Q:ダイバーズウォッチのベゼルが1周する際に60回動くものと120回動くものの違いは?
どうして時計によってノッチの数が異なるのでしょう?
2020年11月2日掲載記事
A:表示した際の精度を取るか、頑丈さを取るかで異なります
時計好きがしばしば話題にするのがダイバーズウォッチの回転ベゼルのクリック感です。基本的にほぼ全てのダイバーズウォッチ(ISO認定を受けていないダイバー風のスポーツウォッチを含む)は回転ベゼルにノッチ(刻み)を加えています。理由は、回転ベゼルの表示を正しくするため。
回転ベゼルで大事なのは、感触以上に整備性と壊れにくさ、そして表示精度の高さになります。一般的に多いのは60のノッチを設けたもの。対して一部の高級なダイバーズウォッチは、120ものノッチ加えています。ノッチの少ないものは、不具合が起きにくく、ショックを与えてもある程度遊びがあるためダメージを受けにくいと言われています。そのため、プロ用のダイバーズウォッチでも、あえてノッチの少ない回転ベゼルを採用することがあります。しかし、安価なダイバーズウォッチには回転ベゼルの表示ズレを起こすものも見られます。
120ノッチのベゼルは感触にも優れる
一方ノッチの細かいものは精密な感触が得られるほか、回転ベゼルの表示精度も高まります。しかし、機構が複雑になるため、ノッチが少ないものに比べて不具合が多くなる場合があります。ノッチの多さと整備性を両立させた好例は、セイコーの高級なダイバーズウォッチです。その回転ベゼルはシンプルな構造と正確な表示をうまく実現しています。
120ノッチで1周する逆回転防止ベゼルを持つ、“外胴ダイバー”ことセイコーの「ダイバー・プロフェッショナル」シリーズ。現行機種の「プロスペックス マリーンマスター プロフェッショナル メカニカル 1000m 飽和潜水用防水モデル」Ref.SBDX013はピタッとベゼルの目盛りがインデックスに合う。
Photograph by Masanori Yoshie
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https://www.webchronos.net/features/36498/
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