Q:時計に水が入った場合、どうすればいいの?
2020年10月4日掲載記事
A:リュウズを引き出して出せるだけ水を出し、すぐにオーバーホールへ
いくら気を付けても、時計の内部に水や湿気が入ることはあります。ねじ込み式リュウズのリュウズを閉め忘れた、あるいは長らくオーバーホールしていなかったので、防水パッキンが劣化していた。湿気や水の多い日本の環境では、気を抜くと、時計の中には簡単に水分が入り込んでしまいます。
意外と気付かないのが、夏場外に出て、急に冷えた場所に入ると、風防の内側に結露が出るという状態です。放っておけば消えていきますが、これは、防水性がなくなったというサイン。防水ケースなのに結露が出た場合、仮に時計が正確に動いていても、時計に問題ありと考えて間違いありません。
時計に水が入った場合は、リュウズを引き出して出せるだけ水を出し、すぐにオーバーホールに出すこと。結露がある場合も、やはりリュウズを引き出して、可能な限り湿気を抜いた方がいいです。ドライヤーを当てると結露は早く消えますが、文字盤の塗装や潤滑油にダメージを与えるのでお勧めしません。
時計のケースに水が入った場合はすぐにオーバーホールを。各メーカーのメンテナンス情報は『クロノス日本版』2018年1月号第3特集、もしくはこちらの記事に集約しているので、参照いただきたい。
最悪の場合、針や文字盤が錆びることも
では仮に、水や湿気が抜けない状態が数日続くとどうなるのか。機械式時計の場合は金属部品が錆びて、最悪の場合は止まってしまいます。また、止まらなくても、潤滑油が変成して精度は大きく変わります。クォーツ時計の場合は、回路がショートすることもあります。そして文字盤を上に置いた状態で結露すると、一番上にある針がダメージを受け、次第に文字盤まで錆びていきます。
水が入ったまま時計を放置する人はいないでしょう。むしろ注意すべきは、結露をしたらすぐ湿気を抜くこと。防水時計で結露が出るような場合は、すぐオーバーホールに出すことを推奨します。
ブランド別、正規メンテナンスやオーバーホールの費用などについて[2017-2018]
https://www.webchronos.net/features/18855/
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クォーツ時計の電池、入れっぱなしでいいの?/ぜんまい知恵袋〜時計の疑問に答えます〜
https://www.webchronos.net/features/40993/
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