2021年 セイコーの新作時計まとめ

ルキア I Collection

　20～30代の働く女性を中心に支持を集めるセイコーの「ルキア」に、新しく「I Collection」が追加された。1型7種が展開される。コレクション名に含まれる「I」には、　Individuality（個性）、Identity（主体性）、Intelligence（知性）の3 つの意味が込められている。ワールドタイム機能を備えているが、都市コードをケース側面に配し、調整用ボタンの高さを低くすることで、実用性をそのままにすっきりとしたデザインにまとめ上げている。7種のうちの2種はダイヤモンドをインデックスに採用し、リュウズにオニキスをあしらった数量限定版（I Collection デビュー限定モデル）として展開される。いずれのモデルも軽量なチタンケースが採用され、10気圧の日常生活強化防水を備える。2099年末まで調整不要なフルオートカレンダーを持つソーラー電波式ムーブメントを搭載し、扱いやすい仕様となっている。

クレドール アートピースコレクション メカニカル 限定モデル

　日本の職人による工芸技術を用いたクレドールの「アートピースコレクション」。その代表作となるふたつのモデルが発表された。どちらのモデルも日本独自の文化である和歌の世界を、ジュエリー作家である塩島敏彦氏の手によって表現している。

「GTBY998」は、平安時代に紀貫之が、山間に咲き誇る桜を詠んだとされる歌をモチーフとしている。白蝶貝のダイアルをベースとしつつ、手前の桜をマンモスの牙とダイヤモンドで、花柱をイエローゴールドのピクウェによって表現している。遠方の白雲のような桜には、ピンクゴールドのピクウェと2 種類の桃色珊瑚を用いている。

「GTBY999」は、飛鳥時代に柿本人麻呂が、美しく輝く夜空を海に、月を船に見立てて詠んだとされる歌をイメージしている。黒蝶貝をダイアルのベースとし、三日月をイエローゴールドのピクウェとダイヤモンドで、雲をターコイズと白蝶貝で、星をさまざまな素材のピクウェで表現している。

　それぞれテーマに合わせたデザインのストラップが付属する。このストラップは、京都の織物業の老舗メーカーである、龍村美術織物謹製の金銀糸を織り込んだ絹地のものだ。搭載されるムーブメントは、セイコーが誇る極薄手巻き式のCal.6890。国内限定の特典として、購入者にはパルファンサトリの香水が贈呈される。

クレドール リネアルクス セイコー創業140周年記念モデル

　クレドールは、セイコーの高級ドレスウォッチブランドとして1974年に誕生した。1996年には同ブランド初のスケルトンモデルを発表し、2016年には「Linealx（リネアルクス）」シリーズを発表している。スケルトンモデル発表から25年、「リネアルクス」誕生から5年を数える今年、同社は同シリーズより記念モデルを発表した。

「桜流水（さくらりゅうすい）」をデザインテーマとする「GBBD952」は、スケルトンダイアルが特徴のモデルだ。ピンクゴールドめっきを施したムーブメントには、桜流水模様が彫金され、緻密な機械式ムーブメントを華やかに飾っている。ムーブメントを支える部品には、漆芸家である田村一舟氏による蒔絵が施されている。ストラップは、ピンクゴールド色等の箔を貼り込んだKYOTO Leather®のミシシッピアリゲーター製である。

「GSTE805」は、女性向けのミニモデル。「リネアルクス」のモチーフである水を想起させるインデックスやリュウズトップにあしらわれたブルーサファイアは、ベゼル上のダイヤモンドや彫金の施されたダイアルとともに、全体を華やかにまとめ上げている。ステンレススティール製ブレスレットのほか、KYOTO Leather®のカーフレザーストラップが付属する。限定モデルのほか、レディスモデルの同型2種がレギュラーモデルとして同時発売される。