2016年にブローバが発表した「カーブ」は、その極端な曲線を描くケースと、ケース形状に沿って湾曲した形状のムーブメントが画期的で注目を浴びた。5年後、ブローバはこのラウンドケースを再構築し、人間工学に基づいて設計された全く新しいトノー型のモデルをふたつのバリエーションで発表した。海外先行モデルであるが、日本での展開も期待したいモデルとして紹介する。
Text by Mark Bernardo
2021年7月13日掲載
湾曲したムーブメントが特長の「カーブ」のトノー型モデル
ブローバによると、新しい「カーブ」の形状は、スマートウォッチやフィットネス機器で普及している、エッジの効いた正方形や長方形のケースに影響を受けているとのことだ。両仕様とも、ケース素材はステンレススティールで、大きさは縦50mm×横41mmの迫力あるデザインとなっている。
ひとつは輝くイエローゴールドカラーで、同色のブレスレットとゴールドカラーダイアルを備えている。もうひとつは、ローズゴールドカラーにブラックを合わせたケースに、ブラウンダイアルとブラックアリゲーターのレザーストラップが組み合わせられている。既存作同様に、ケースは手首にぴったりと沿うようにカーブしている。文字盤は部分的にシースルー加工が施され、外周のミニッツトラック、横3つ目のサブダイアル、先端に蓄光処理が施された時分針を備えている。
ブローバ「カーブ」の最大の特徴は、ケースだけでなくムーブメントもカーブしていることだ。これは、ブローバの超高振動プレシジョン・キャリバーを、ケースの形状に合わせて湾曲させたものである。5本の針を備えるクロノグラフ・ムーブメントの振動数は262kHzで、一般的なクォーツムーブメントの8倍に相当する。このため標準的なクォーツウォッチのように秒針は1秒ごとに運針するのではなく、機械式時計のように継続的に文字盤上を滑るように移動していく。
またクォーツウォッチとしては珍しく、ケースバックはトランスパレント仕様となり、プレシジョン・ムーブメントの凹面が、ケースと同様にシームレスな形状に沿って鑑賞できるようになっている。参考価格は1150USドルから1295USドルだ。
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