「毎日が金曜日」という休日前に訪れる高揚感をコンセプトに取り入れて時計作りを続けるセブンフライデーは、2012年にスイスのチューリヒで誕生した時計ブランドだ。スチール(Steel)、工場(Factory)、道具(Tool)、エンジン(Engine)、機械(Machine)、車輪(Wheel)といった、産業革命を想起させる要素をテーマにコレクションを展開している。今回紹介するのは、2017年に発表されたS(スチール)コレクションに、2021年6月から加わった「S2/01」だ。
テーマは、重化学工業の機械が活躍した第2次産業革命の世界観
「S2/01」は重化学工業の機械が活躍した第2次産業革命の世界観をテーマに、経年変化したバルブをモチーフに取り込んだデザインが特徴だ。文字盤はオープンワーク仕様となっており、搭載されるムーブメントの動きを見て取れる。時針はアンティークな真鍮の色味を帯び、分針はロジウムカラーとなっている。4時半位置に設置されたのはスモールセコンドで、3本のアームが1秒間隔で回転し続けている。コート・ド・ジュネーブ仕上げ、そしてサンドブラスト加工を施したメタリックな文字盤も、産業革命の影響を思い起こさせる。真鍮製のリングのアクセントも加わり、全体に往時の活気が漂っているようだ。
18世紀から19世紀にかけての第1次および第2次産業革命から現代のクリーンテック産業に至るまで、バルブはほとんどの産業で使われてきた。S2/01は、このバルブの重要性に敬意を払い、フォーカスしている。オープンワークのデザインは、バルブで最もよく知られている部品であるハンドホイールのモチーフを多用したものだ。
「Sコレクションを産業革命に基づいて再解釈した点が気に入っています」と語るのは、セブンフライデーのCEOで共同設立者のダン・ニーダーだ。「セブンフライデーの特徴であるモダンなスクエアボックスシェイプと、明確なヴィンテージ要素を組み合わせたデザインで、身に着ける人の2面性を表現しています。緻密な設計とシンプルなアプローチは、現代を生きる情熱を開放する道を示すアイデアです。ロジウムとアンティーク調の真鍮使いが第2次産業革命の世界観を強調して、産業革命の原動力となったバルブに対する称賛の気持ちを表しています。S2/01は、産業革命の影響を受けた誇りと進歩を例示する、注目すべき時計です」。
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