ショパールの「アルパイン イーグル」は2019年に登場した新鋭ながら、豊かな歴史が垣間見えるコレクションだ。特徴や魅力と併せて誕生した背景も知っておけば、購入の決め手を増やせるだろう。アルパイン イーグルが注目されている理由や歴史、おすすめモデルを紹介する。
ショパール「アルパイン イーグル」の歴史をひもとく
アルパイン イーグルは、名門ブランドのショパールが2019年に発表したモデルである。メゾン初のスポーツウォッチ「サンモリッツ」にインスパイアされて作られた。
2019年に誕生した新世代のラグスポ
アルパイン イーグルは、名門ブランドのショパールが2019年に発表したモデルである。メゾン初のラグスポ『サンモリッツ』にインスパイアされて作られた。
アルパイン イーグルは、近年高い人気を誇るラグジュアリースポーツウォッチのトレンドが的確に反映された時計である。洗練された伝統的ディテールの数々とスポーティーシックなスタイルが見事に融合している。
オーデマ ピゲの「ロイヤル オーク」やパテック フィリップの「ノーチラス」より入手しやすい価格も魅力だ。新しいラグスポの定番として、アルパイン イーグルは業界から大きな注目を集めている。
アルパイン イーグルが誕生した背景
アルパイン イーグルの誕生に大きく影響したサンモリッツは、1980年に発表された時計だ。メゾン初のスポーツウォッチであったと同時に、初めて手掛けたステンレススティール製のモデルでもあった。
ショパールの現共同社長カール-フリードリッヒ・ショイフレの、いわばデビュー作である。
ショパールにとって初のステンレススティール製モデルでもあったサンモリッツは人気を博し、数多くのバリエーションが作られた。他のさまざまなモデルが登場するまでの約10年間にわたり、ショパールの発展を支え続けた。
アルパイン イーグルの誕生は、ショイフレの息子であるカール-フリッツが、偶然にサンモリッツを見つけたことに端を発している。
デザインや着け心地に魅了されたカール-フリッツが父を説得した結果、サンモリッツのリバイバルモデルとも位置付けられるアルパイン イーグルが作られることになったのである。
アルパイン イーグルが注目されている理由
アルパイン イーグルが高く支持されている3つの理由を解説する。それぞれがモデルの人気を語る上で欠かせない要素だ。
独特の輝きを作り出す「ルーセント スティール A223」
アルパイン イーグルのケースとブレスレットには、ルーセント スティール A223と呼ばれる新しいステンレススティール合金が採用されている。4年もの歳月をかけて開発された、ショパールの独自素材だ。
ルーセント スティール A223は、一般的なステンレススティールに比べ約50%高い強度を誇るのみならず、不純物の混合が低いため、ゴールドに匹敵する輝きと光度を実現している。
また、他のステンレススティールよりアレルギーを誘発しにくいのも特徴で、肌の弱い人でも着用できる可能性が高い。
文字盤に刻まれたワシの虹彩「イーグルアイリス」
アルパイン イーグルの文字盤に刻まれた模様は、イーグルアイリスと呼ばれるパターンである。イーグル(ワシ)の瞳の虹彩をモチーフとして作られたものだ。
インスピレーションの源として、「自然以上のものはない」というメゾンのメッセージが込められている。
文字盤に施されたガルバニック加工(電解メッキ)によって独特の風合いを呈しているのが特徴だ。矢の形をした秒針もワシの羽を想起させる形状となっている。
高い精度を誇る自社製ムーブメント
アルパイン イーグルの各モデルには、メゾンの自社工房で開発された4種類のムーブメントが搭載されている。
いずれも、C.O.S.C.(スイス公式クロノメーター検定機関)に認定された高精度の自社製ムーブメントで、アルパイン イーグルにおける大きな魅力となっている。
各ムーブメントは直径や厚さが異なっており、時計のサイズに合ったものが搭載されている。アルパイン イーグルの裏蓋からはムーブメントの繊細な佇まいも鑑賞できるようになっている。
アルパイン イーグルの代表的なモデル
アルパイン イーグルはサイズバリエーションや複雑機構の搭載により、コレクションの幅を広げている。シリーズを代表する人気モデルを見ていこう。
ブルーダイアルが美しい「アルパイン イーグル ラージ Ref.298600-3001」
自動巻き(Cal.Chopard 01.01-C)。31石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。ルーセント スティール A223(直径41mm)。100m防水。165万円(税込み)。
「アルパイン イーグル ラージ(Ref.298600-3001)」は、ルーセント スティール A223が美しく映えるモデルである。定番色はアレッチブルーだが、ダイアルがベルニナグレーのタイプやローズゴールドとのコンビモデルも人気だ。
自社製自動巻きムーブメントCal.Chopard 01.01-Cが搭載されている。約60時間のパワーリザーブや毎時2万8800振動を誇る高性能ムーブメントだ。
上品さと男らしさを併せ持つ、高級感あふれる仕上がりが魅力的な1本に仕上がっている。コレクションの中でも群を抜いた人気モデルといえるだろう。
2021年に誕生した「アルパイン イーグル ケイデンス 8HF Ref.298600-3005」
自動巻き(Cal.Chopard 01.12-C)。28石。5万7600振動/時。パワーリザーブ約60時間。Ti(直径41mm)。100m防水。世界限定250本。239万8000円(税込み)。
250本のリミテッドエディションとして2021年に誕生したのが「アルパイン イーグル ケイデンス 8HF(Ref.298600-3005)」だ。高性能ムーブメントCal.Chopard 01.12-Cを搭載している。
手作業による緑青塗装が施されたヴァルスグレーカラーの文字盤には、メゾンにおける超高振動モデルの象徴である、アロー型のロゴが刻印されている。
ケース素材のチタンはステンレススティールに比べて、約30%軽量化され、軽快な装着感が堪能できる。
44mmケースが表現する力強さ「アルパイン イーグル XL クロノ Ref.298609-3002」
自動巻き(Cal.Chopard 03.05-C)。45石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。ルーセント スティール A223(直径44mm)。100m防水。242万円(税込み)。
「アルパイン イーグル XL クロノ(Ref.298609-3002)」はシリーズ初のフライバック機能を搭載したクロノグラフモデルだ。44mmケースの力強いフォルムが、アルパイン イーグルにさらなるスポーティーな雰囲気を与えている。
フライバック機能とは、クロノグラフの動きを止めずに計測をリスタートできる機能である。クロノグラフの中でも上位機構とされ、製造には高い技術力が要求される。
搭載するのは約60時間のパワーリザーブを実現する自社製のクロノグラフムーブメントCal.Chopard 03.05-C。ショパールが誇るエレガントなデザインに加え、実用性も備わった1本だ。
高貴さを持つラグスポ「アルパイン イーグル」
アルパイン イーグルはショパールから2019年に誕生した、高貴さを備えた新世代のラグスポである。往年の人気モデル「サンモリッツ」から着想を得て開発された。
独自に開発した素材の採用や文字盤のデザイン、高精度の自社製ムーブメントが、モデルを特徴付ける主な要素だ。特徴や魅力を知り、購入を検討する際の参考にしよう。
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