでいる。
ダイアルには、チークコンセプトと呼ばれるラインが施されている。これはアクアテラの特徴的なデザインで、航海する船のウッドデッキをイメージさせるものだ。
なめらかに研磨されたベゼルも、しなやかな輝きを放つ。機能性を重んじ、不必要な要素を削ぎ落とすことで、エレガントな雰囲気にまとめ上げている。
マスター クロノメーター取得の高性能
アクアテラは、マスター クロノメーターを取得している。マスター クロノメーターとは、過酷な環境で行われる厳しい検査をパスした時計に与えられるもので、高性能・高品質の証でもある。
性能の高さは耐久性にも表れている。一般的には5年ごとに必要とされるオーバーホールだが、マスター クロノメーターを取得したモデルの場合は8年に1度で十分という。
本来、精密なムーブメントを備えた時計に水は大敵だ。しかしアクアテラはダイバーズウォッチを出自としていることもあり、耐水性においても極めて高い性能を有している。
磁気も、高性能な時計に悪影響を及ぼす。しかし高い耐磁性を有することで、磁気帯びを解消する。
正確に時を刻むことも、一流の時計の必須条件だ。マスター クロノメーターを取得しているアクアテラでは、スイス公式クロノメーター検定機関のC.O.S.C.(The Contrôle Officiel Suisse des Chronomètre)の基準をクリアしていることを確認した後、さらにスイス連邦計量・認定局(METAS)が定める検査で、日差0~+5秒以内となっていることを確かめる。
豊富なバリエーション
ダイアルの豊富なカラーバリエーションも、多くのファンを生む理由のひとつだろう。好みの色を選べるため、より自分にマッチしたモデルをチョイスできる。
定番のブルーは海をモチーフとしたアクアテラにうってつけのカラーといえるだろう。
ブラックも引き締まった表情を生み出すため多くの人に選ばれる。ステンレスの輝きと相まって、よりシャープな印象につながる。
ホワイトは、ダイアルに施されたチークコンセプトの効果で陰影がより色濃く表れ、立体感を生む。
グレーは、ホワイトよりも光を受けたダイアルにより陰影が付き、豊かな表情を浮かべる個性的な色だ。