「チューダー ロイヤル」はチューダーのエントリークラスモデルの中でも、特に注目を集めているコレクションだ。スポーティーでありながら古典的なデザインを備え、そのギャップも魅力として扱われている。チューダー ロイヤルの特徴と魅力、評価される理由を見ていこう。
チューダーの次世代モデル「チューダー ロイヤル」とは?
2020年にチューダーの新作として登場した「チューダー ロイヤル」とは、どのような時計なのだろうか。まずは「チューダー ロイヤル」の概要や大まかな特徴を把握しておこう。
1950年代のモデル名を冠した新定番
チューダーはロレックスの創業者であるハンス・ウイルスドルフ(1881~1960年)が、ロレックスの品質を世に広めるために設立したブランドである。チューダーは高い品質と良心的な価格により徐々に評価を高め、現在は一大ブランドとして確固たる地位を築いている。
2020年に発表されたチューダーの「チューダー ロイヤル」は、もともとアジアの一部地域限定で発売されていたモデルだ。チューダーの時計に初めて「ロイヤル」と名付けられたのは、1950年代のことである。
「類まれなる品質」を意味する名を復活させ、チューダーの新定番として誕生させたのだ。ロレックスとは異なる独自路線を歩んできたチューダーらしさを、余すところなく体現したモデルである。
スポーティーかつ古典的なディティールが特徴
スポーティーな意匠を持ちながらも古典的なデザイン性を備えている点が、「チューダー ロイヤル」の大きな特徴だ。1970年代に流行した“ラグスポ”のテイストを醸し出している。
特に目を引く部分として、ベゼルとブレスレットが挙げられるだろう。交互に加工された立体感のあるノッチドベゼルは、エンジンターンドベゼルを彷彿とさせる。
ケース一体型の5列ブレスレットは、ドレッシーとスポーティー、どちらの雰囲気も持ち合わせる凝った作りだ。幅広い層の時計好きを魅了するモデルと言えるだろう。
高い評価を得る「チューダー ロイヤル」の特徴
「チューダー ロイヤル」の魅力は、細部に至るまでの妥協なき作り込みにより生み出されている。チューダー ロイヤルならではの特徴をひとつずつ見ていこう。
ノッチドベゼルの美しさ
チューダー ロイヤルのデザインでまず目を引くのが、固定式のノッチドベゼルだ。立体的で美しいデザインは、シリーズに共通したディティールとなっている。
ポリッシュ仕上げとオルタネイティングカットが交互に施され、ドレッシーな印象を強めている。
チューダーの歴史の中でもカットが極めて美しいベゼルは、個性のひとつとなっている部分だ。チューダーらしさを体現している要素と言えるだろう。
文字盤の豊富なバリエーション
多彩なバリエーションの文字盤が用意されているのも、チューダー ロイヤルが持つ魅力のひとつである。豊富なダイアルカラーの中から選べるのが魅力だ。
ブルー、ブラック、シルバー、シャンパンカラーのそれぞれが、光を美しく反射して優美な雰囲気を作り出している。
マザー・オブ・パールのダイアルにダイヤモンドをセッティングした、フェミニンなデザインのダイアルも存在する。ローマ数字のインデックスがシックな雰囲気を醸し出すタイプも選択肢のひとつだ。
一体型ブレスレットの快適な着用感
チューダー ロイヤルの大きな特徴のひとつに、ケースとひと続きになった5列リンクのブレスレットが挙げられる。
ふたつのポリッシュ仕上げパーツを挟むように3つのサテン仕上げリンクを組み合わせ、快適な装着感を実現するために表面と角を滑らかに仕上げている。
手首の快適さを損なわないよう、エッジに処理を施している工夫も特徴的だ。素材の組み合わせは2パターンが用意されているため、幅広い好みの傾向に応えられるだろう。
一体型の5列ブレスレットは、1973年に初めてチューダーに採用された。デザイン性と着用感を両立したブレスレットは、チューダー ロイヤルを特徴付ける大きな魅力となっている。