オーデマ ピゲの「ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シン」は、「ロイヤル オーク」とは異なる魅力を持つ時計である。程よいサイズ感を備え、ステータス性も高い。現在はプレミアモデルになっているロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シンの特徴や魅力を紹介する。
ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シンとは?
オリジナルをなぞらえたディテールを持つ、ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シンの概要を紹介する。なお、現行モデルも入手困難な状況が続いており、プレミアモデルとなっていることも押さえておこう。
1972年当時のデザインを復刻させたモデル
オーデマ ピゲのフラッグシップである「ロイヤル オーク」が発表されたのは1972年。その誕生40周年を記念して2012年にリリースされた派生モデルが「ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シン」である。
オクタゴンベゼルやビス留めを顕にしたデザインなど、ロイヤル オークのアイコニックな意匠を忠実に再現している。
初代ロイヤル オークと同じ39mmのケース径を維持しながら、厚さをわずか8.1mmと極薄にしていることも特徴だ。ダイアルのデザインや表面の仕上げも、より上品なものとなっている。
人気高騰によりプレミアモデルに
スタンダードなロイヤル オークと同様、ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シンもまた、近年人気が高まり、現在では入手困難なモデルである。モデルによっては、市場に登場した時点に比べ、数百万円値上がりしているものもある。
オリジナルモデルのデザインを忠実に復刻していることはもちろん、新品がブティックでしか入手できなかったことも、市場でプレミアム価格となっている大きな原因と考えられるだろう。
ロイヤル オークという、歴史に名を残すほどの名機をリバイバルしている点も、ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シンの価値を高めているポイントだ。シリアルナンバーによっては価格に大きな差が生まれている。
ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シンの特徴
ケース径やムーブメントといった初代ロイヤル オークの特徴が、そのままロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シンの特徴となっている。現代によみがえった魅力をチェックしよう。
日本人の体格に合う39mmケース
かつては、ケース径が40mmに達する時計は、大型時計にカテゴライズされていた。直径39mmケースの初代ロイヤル オークが「ジャンボ」と呼ばれていた理由でもある。
しかし、現在は直径40mmを超えるケース径の時計が主流となり、特に欧米では大型の時計を好む傾向がある。
一方、日本を含むアジアでは、比較的小さな時計に人気が集まりやすい。欧米人とアジア人で、手首のサイズが違うことも理由のひとつとされている。
ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シンのケースサイズ39mmは、日本人の体格にマッチした大きさである。快適で調和のとれた立体感を演出してくれるだろう。
自動巻きCal.2121を搭載
初代ロイヤル オークに搭載されていたCal.2121は、時計史に残る最高峰のムーブメントとして名高い。自動巻きでありながら薄型を実現し、エレガントなスポーツウォッチの創出に貢献した。
ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シンにも、同じCal.2121が組み込まれている。基本設計が完成してから数十年が経過した現在でも、現行の自動巻き機構でCal.2121に肩を並べられるものは数えるほどしかない。
コンプリケーションのベースとして最適であることや、高級機らしい複雑さを備えていることがCal.2121の特徴だ。オーデマ ピゲのアイコンともいえるムーブメントを搭載したこともまた、ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シンの大きな魅力のひとつである。
初期と後期でデザインが異なる
初代ロイヤル オークとほぼ同じ外観を持ったロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シンは、初期と後期でデザインに細かな違いが見られる。
6時位置に配されたAPロゴは、後期型の方がAとPの間隔が広く、形も変わっている。初期型に比べ、後期型はダイアルのタペストリーを増やしているのも特徴だ。
初期型はタペストリーの溝が深めで、比較的鮮やかな色合いを帯びている。一方、後期型は溝が浅く、色味が濃い印象である。