2021年ヴァシュロン・コンスタンタンの新作時計まとめ

FEATURE2021年新作時計

2021.12.11

レ・キャビノティエ・レギュレーター・パーペチュアルカレンダームーンライト・ジュエリー・サファイア

自動巻き（Cal.2460 RQP）。27石。2万8800振動／時。パワーリザーブ約40時間。18KWGケース（直径42.0mm、厚さ11.8mm）。ユニークピース。価格問い合わせ。

「レ・キャビノティエ・レギュレーター・パーペチュアルカレンダームーンライト・ジュエリー・サファイア」は、レ・キャビノティエ部門が手掛けるユニークピースだ。時・分・秒針を別々の軸に取り付けたレギュレーターに、パーペチュアルカレンダーとムーンフェイズが備わっている。ダイアル中心には手作業による螺旋模様のギヨシェ彫りが施され、その周囲を合計46個のバゲットカットダイヤモンドとサファイアが彩っている。バゲットカットダイヤモンドはベゼルのほか、クラスプにもセットされており上品なきらめきを添えている。かつて天空や天体の軌道を観測するために開発されたマスタークロックに通じるレギュレーター表示に加え、パーペチュアルカレンダー、西暦2100年まで修正不要な高精度ムーンフェイズを搭載した今作は、時間計測の起源である天体観測に敬意を表したモデルだ。

レ・キャビノティエ・レギュレーター・パーペチュアルカレンダー

レ・キャビノティエ・ミニットリピーター・トゥールビヨン・スカイチャート-獅子座ジュエリー

手巻き（Cal.2755 TMRCC）。38石。1万8000振動／時。パワーリザーブ約58時間。18KWGケース（直径45.0mm、厚さ15.1mm）。ユニークピース。価格問い合わせ。

　レ・キャビノティエ部門によるユニークピース「レ・キャビノティエ・ミニットリピーター・トゥールビヨン・スカイチャート-獅子座ジュエリー」。ダイアル上にあしらわれた獅子は、手動のギヨシェ彫り機を用いて熟練の職人が描いたものだ。獅子座の星の配置に沿ってブリリアントカットダイヤモンドがセットされている。その周囲をベゼルやケースにセットされたバゲットカットサファイアが飾り立てる。ダイアル6時位置から顔をのぞかせるトゥールビヨン、ケース側面のレバーを操作することで作動するミニッツリピーター、ケースバックには1恒星日で1回転する天空図が備えられており、技術、音響、天文の各分野の複雑機構が搭載されている。宝石がセットされたゴールド製クラスプを備えたダークブルーのアリゲーターレザーストラップが装着される。

メティエ・ダールレ・グランヴォヤージュ

自動巻き（Cal.1120 AT）。36石。1万9800振動／時。パワーリザーブ約40時間。18KPGケース（直径41.0mm、厚さ11.68mm）。3気圧防水。各世界10本限定。参考価格各1584万円（税込み）。日本への入荷未定。

　3人の有名なポルトガル人探検家の冒険心へオマージュを捧げ、ヴァシュロン・コンスタンタンは、3種類の「メティエ・ダールレ・グランヴォヤージュ」を発表した。それぞれ、バルトメロウ・ディアス、ヴァスコ・ダ・ガマ、ペドロ・アルヴァレス・カブラルが開拓した航路を16世紀の地図に着想を得て、ダイアル上にあしらっている。ダイアルは職人の手によってエナメルの細密画で描かれており、この芸術作品を最大限鑑賞できるよう、時刻表示には針を使用しない方法をとっている。ダイアル右半分には0～60までの数字が振られており、この上を1～12の数字がひとつ1時間をかけて通過する。この1～12の数字が「時」を表し、その数字が0～60の間のどこにあるかで「分」を表示する。時計とジュエリーに用いられる装飾技術をたたえた「メティエ・ダール」コレクションらしく、芸術と時計製造技術を高度に組み合わせた作品に仕上がっている。

レ・キャビノティエ・アーミラリ・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダープラネタリア

手巻き（Cal.1991）。94石。1万8000振動／時。パワーリザーブ約60時間。18KPGケース（直径46.0mm、厚み20.2mm）。ユニークピース。価格問い合わせ。

「レ・キャビノティエ・アーミラリ・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダープラネタリア」は、ヴァシュロン・コンスタンタンのグランドコンプリケーションやユニークピースを手掛けるレ・キャビノティエ部門によって生み出されたモデルだ。「天空の時間」をテーマとする今作は、レトログラード式の月・曜日・日付の表示に加え、南北両半球それぞれのデイ&ナイト表示、高精度ムーンフェイズ、2軸アーミラリ・トゥールビヨンを搭載した超複雑時計である。新規に開発されたCal.1991は、745個もの部品から構成され、隅々まで繊細な仕上げが施されている。伝統的な天文時計を大胆な構造によって表現した今作は、同社が掲げる2021年のテーマ「Classic with a Twist（伝統的でありながら遊び心がある）」を体現した1本であると言えるだろう。

エジェリー・オートマティック・ダイヤモンドパヴェ

自動巻き（Cal.1088）。26石。2万8800振動／時。パワーリザーブ約40時間。18KPGケース（直径35.0mm、厚さ9.54mm）。3気圧防水。756万8000円（税込み）。

　昨年発表された女性向けの新しいコレクションである「エジェリー」。発表以来、多くのモデルを立て続けにリリースしてきた同コレクションに、パヴェダイヤモンドをあしらった「エジェリー・オートマティック・ダイヤモンドパヴェ」が追加される。優雅なフォントのアラビア数字インデックスとオフセットされた日付表示に加え、ダイアル、ベゼル、ケース、クラスプに敷き詰められたダイヤモンド（総数912個）が、よりエレガントな印象をもたらす。搭載されるムーブメントは、自動巻きのCal.1088。シースルーバックからは、手作業によるコート・ド・ジュネーブやマルタ十字をモチーフとした22Kゴールド製ローターを見ることができる。ピンクゴールド製ケースとホワイトゴールド製ケースの2種類のモデルが用意される。サテンとアリゲーターの2種類のストラップが付属し、インターチェンジャブルシステムによって工具不要で交換ができる。