2021年、スイスの時計メーカーMB&Fは「LM101」シリーズに技術的にもデザイン的にも若干の変更を加えた新作を投入した。18Kホワイトゴールドケースのパープルダイアルモデル、18Kレッドゴールドのロイヤルブルーダイアルモデル、そしてMB&Fでは珍しいステンレススティールケースを備えたスカイブルーダイアルモデルの3種類だ。
2021年8月5日掲載記事
直径40mmケースでバリエーションを拡大
Legacy Machine 101(レガシー・マシン101、LM101)シリーズは2014年に発表された。このシリーズは時計製造の遺産である機械式腕時計の基本に焦点を当てたものである。発表当時のMB&Fの社内エンジニアリングチームが初めて一貫して考案したムーブメントを搭載し、文字盤上では大ぶりなテンプやパワーリザーブ表示が目を引く。
2021年、MB&FはこのLM101に新作3モデルを追加した。18Kホワイトゴールドケースのパープルダイアルモデル、18Kレッドゴールドケースのロイヤルブルーダイアルモデル、そしてステンレススティールケースを伴ったスカイブルーダイアルモデルだ。
目にも鮮やかな色彩の文字盤を備え、技術的にも、美しさの点においてもアップグレードを果たした新しいLM101。外観においてはさらに、ベゼルと文字盤上から「Legacy Machine」の刻印が取り除かれた。これによりサブダイアルに表示される時間とパワーリザーブがひときわ目を引くようになった。
LM101のシグネチャーである、直径14mmの大きな「フライング」バランスホイール(テンワ)には、H.モーザーとのコラボレーションから生まれた二重ヒゲゼンマイが採用されている。ムーブメントはゴールドシャトン、ブルー加工した皿ねじを備える。コート・ド・ジュネーブ仕上げなど精密な仕上げは、カリ・ヴティライネンの手によるものだ。
大ぶりのテンワはツインアーチから吊り下げられている。このアーチは金属のブロックをフライス加工したもので、手作業で何時間も研磨することで、鏡のような光沢を生み出している。
純白の文字盤には、くっきりとコントラストをなすブルー加工を施した針で高い視認性が確保されている。
ゆるやかなドーム型を描く文字盤は「ストレッチトラッカー」により半透明の光沢を放つ。ストレッチトラッカーとは、ラッカーを幾重にも塗って加熱し、文字盤の表面全体にしっかりと広がる(ストレッチする)ようにした処理を指す言葉だ。
「MB&Fのラインナップにあるオロロジカルマシーンなどに比べると、LM101の販売本数は少なかったのですが、その需要は少しずつ増えてきました。また2019年に発表したLM101のパラジウムモデルの評価が高くて18本すべてが完売したことや、特に2020年にはH.モーザートのコラボレーションモデルが60本を数日間で完売させてきたことを心に留めてきました」と、MB&Fはリリースで今回のLM101の追加発表について説明した。
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