スイスの高級時計メーカーであるウブロは1980年の創業以来、伝統と革新を共存させたタイムピースを世に送り出している。代表的なコレクションである「ビッグ・バン」はコネクテッドやメカ-10など多彩なシリーズを展開するが、そのなかでも常に注目を集めるのが「ビッグ・バン ウニコ」である。
ウブロといえばビッグ・バン。その特徴とは?
1980年に誕生したウブロは、瞬く間に高級時計界の一角に躍り出た。以来、オリジナリティーあふれるさまざまなタイムピースをリリースし、愛好家の喝采を浴びている。
なかでもウブロを代表するコレクションが「ビッグ・バン」であり、ブランドの理念を体現するフラッグシップとして、不動の地位を確立している。
モダンで独創的なデザイン
フラットなラウンドのベゼルに打ち込まれたビスと、ケースの左右に張り出したベゼルラグが融合したデザインは、ブランド名の由来でもある舷窓をイメージしたものだ。そこには、船室から広い海原を眺めるような優雅な雰囲気が漂っている。
ケースから鋭角かつ直線的につながるラグへのラインが、ウブロの大きな特徴でもある。ストラップとの接続部分に隙間がなく、一見すると平面的に感じられるが、計算されたデザインによって眺めるほどに豊かな立体感を覚える形状だ。
優れたケースのデザインを実現した背景には、創業者がイタリアの世界的な宝飾メーカーで体得した技術がある。伝統に根ざしながらもモダンで独創的なタイムピースの誕生は、高い技術力に支えられてこそなし得たものだ。
著名人から絶大な支持を集める時計
斬新かつトラディショナルなデザイン、そして高い実用性を備えたウブロの時計は、各界のトップからの信頼も厚い。熟練の技術と革新性を持って未来を切り開く理念に感銘した多くの著名人がアンバサダーを務めていることからも、評価の高さがうかがえる。
史上最速の男と評されたウサイン・ボルトもウブロに魅せられたアスリートのひとりだ。100分の1秒を争う熾烈な世界に生きた男の時を、その腕で刻んでいる。
ビジュアルの先進性に魅せられたアーティストも数多い。OBEY GIANTのクリエーターとしてストリートカルチャーの第一線を走るシェパード・フェアリーも、ウブロを愛するひとりだ。
日本が生んだ世界的アーティストの村上隆も、ウブロの姿勢に共感を示している。コンテンポラリーアートで世界を牽引する彼の目にも、ウブロの芸術性の高さが写っているのである。
常識に囚われない素材の使い方
1980年の創業直後、創業者カルロ・クロッコは、ゴールドケースにラバーベルトを採用したモデルを発表した。高級時計にあるまじき行為と、当時の時計界は激しく批判し、異端児としてのレッテルを貼られることとなる。
しかし、常識を超えた素材の活用方法は、次第に多くのユーザーの目に留まり、デザインと実用性の融合というコンセプトが徐々に浸透することとなる。マーケットでの成功も収め、ついには専門家からも高い評価を得るに至った。
深みのある輝きを放つチタニウムの活用にも積極的に挑んだ。耐衝撃性や耐食性を備えつつも加工性に優れたグレード5チタンを用い、慎重にポリッシュ加工を施したケースやベゼル、ラグからは独特な上品さがあふれている。
常識や固定観念に縛られることなく、常に革新的なチャレンジを恐れない姿勢を持つことこそが、伝統と進化の融和を可能にしているのだ。
自社開発ムーブメント「ウニコ」の実力
ウブロの代名詞ともいえるビッグ・バンを支えるのが「ウニコ」である。名機と評されるムーブメントの核心に迫ってみたい。
斬新な構造を持つ自動巻きクロノグラフ「ウニコ」
ウブロがこだわり続ける精密な設計と鋳造の技術は、ムーブメントにも注がれている。ウニコは構想から4年以上の歳月をかけ、2010年に完成した自社開発・製造のクロノグラフ・ムーブメントである。
330もの部品によって構成される緻密な機構は、伝統的な技術を踏まえつつも、最新の自動化技術を取り入れながら開発された。
高精度なムーブメントを完成させたことで、部品製造から組み立てまでのすべてを手がけるマニュファクチュールとしての地位も、同時に確立したのである。
安定感のあるスペック
ウニコには、高級クロノグラフではマストとされるコラムホイールの搭載にも成功している。
従来のカム式と比較すると、ボタンを作動させる際の感触がソフトになり、スムーズに作動する安定感が最大の利点だろう。
コラムホイールの完成によって、ウブロは高級機械式時計製造の定石を知り尽くしたブランドであることを証明したのだ。
ビッグ・バン ウニコの人気モデルを紹介
ビッグ・バンといえばウニコといえるほど、両者の結び付きは強い。自慢のムーブメントを搭載した人気3モデルについて紹介しよう。
ビッグ・バン ウニコ ブラックマジック Ref.421.CI.1170.RX
自動巻き(Cal.HUB1280)。43石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。セラミック(直径44mm)。10気圧防水。232万1000円(税込み)。
「ビッグ・バン ウニコ ブラックマジック(Ref.421.CI.1170.RX)」はケースとベゼルにブラックセラミックを採用し、ダイアルやストラップまで、すべてを黒で統一した精悍さあふれるモデルだ。スケルトンダイアルからはクールな表情のウニコ2はもちろん、コラムホイールも眺められるなど、ルックスも独創的だ。
ケース径は44mmでダイアルも広く、高い視認性を確保。また、ケースとベゼルには、ジルコニウムを高温で焼結させ硬度を高めたハイセラミックを用いており、耐衝撃性や耐傷性にも優れている。
ビッグ・バン ウニコ チタニウム セラミック Ref.421.NM.1170.RX
自動巻き(Cal.HUB1280)。43石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。Ti(直径44mm)。10気圧防水。232万1000円(税込み)。
「ビッグ・バン ウニコ チタニウム セラミック(Ref.421.NM.1170.RX)」はブラックセラミックスのベゼルと同色のベルトをチタニウムケースがつなぎ、力強い表情をより引き締めて見せる。さらに、2色のコントラストが近未来的なイメージも生み出すデザインだ。
軽量でありながら強靭なセラミックの活用は、ウブロが得意とするところである。スケルトンのダイアルからのぞくコラムホイールの動きからは、卓越した技術力も感じとれるだろう。
ビッグ・バン ウニコ キングゴールド セラミック Ref.421.OM.1180.RX
自動巻き(Cal.HUB1280)。43石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約72時間。18Kキングゴールド(直径44mm)。10気圧防水。427万9000円(税込み)。
技術の基礎をイギリスの世界的宝飾メーカーに学んだウブロは、貴金属の特性も熟知している。それゆえ、新たな素材の採用にも果敢に挑めるのだ。
そのノウハウを存分に生かして生み出した素材がキングゴールドであり、これを用いたタイムピースのひとつが「ビッグ・バン ウニコ キングゴールド セラミック(Ref.421.OM.1180.RX)」である。従来の18Kゴールド5Nにはない美しい赤みを帯びた特殊な合金で、他にはない独特な高級感にあふれた素材が、新たな魅力を提示している。
ビッグ・バンを選ぶならウニコが最有力
日頃から高級時計に親しんでいる人にとっても、ラグジュアリーウォッチのエントリーモデルを探している人にとっても、「ビッグ・バン」は後悔を与えない選択といえるだろう。
なかでも手にする際には、ぜひウニコ搭載モデルの検討をおすすめする。同社が誇るムーブメントが奏でる優雅な時間を体感してもらいたい。
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