ジラール・ペルゴは1975年に誕生したラグジュアリースポーツウォッチ「ロレアート」を2016年に復活させて以来、カーボンガラスを使用したコンセプトモデル「ロレアート アブソルート ロック」から、自動車フェスティバルにインスパイアされたブラックの外装にレッドの差し色をディテールに施した「ロレアート アブソルート パッション」まで、クラシックと大胆さを融合させたバリエーションを展開してきた。2020年、このコレクションに、腕時計のカスタマイズを専門に手掛けるイギリスのバンフォード・ウォッチ・デパートメントと、ジラール・ペルゴとの初のコラボレーションモデルが加わった。世界でわずか45本のみが販売される「ロレアート ゴースト」を今回は紹介しよう。
Text by Mark Bernardo
(2020年12月8日掲載記事)
ロレアート ゴースト
ユニセックスサイズに位置付けられる直径38mmの「ロレアート ゴースト」のケースには、真珠のような輝きを持つホワイトセラミックスが使用されている。ホワイトセラミックスの採用は、ジラール・ペルゴ、バンフォード・ウォッチ・デパートメント(以下バンフォード)ともに初めての試みだ。チタンより軽量なセラミックスは、キズや汚れに強く、アレルギーを起こしにくいことで知られている。本モデルで採用されたセラミックスのグレードは、ジラール・ペルゴによると「完全にガラス化された表面と均一で光沢のある外観のために特別に選択されたものである」ということだ。今回はカーフレザーストラップモデルを紹介しているが、「ロレアート ゴースト」は他に、ケースと同素材のホワイトセラミックブレスレット仕様(税別178万円)の展開もある。
従来と同様に、この時計のラウンドケースの上には1975年以来、ロレアートを象徴するデザインである8角形ベゼルが備わっている。ケースと文字盤には他にも魅力的なディテールが与えられている。リュウズはブラックPVD加工を施したチタン製で、"GP"のロゴが浮き上がっている。文字盤には、現在のロレアートシリーズのもうひとつの特徴であるホワイトのクル・ド・パリ装飾があしらわれ、針とインデックスはバトン型をしている。針とアワーマーカーの縁取り、文字盤外周のミニッツトラックは対照的にブラックに染められた。針とインデックスには蓄光塗料が塗布され、中央のスイープ秒針のカウンターウェイトには白黒の縞模様で「ゼブラ」のモチーフが施された。3時位置の開口部には日付が表示されている。
サファイアクリスタル製ケースバックからは、ジラール・ペルゴの自社製キャリバーGP03300-0139が鑑賞できる。自動巻きのローターはコート・ド・ジュネーブ、サーキュラー・グレインなどの装飾が施されている。ホワイトセラミックケースには、ブラックのステッチが施されたホワイトのカーフレザーストラップ、またはホワイトセラミックスブレスレットが組み合わされた。どちらも2020年11月から1カ月の期間限定で英国のドーバー ストリート マーケットとハロッズで独占販売された後、ジラール・ペルゴの正規販売店を通じて世界中で販売開始されている。
バンフォードはタグ・ホイヤー「モナコ」とのコラボレーションをはじめ、ブラックカラーの時計を多く手掛けてきた。「私たちは黒を愛し、黒の時計で知られている。しかし今回は白の時計をデザインすることで限界に挑戦したいと思った。他社とコラボレートするときはいつも、お互いが自分たちだけではおそらく作らないようなものを生み出す相乗効果を期待している」とバンフォード創業者のジョージ・バンフォードは語る。ジラール・ペルゴCEOのパトリック・プルニエは「ジラール・ペルゴとバンフォードとの初のコラボレーションによって、私たちは力を合わせ新時代の作品を生み出した。ロレアート ゴーストは、ロレアートの精神を尊重しながらも、見た目は新しく、新鮮で独創的だ。何よりも、これは恐れる必要のないゴーストだ」とこれに続けた。
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