2021年 フランク ミュラーの新作時計まとめ

2021.04.27

グランド セントラル トノウ カーベックス

グランド セントラル トノウ カーベックス

フランク ミュラー「グランド セントラル トノウ カーベックス」
自動巻き。1万8000振動/時。パワーリザーブ約96時間。18KPG(縦58.7mm×横40.16mm)。日常生活防水。価格、発売日未定。

 トゥールビヨンをダイアルの中央に配したことを特徴とする「グランド セントラル トノウ カーベックス」が発表された。今作は、Master of Complication(複雑時計の名匠)であるフランク ミュラーによるグランドコンプリケーションへの新たな挑戦として位置付けられている。トゥールビヨンをダイアル中央に配するためには、輪列を従来の配置とは全く異なるものとし、この構造に適した時刻の表示形式を再検討しなければならず、時計そのものをイチから見直す必要に迫られた。今作ではダイアル中央はオープンワークが施されてトゥールビヨンの動作を楽しむことができ、その外周には時針と分針が配置されている点が特徴である。

グランド セントラル トノウ カーベックス

 また、従来は手巻き式が多かったフランク ミュラーのグランドコンプリケーションとしては珍しく、マイクロローターによる自動巻きを搭載し、パワーリザーブも約96時間を備えている。ケースデザインは、同社の代表コレクションである「トノウ カーベックス」を再設計したものだ。主な変更点は、ストラップ方向のベゼルを可能な限り薄くし、その分、風防を拡張して斜めからの視認性を高めた点と、ベゼルとケースを別パーツとして2色仕上げを施した点である。SSケースにシルバーカラーのダイアルと18KPGのベゼルを備えるモデル、18KPGケースにブラックカラーのダイアルおよびベゼルを備えるモデルが用意される。

グランド セントラル トノウ カーベックス

フランク ミュラー「グランド セントラル トノウ カーベックス」
自動巻き。1万8000振動/時。パワーリザーブ約96時間。18KPG×SS(縦58.7×横40.16mm)。日常生活防水。価格、発売日未定。




ヴァンガード クレイジー アワーズ

ヴァンガード クレイジー アワーズ

フランク ミュラー「ヴァンガード クレイジー アワーズ」
自動巻き。パワーリザーブ約42時間。18KPG×SS(縦53.7×横44mm)。日常生活防水。253万円(税込み)。

「ヴァンガード クレイジー アワーズ」に、18KPGとSSのコンビネーションケースを備える限定モデルが追加された。ヴァンガードのデザインの特徴は、1930年代のアールデコ様式におけるストリームラインモダンの曲線と直線の組み合わせの美を備える点である。今作はここに、フランク ミュラー独自の機構であるクレイジー アワーズが組み合わされる。クレイジー アワーズには、創業者のフランク ミュラーの「時間は流れるのではなく、飛び越えるものである」との哲学的なメッセージが込められており、飛び越える先はひとつではないことを示すかのような隠し文字が今作のダイアルに描かれている。ケースはSSと18KPGを組み合わせて製作されており、ブラックダイアルとホワイトダイアルの2種類が用意される。共に世界限定50本となる。




ヴァンガード マリナー

ヴァンガード マリナー

フランク ミュラー「ヴァンガード マリナー」
自動巻き。パワーリザーブ約42時間。SS(縦53.7×横44mm)。日常生活防水。予価126万5000円(税込み)。2021年夏発売予定。

 2012年発表の「トノウ カーベックス マリナー」が、15年発表の「ヴァンガード ヨッティング」と統合されて、「ヴァンガード マリナー」として刷新された。ケースサイドに入った流線的なスリットや、直線的かつ立体的に切り立ったローマンインデックスなどのヴァンガードの特徴はそのままに、ヴァンガード ヨッティングで用いられた古典的な羅針盤のモチーフは現代的な航海用方位計に改められ、方位各表示もそこに書き加えられた。また、3時と9時のインデックスに代えてEastとWestを示す「E」と「W」が配置されている点がデザイン上の特徴となる。今作のイメージカラーは、色落ちしたデニムを思わせる淡いブルーで、組み合わされるホワイトと共に爽やかな印象を生み出している。なお、このブルーは、フランク ミュラーのコレクションの中でヴァンガード マリナーのみに採用されるものとなる。

ヴァンガード マリナー

フランク ミュラー「ヴァンガード マリナー」
自動巻き。パワーリザーブ約42時間。SS(縦53.7×横44mm)。日常生活防水。予価126万5000円(税込み)。2021年夏発売予定。