「ドラゴン桜」主演の阿部寛がカンヌ国際映画祭で着けたブルガリの時計とは

世界のセレブたちがどんな時計を着けているのか、ワンシーンを切り取り紹介する連載コラム「セレブウォッチ・ハンティング」。今回はTBS「日曜劇場『ドラゴン桜』」で主演を務めた俳優・阿部寛のブルガリを紹介する。

沼本有佳子:文
Text by Yukaco Numamoto
2021年7月2日掲載記事


「ドランゴン桜」で再び主演を務めた阿部寛

阿部寛

Photograph by Clemens Bilan / Getty Images
2016年5月に第69回カンヌ国際映画祭で撮影された写真。革新的で大胆な作品群を奨励する「ある視点」部門(Prix Un Certain Regard)に是枝裕和監督の「海よりもまだ深く」が出品した際のものだ。少々意外ではあるが、阿部寛はこれがカンヌ国際映画祭初参加。喝采を浴び、感無量の表情を浮かべている。左より樹木希林、阿部寛、真木よう子、是枝裕和。

 6月27日に最終回を迎えたTBS「日曜劇場『ドラゴン桜』」。人気シリーズの16年ぶりの続編ということもあり、日曜日の夜が待ち遠しかった方も多いのではないだろうか。今回はそんなドラゴン桜で主役の桜木建二を演じた阿部寛が、2016年のカンヌ国際映画祭で着用したブルガリ「オクト オリジナーレ ウルトラネロ」を紹介する。


ブルガリ「オクト オリジナーレ ウルトラネロ」

オクト オリジナーレ

 阿部寛が着用しているのは、2016年にオクトシリーズの新作として発売されたブルガリ「オクト オリジナーレ ウルトラネロ」だ。カラーなどからDLC(ダイヤモンドライクカーボン)加工が施されたステンレススティールケースモデルだと推測できる。であれば、発売時期は第69回カンヌ国際映画祭の2カ月前。つまり、阿部寛は最新時計を着用しての晴れ舞台だったということになる。

 阿部寛と言えば、濃い顔立ちと189cmの高身長が特徴だ。その日本人離れした“濃い顔具合い”は、ブルガリの本拠地・ローマでもロケ撮影が行われた映画「テルマエ・ロマエ」の撮影時に、現地人から「すっかりなじんでいる」と言われるほど。そんな阿部寛らしく、イタリアブランドが手掛ける、日本人には若干大振りな41mm径ケースのオクト オリジナーレも難なく着けこなすことができている。

ジェラルド・ジェンタのDNAが感じられるオクト(八角形)フォルム

 1884年創業という長い歴史を誇るイタリアのハイジュエラー、ブルガリ。1970年代より本格的な時計製造を始めた同社は、80年初頭に時計製造会社「ブルガリ・タイム」を設立。2000年には「ジェラルド・ジェンタ」「ダニエル・ロート」を傘下におさめ、創業125周年を迎えた10年には初の自社製ムーブメントを携えて「ウォッチメーカー宣言」をした。

オクト オリジナーレ ウルトラネロ

Photograph by Eiichi Okuyama
ブルガリ「オクト オリジナーレ ウルトラネロ」
自動巻き(Cal.BVL193)。28石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。SS+DLCケース(41mm、厚さ10.6mm)。10気圧防水。

 オクトの初デビューは2012年である。パテック フィリップの「ノーチラス」やオーデマ ピゲの「ロイヤル オーク」のデザインで知られるジェラルド・ジェンタが04年に手掛けたモデルを元に、ファブリツィオ・ボナマッサ・スティリアーニが再デザインした。オクトは今やブルガリの時計を表現するアイコニックなコレクションだ。