そのレトロな見た目と価格の低さから、根強い人気を持つカシオのデジタルウォッチ。実はさまざまな映画に小道具として登場していることをご存知だろうか。これまで映画に登場してきたヴィンテージモデル(一部はいまだ現行機種)を、映画の内容とともにご紹介していこう。
[2021年1月16日掲載記事]
海外でも人気の高いカシオのヴィンテージデジタルウォッチ
ここは高級腕時計を語る場ではあるが、カシオのデジタルウォッチは明らかに時計のアイコンとなっているし、多くの高級時計ファンがこの年若いブランドのタイムピースを評価しているのも事実だ。カシオの「A168WA-1」は現在公開中の「ワンダーウーマン 1984」でクリス・パインの手首を飾っているが、映画に登場するのはこれだけではない。時をたどりながら、カシオを着用している俳優たちの手首を見ていきたいと思う。
そのデジタル表示の文字盤と多くの仕様で、カシオのヴィンテージウォッチは世界中で着用され、一世を風靡することとなった。非常に人気が出ていたことと相まって、1970年代半ば以降、映画やテレビにおいて、ある時は近未来的なツールとして、またある時はヴィンテージ風アクセサリーとして登場してきた。G-SHOCKだけでなく、カシオのヴィンテージウォッチも日本生まれのスターであると言えよう。
カシオの時計が俳優達の手首を飾った映画やドラマを見ていこう。このリストはすべてを網羅したものではないが、さまざまなモデルが過去50年にわたって、アクション映画、SF、コメディ、テレビドラマシリーズに登場してきている。
ワンダーウーマン 1984
クォーツ。平均月差±30秒。電池寿命約7年。樹脂×SS(縦38.6×横36.3mm、厚さ9.6mm)。日常生活用防水。4200円(税別)。
2020年12月に公開された映画「ワンダーウーマン 1984」は、DCコミックス出版のアメリカンコミック「ワンダーウーマン」を原作とする実写映画シリーズの第2作。映画の舞台は1984年のアメリカ、普段は考古学者ダイアナ・プリンスとして暮らす主人公、ワンダーウーマンが、世界の危機に立ち向かう物語だ。劇中でカシオの「A168WA-1」を着けるのは、クリス・パイン演じるワンダーウーマンのパートナー、スティーブ・トレバー。映画の時代設定ゆえのチョイスといえるだろう。
バック・トゥ・ザ・フューチャー
世代を超えて愛されるSF映画の名作「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に、カシオの時計が登場するのは有名だろう。マイケル・J・フォックス演じる主人公マーティ・マクフライが、全3作を通じて「CA-50」を着用しているのだ。時刻の表示だけでなく、電卓としても使えるテンキーを備えたこの時計が登場するのは、バック・トゥ・ザ・フューチャーだけではない。
2008年の映画「ダークナイト」ではこの作品でアカデミー助演男優賞を受賞したヒース・レジャー演じる謎の男ジョーカーが、15年公開の映画「キングスマン」ではサミュエル・L・ジャクソン演じる悪役リッチモンド・ヴァレンタインが、このCA-50の後継機である「CA-53W」を着用している。また、14年度のエミー賞で6つの賞を獲得した、アメリカのテレビドラマシリーズ「ブレイキング・バッド」にも登場。ブライアン・クランストン演じる主人公ウォルター・ホワイトが、同じくをCA-53Wを着けている。
ゴールド/金塊の行方
17年公開の「ゴールド/金塊の行方」は、1990年代に起きた史上最大級の鉱山詐欺事件「Bre-X事件」を題材とするクライムサスペンス映画である。倒産寸前の会社を立て直すため、インドネシアで金脈の捜索に乗り出す主人公ケニー・ウェルスを名優マシュー・マコノヒーが演じ、約20kg増量し頭を剃り上げるという過激な役作りが話題を呼んだ。そんな彼が劇中で着用するのが、成り上がった主人公を象徴するかのようなゴールドカラーの「A159WGEA-1EF」である。なおこちらは日本未発売のモデルとなっている。
ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル
同名の絵本を原作とし、1995年に公開された映画「ジュマンジ」の続編として、2018年に公開された「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」。テレビゲーム「ジュマンジ」の中に吸い込まれてしまった4人の高校生がゲーム内のキャラクターに変身し、元の世界に戻るためゲームクリアを目指すこの映画は、全世界の興行収入が9億ドルを超えるメガヒットを記録した。
劇中でカシオの「AE-1200WH-1AVEF」を身に着けているのは、ケヴィン・ハート演じる、ゲーム「ジュマンジ」のプレイアブルキャラクターのひとり、動物学者マウス・フィンバー。シリーズ3作目となる「ジュマンジ/ネクストレベル」でも、フィンバーは同じ時計を着けているようだ。
エージェント物語
映画ではないが、フランスのテレビドラマシリーズ「エージェント物語(原題:Dix pour cent)」に登場するのは、レディス向けモデル「LA670WEGL-1EF」だ。この時計を着用するのは、カミーユ・コッタン演じる主人公アンドレア。パリの一流芸能事務所を舞台に、アンドレアたちエージェントと事務所に所属する大物俳優が繰り広げる騒動を描いた物語だ。日本ではNetflixで全4シーズンのうち、シーズン3まで視聴可能となっている。
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