映画『キック・アス』などに出演するクロエ・グレース・モレッツが着用するエルメスやシャネルの腕時計は?

世界のセレブたちがどんな時計を着けているのか、ワンシーンを切り取り紹介する連載コラム「セレブウォッチ・ハンティング」。今回は2021年3月に日本公開となった映画、実写版「トムとジェリー」に出演するクロエ・グレース・モレッツと、彼女が着用するエルメスやシャネルの時計をご紹介。子役時代からキャリアを積み、女優としての実力はもとより、その卓越したファッションセンスでも幅広い世代から支持を得る彼女らしさが現れた選択だ。

沼本有佳子:文
Text by Yukaco Numamoto
2021年5月21日掲載記事

『キック・アス』でブレイクした女優クロエ・グレース・モレッツ

クロエ・グレース・モレッツ

Photogprah by Vera Anderson / Getty Images
1997年生まれの女優。2010年の「キック・アス」で大ブレイクを果たしたことは記憶に新しい。2021年3月に公開された実写版『トムとジェリー』にも出演。

 自身が主演を務めたホラー映画の金字塔『キャリー』(スティーブン・キング原作)のインタビュー時に、クロエ・グレース・モレッツが着用していたのはエルメスの「ケープコッド」だった。


長方形に正方形を重ね合わせたエルメス「ケープコッド」を着用

ケープコッド

エルメス「ケープコッド」のドゥブルトゥールレザーストラップモデル。鮮やかなオレンジのストラップが彼女のキャラクターにもマッチしている。

 ケープコッドは一見シンプルな時計だが、長方形のミドルケースに正方形の文字盤を組み合わせた独特のデザインを持つ。さまざまなシーンでファッションを楽しみたい女性にとって、マルタン・マルジェラによる二重巻きのストラップ「ドゥブルトゥール」が組み合わさった、デザイン性の高い同モデルは魅力的な時計と言える。

エルメス ケープコッド

エルメス「ケープコッド」
クォーツ。SS(縦29×横29mm)。3気圧防水。37万5100円(税込み)。


ファッショニスタらしくシャネルのJ12も愛用中

 モデルとしてファッション誌に出演することも多いクロエは、ゴージャスなレッドカーペットでフルレングスのドレススタイルを披露することが度々ある。その際は手元にアクセサリーをつけないことが多いのだが、カジュアルスタイルの時はこの限りではない。

クロエ・グレース・モレッツ

Photogprah by David Livingston / Getty Images
2020年3月のブラックベリーの新作発表会。この日クロエはリングの重ね着け、編み込まれたレザーブレスレットには長めのスタッズ、というハードなスタイルをブラックのワントーンコーディネートでまとめていた。ボーイッシュなコーディネートに足元はオープントゥのサンダルで女性らしさをプラスし、シャネルのスタイルに通じるものがある。

 時計もファッションの一部、という考えを持っているようで、シャネルのJ12をスタッズのブレスレットと重ね着けし、より個性的に合わせる姿を見てとれる。

J12

シャネルJ12。クロエが所持しているのは2000年から2008年まで製造された初期バージョンである。腕を下におろすと、少し手首にかかるほど余裕を持たせた状態で着けているところに着目したい。前述のケープゴットと共に、このルーズフィットがアクセサリーとしてのブレスレット感を強めているのだ。時計のブレスレットの緩さについては好みもあるが、1コマ余裕を持たせるぐらいにすると、こなれた雰囲気になるという実例ともいえるだろう。特にこういったユニセックスなデザインの時計を女性が着ける場合に、有効な着こなし技となり得る。


Apple Watchも着用

 ちなみに、ファッションスナップではApple Watchを着けている姿もキャッチされているが、その際にも何連にも重ねたリング、ブレスレットでボリューム感を持たせており、休日の外出でマネしたくなるスタイルだ。


自然体が魅力的なクロエ・グレース・モレッツのキャリア

 1997年生まれのクロエは2021年の現段階で24歳だ。163cmというアメリカ人(ちなみにドイツ系)にしては小柄なことと、キュートなルックスで日本でも人気が高い。10年の「キック・アス」(同名のコミックの実写化)で大ブレイクを果たし、同年公開の「モールス」では猟奇殺人を行う少女を演じた。

 友達とショッピングを楽しむのが大好き、というクロエはファッションスナップにも多数登場し、その自然体の魅力で人気を高めている。インスタグラムのフォロワー数は1700万を超え、SNSなどでもハッキリと自分の意見を表現する若きオピニオンリーダーである。

 そんな彼女は16歳の時に豊胸手術をしようかと悩んだことがあり(16歳の少女らしく、母親に反対されて考え直したというエピソードも微笑ましい)、容姿についてはコンプレックスを持っていたこともあるようだ。共演した俳優に太っている、と言われて涙を流したこともあると告白している。SNSに絡んでくるアンチコメントに真っ向から反論する姿も共感を呼んだこともある。

 女優はこうあるべき、モデルはこうあるべき、という時代から、自然体の美しさをアピールする方向へ変わりつつある現代において、自分自身が何を発信していくべきなのかを読む力を兼ね備えている。現代女性として地に足をつけたキャリアを確実に上っていっている感のあるクロエの今後の活躍に注目したい。


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