「ピアジェ ポロ スケルトン」コレクションにプレシャスゴールド&ダイヤモンドモデルの追加が発表

FEATUREWatchTime
2021.07.06

ピアジェは2016年に刷新された、1970年代のブームを映すメンズ向けのラグジュアリースポーツコレクション「ポロ」に、2021年初めに再びスポットライトを当て、ステンレススティールケース仕様の「ピアジェ ポロ スケルトン」モデルを投入した。それが2021年のポロ・コレクションにおける新しい方向性のヒントとなり、ピアジェはステンレススティールケースの後続としてウォッチズ&ワンダーズで4本のゴールドモデルを発表した。そのうち3本にはダイアモンドセッティングが施され、2本にはケースとムーブメントにフルパヴェが施されている。

Originally published on watchtime.com
Text by Mark Bernardo
2021年7月7日掲載記事

ピアジェ ポロ スケルトン

「ピアジェ ポロ スケルトン」
自動巻き(Cal.1200S1)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約44時間。18Kローズゴールドケース(直径42mm、厚さ6.5mm)。3気圧防水。519万2000円(税込み)。

極薄のシースルー仕様ムーブメントとジェムセッティングに見るピアジェの技術力

 ピアジェのその他のゴールドウォッチと同様に、シェイプ・イン・シェイプ構造のデザインによりラウンドケースの中にピロー型の文字盤開口部を備えるポロ スケルトンのケースも、ピアジェの自社内にあるゴールドの鋳造所で鍛造されている。シースルー仕様の極薄キャリバー1200S1も自社製であり、ムーブメントとケースに施されたジェムセッティングもすべて熟練した職人によって行われている。既存作のステンレススティールモデルと同様に、ケースの直径は現代的な42mmで、厚さはスリムな6.5mmとなっている。ジェムセッティングが施されていない18Kローズゴールドモデルでは、ムーブメントのブリッジと地板にダークブルーのカラーが与えられ、ケースの色調とエレガントなコントラストを描きながら、クイックチェンジシステムを備えたブルーのアリゲーターストラップとの調和を成している。

ポロ スケルトン

ムーブメントのブリッジと地板はダークブルーカラーが施されている。

ポロ スケルトン

シースルー仕様の極薄自社製キャリバー1200S1を採用。ムーブメントの中にオフセンターのマイクロローターを一体化させることで薄型化を実現。

 18Kホワイトゴールドモデルにおいて、ケースサイズとブルーを基調としたオープンワーク、クイックチェンジできるストラップという要素は同じだ。そこにジェムセッティングが施されたベゼルが備えられ、56個のブリリアントカットのダイヤモンドが組み込まれている。ウォッチズ&ワンダーズ開催中に行われたインタビューで、ピアジェのCEOシャビー・ノウリは、目を引く色の採用は、シースルー加工が施された自社製キャリバーの存在感を際立たせるための創造的な方法であると語った。「過去7年間で作り上げた12モデルのスケルトンモデルは、すべてゼロからのスタートでした。装飾が施されたもの、エングレービングが施されたもの、パヴェがあしらわれたもの、ダイヤモンドが配されたものなど、それぞれに異なったアプローチをしてきました。2021年は、カラーでアプローチしてみようと思いました。最初はステンレススティールのブルーまたはグレーで始めて、仕上げにも工夫を凝らし、よりシャープで現代的なものにしました」。

ポロ スケルトン

「ピアジェ ポロ スケルトン」
自動巻き(Cal.1200S1)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約44時間。18Kホワイトゴールドケース(直径42mm、厚さ6.5mm)。3気圧防水。699万6000円(税込み)。

 もちろん、ピアジェはその伝説的なジュエリー製作のノウハウを新モデルにも活かしている。ポロ スケルトンのハイジュエリーモデルは、ホワイトゴールド製のケースとフランジに148個のブリリアントカットダイヤモンドと132個のバゲットカットダイヤモンドがあしらわれており、ムーブメントの主要部品もゴールド製で、292個のブリリアントカットダイヤモンドと11個のブリリアントカットサファイアがあしらわれている。ジェムセッティングが施されていないバージョンと同様に、オフセンターのマイクロローターが採用され主ゼンマイの巻き上げを行うこちらの仕様はキャリバー1200D1であり、ピアジェによるとダイヤモンドセッティングが施されたスケルトンムーブメントとしては世界最薄であるとのことだ。ノウリはデザイナー、時計職人、ジュエラーたちによるクリエイティブチームの間で高度な調整が必要だと語る。「針やインデックスの重さ、メカニズムの複雑性、石の重さなどすべてが全体に対して影響を及ぼすのです。そのためすべての工程を社内で行うことにより、全体の工程に関わる全員が協調して仕事を進めることができます」。

ポロ スケルトン

「ピアジェ ポロ スケルトン」
自動巻き(Cal.1200D1)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約44時間。18Kホワイトゴールドケース(直径42mm、厚さ7.9mm)。3気圧防水。3586万円(税込み)。

1200Di

ダイヤモンドセッティングが施されたスケルトンムーブメントとしては世界最薄のキャリバー1200Di。

 ハイジュエリーモデルのケースの厚さは、ジェムセッティングのないモデルに比べてわずかに厚みのある7.99mmとなっており、ローズカットのダイヤモンドがリュウズに組み込まれている。グレーのアリゲーターストラップが組み合わされたホワイトゴールド製のクラスプには、6個のバゲットカットダイヤモンドがセッティングされている。バゲットカット184個、ブリリアントカット1258個、合計15.6カラットのダイヤモンドがパヴェセッティングされたホワイトゴールド製のブレスレットも用意されており、この上ない輝きを放っている。

ポロ スケルトン

「ピアジェ ポロ スケルトン」
自動巻き(Cal.1200D1)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約44時間。18Kホワイトゴールドケース(直径42mm、厚さ7.99mm)。3気圧防水。8404万円(税込み)。

 シースルー加工が施された腕時計は比較的現代的なものとして受け取られがちだが、ノウリによるとピアジェはそのスタイルを50年以上極めてきており、ジャズ界のレジェンド(であり、ピアジェ顧客であった)マイルス・デイビスも愛用者だったと指摘する。「ピアジェは常に時代の先を行き、あるいは時代にそぐわないことをしてきました。私たちは常に一般的ではないことを行ってきましたし、これからも行います。シースルー化は、極薄の要素とともに、常にブランドのスタイルコードのひとつです。私たちはこのふたつのコードを混ぜ合わせて、エレガントかつ着用感の高い時計を作ってきました」。ノウリは2021年の秋にも、更に革新的なモデルが発表されることを示唆している。


Contact info: ピアジェ コンタクトセンター Tel.0120-73-1874


2021年 ピアジェの新作時計まとめ

https://www.webchronos.net/features/63523/
ピアジェ「アルティプラノ」/時計にまつわるお名前事典

https://www.webchronos.net/features/59836/
ピアジェ「アルティプラノ アルティメートコンセプト」厚さ2ミリへの挑戦、ついに市販化へ


https://www.webchronos.net/features/43504/