コーディネイトにおいて1点、高品質なものを身に着けると、全身のグレードが上がると言われている。カシミヤのマフラーはまさにそんなアイテムであり、単なる防寒着ではなく、心まで豊かにしてくれる小物でもある。今回は、最高級のカシミヤのマフラーを紹介しよう。
吉江正倫:写真 Photographs by Masanori Yoshie
上から、タータンチェックの「KU0317/Black Watch」「KU0499 / Silver Bannockbane」、無地「HA0300/ Granite」「SB4142/Camel」。各2万3000円。カシミヤ100%。スコットランド製。サイズ幅25×長さ180cm。タータンチェック全9色、無地全12色。カシミヤのほかにメリノウールのマフラーも展開している。
身も心も温かくなる この冬巻きたい! 最高級カシミヤマフラー
この季節の高級素材といえば、やはりカシミヤだろう。現在ではカシミヤのマフラーも珍しくなくなってきたが、実はピンからキリまでグレードがある。故に、たとえタグにカシミヤ100%と記されていても、すぐに「良質のカシミヤ」と信じてはいけない。安いものは品質が悪く、使い続けると弾力がなくなりシワシワになってしまう。日本のマフラー市場は、まさに玉石混交の状況なのだ。
そんなマフラーの中でも、最高峰とされるのがスコットランド製のもの。そのトップブランドが、今回おすすめする「ジョンストンズ オブ エルガン」である。1797年にスコットランドのエルガンで創業した老舗ブランドで、日本でも愛用者が年々増えている。男性だけでなく女性からの人気も高い。
日本での展開は定かではないが、1980年代のバブルの頃にはすでに輸入されていて、アメリカントラッド、ブリティッシュトラッド好きの間では厚い信頼を得ていた。当時、同じ英国ブランドの「ドレイクス」のネクタイを持っていた者は、たいていジョンストンズ オブ エルガンのマフラーを持っていたものだ(笑)。ちなみに私は4本使用していて、カシミヤ100%は無地のみ愛用。冬の必須アイテムになっているほどである。
ジョンストンズ オブ エルガンのカシミヤは中国、モンゴル、アフガニスタンの厳選されたカシミヤゴートの下毛(産毛)を使用している。他ブランドよりも品質の基準がかなり厳しく、かつ製造工程においても一切の妥協がない。製造はスコットランドにあるジョンストンズオブ エルガンの自社工場で、熟練した職人たちの手によって作られている。その結果、カシミヤ本来の自然な色合いや、適度な弾力性と繊細な肌触りが実現されたのだ。
同社ではいくつかサイズのバリエーションを展開しているが、今回は扱いやすい定番サイズ(幅25×長さ180cm)で、無地とスコットランド伝統のタータンチェック柄を紹介する。例えばドレッシーなチェスターコートには無地を、カジュアルなニットスタイルにはチェック柄を合わせるのもいい。少々値は張るが、最高品質のカシミヤマフラーが手に入ると思えばお手頃と言えるだろう。クリスマスプレゼントにもぜひおすすめしたいマフラーだ。
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