中居正広が愛用するフランク ミュラーの腕時計は？

一流のセレブたちは一体どんな腕時計を選ぶのか？　世界のセレブたちのワンシーンを切り取り紹介する連載コラム「セレブウォッチ・ハンティング」。今回は元SMAPメンバーのタレント、中居正広の腕時計にフォーカスしよう！

中居正広

　1972年8月18日生まれ、神奈川県藤沢市出身の中居正広。14歳の時にジャニーズ事務所へ入所し、その2年後に木村拓哉、稲垣吾郎、森且行、草彅剛、香取慎吾らと男性アイドルグループ「SMAP」を結成。20代の頃から司会業をこなし、25歳の時には「NHK紅白歌合戦」で歴代最年少となる白組司会者を担当するなど、若くして芸能界のトップランナーとして活躍してきた人物だ。2020年3月末にジャニーズ事務所を退所し独立を果たしたが、抱えていたレギュラー番組を全局継続するという異例のエピソードからも、中居が芸能界でいかに重要な位置付けにあるかうかがうことができる。

　中居はかねてより時計愛好家としても知られてきた。2020年2月21日、ジャニーズ事務所退所の記者会見を行った際にはロレックス「エクスプローラー」のヴィンテージモデルRef.1016を着用していたことも話題となった。またお笑いタレントの陣内智則にエクスプローラーをプレゼントしたり、ジャニーズ時代の後輩にも時計を贈ったりしたというエピソードもある。

　記者会見でエクスプローラーが大きくフォーカスされたことにはひとつ大きな要因があった。それまで中居は人前に出るときにはおおむねホワイトのシャネル「J12」を着用していたからだ。父親の形見だというエクスプローラーを身に着けて会見に臨んだ中居の心境についてはさまざまな憶測が飛び交った。

　テレビ出演時には他にもエルメス「ドレサージュ」や、ルイ・ヴィトン「タンブール」といった腕時計を愛用する姿が見られてきた。中居ならばより高価格帯の時計も購入できるだろうが、あえて比較的入手しやすい価格帯のものを選ぶあたりにもその人柄が表れており、彼が幅広い層に支持されている理由のひとつだという声もある。

　中居の腕時計の好みのひとつとして、個性とスポーティーテイストを兼ね備えたモデルが挙げられそうだ。今回ピックアップした写真に見られる、2013年の「ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）」において公認サポーターとしてユニフォーム姿で現れた際に着けていた腕時計は、ケースサイドの形状からフランク ミュラー「トノウ カーベックスマスターバンカー」ではないかと推測される。

フランク ミュラー「トノウ カーベックスマスターバンカー」

　マスターバンカーは、第2時間帯と第3時間帯をふたつのスモールダイアルで表示することで合計3カ国・地域の時刻を一度に確認できるという珍しい仕様の時計だ。ブランド創立者フランク・ミュラーが友人のある銀行家から「瞬時に世界の金融市場の時刻が読み取れる腕時計が欲しい」との要望を受けて1996年に作られたものである。

　2021年2月9日、中居正広が香取慎吾や浜崎あゆみらと紺綬褒章を受章したことが報じられた。公益のために私財を寄付した人に贈られるものだ。中居は香取らとコロナ禍に苦しむ人たちや医療従事者を支援していた。

　独立後、経営者としての厳しさを感じた経験や、テレビコマーシャルの契約を取れないこと、これからだというときにコロナ禍に見舞われてしまったもどかしさなどをユーモアを交えて吐露する姿も見られた。何かしら焦燥感もあったであろう中でも、社会貢献に向き合っていた新しい一面もまた浮かび上がった。