9000円から数百万円まで! ISHIDA新宿に見る、時計専門店の奥深さ

FEATUREその他
2021.12.17
PR:ベスト販売

2021年に全面改装されたISHIDA新宿。ビルまるごと時計専門店という構成はそのままに、より間口を広げ、専門性を高めた結果、定番に限らず、ユニークなモデルを見つけやすくなった。初心者に優しく、ディープなコレクターも刺激する。そんな新しいISHIDA新宿の全容を見ていこう。同価格帯で複数のブランドを比較できるのは、ブティックにはない、専門店ならではの面白さだ。

ISHIDA新宿

ISHIDA新宿
〒160-0022 東京都新宿区新宿3-17-12
TEL:03-5360-6800
営業時間 平日 12:00~20:00/土日祝 11:00~20:00
三田村優:写真
Photographs by Yu Mitamura
広田雅将(クロノス日本版):取材・文
Text by Masayuki Hirota(Chronos-Japan)


新生ISHIDA新宿を象徴する、誰でも気軽に入れる1階

ISHIDA新宿 ピアジェ売り場

エントランスから入ってすぐ右手にはピアジェのブースが広がる。時計好きには薄型時計のメーカーとして知られるピアジェ。しかし、ジュエリーもかなり魅力的だ。彼女や奥さんを連れて行くもよし、彼氏や夫を誘って行くもよし、だ。

 リニューアルした新生ISHIDA新宿の1階フロアは、窓を大きく取り、壁を省いたレイアウトにより、店はかなり広くなった印象を受ける。置かれているのは、パネライ、オメガ、ピアジェ、そしてモンブランとボーム&メルシエだ。また、時計に限らず、ピアジェのジュエリーやモンブランの万年筆をそろえているのも特徴のひとつだ。ブティックに入りづらいという人も、この設えならば気軽に見ることができる。

ISHIDA新宿 1階

1階フロア入り口正面にはパネライ、左手にはオメガのコーナーが配置される。ピアジェ含め3ブランドが向き合うような配置は、壁を設けないISHIDA新宿ならでは。

 1階で目を引いたのは、オメガ「スピードマスター」の3本並び。Cal.1861のヘサライト風防、Cal.3861のヘサライト風防とサファイアクリスタル風防が並んでいる。「1階は定番モデルが売れますし、新規のお客様も多いです。でも、変わったものもないと面白くないでしょう?」とは1階のフロアマネージャーである、三枝淳仁さんのコメントだ。Mr.パネライと称される彼がフロアマネージャーを務めるだけあって、パネライブースには、なんと8デイズの2本セットが鎮座している。

1階フロアマネージャー 三枝淳仁さんが選ぶザ・王道2本

ポロ スケルトン

ピアジェ「ポロ スケルトン」
スポーティーなデザインを持つポロをスケルトン化したモデル。巧みなムーブメントの抜き方は、薄型時計に習熟したピアジェの得意とするところだ。インターチェンジャブルストラップを採用したSSモデルは汎用性も高い。自動巻き(Cal.1200S1)。25石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約44時間。18KRG(直径42mm、厚さ6.5mm)。3気圧防水。536万8000円(税込み)。

スピードマスター クロノスコープ

オメガ「スピードマスター クロノスコープ」
ここ数年、外装に注力するオメガ。それを象徴するのが、1940年代のデザインを巧みに盛り込んだ本作だ。文字盤中心に置かれたパルスメーターとタキメーターの精密な印字も忠実に再現してみせた。1万5000ガウス耐磁のマスター クロノメーターを採用する。自動巻き(Cal.9908)。44石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約60時間。SS(直径43mm)。5気圧防水。102万3000円(税込み)。

広田雅将が選ぶ1階のお勧めはパネライのレアセット

ルミノール エイトデイズ セット

パネライ「ルミノール エイトデイズ セット」
2016年に500セットのみ製造されたスペシャルエディション。ケースには、プレヴァンドーム時代以前に作られたモデルから着想を得た時計がふたつ収められている。それぞれ「ルミノール ブラックシール」のレフティと、1996年のホワイト文字盤を復刻したモデルだ。スペックはいずれも手巻き(Cal.P.5000)。21石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約192時間。SS(直径44mm)。300m防水。251万9000円(税込み)。

1階 フロアマップ

新宿ISHIDA 1階フロアマップ


ミドルレンジの定番モデルがずらりと並ぶ2階

ISHIDA新宿 ブライトリング

2階フロアで最も目を引くブライトリングのコーナー。時計のみならず、細かなディスプレイによってブランドの世界観を見事に表現している。壁を設けずとも、コーナーごとにそのブランドの色を分けられる好例だ。

 2階には、スポーツモデルがメインのブランドがそろう。ベル&ロス、タグ・ホイヤー、ロンジン、ブライトリングなどである。20代から60代まで顧客の層が広いこのフロアは、もちろん、今注目のラグジュアリースポーツウォッチも豊富だ。ブレスレット付きのベル&ロス「BR05」が9本も並ぶ店は、ISHIDA新宿ぐらいだろう。フロアマネージャーの森裕二さんは「若い人に受けているのはロンジンやクラシックなタグ・ホイヤー カレラ」と語る。

ISHIDA新宿 2階

階段を上がって正面を向くと、ベル&ロスやタグ・ホイヤーなど、ミドルレンジのスポーツウォッチブランドが目に飛び込む2階。また、エレベーター前には専門店でないとなかなかお目にかかれないゴリラやエベラールも展示される。

「若い人たちは、分かりやすいスポーツウォッチよりも、クラシックなモデルを好む傾向がありますね」。なるほど、ロンジンブースでは、スポーツモデルよりもクラシカルなモデルが集められる。面白いのは、ジャック・ホイヤーの88歳を記念した「カレラ クロノグラフ ジャック・ホイヤー バースデーリミテッドエディション」。ISHIDA新宿は、タグ・ホイヤーのブティックである「ギャラリー」扱いなので、こういった希少なモデルを見ることができる。

2階フロアマネージャー 森裕二さんが選ぶ“ひねり”の効いた定番2本

クロノマット B01 42 ジャパン エディション

ブライトリング「クロノマット B01 42 ジャパン エディション」
全面的にモデルチェンジされたクロノマット。赤の差し色を抑えたジャパン エディションは、クロノマットのツール感がより強調される。新しいルーローブレスレットは一見シンプルながら、かなり複雑な構成を持つ。装着感も優れている。自動巻き(Cal.01)。47石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約70時間。SS(直径42mm、厚さ15.1mm)。200m防水。97万9000円(税込み)。

カレラ クロノグラフ ジャック・ホイヤー バースデーリミテッドエディション

タグ・ホイヤー「カレラ クロノグラフ ジャック・ホイヤー バースデーリミテッドエディション」
ブランド創設者の曾孫であり、現在は名誉顧問を務めるジャック・ホイヤー。彼の88歳のバースデーを記念したのが本作だ。彼のデザインした、1964年のファーストカレラを思わせるようなデザインが強調される。またローターにはジャック・ホイヤーのモットーである「時は止まらない、そして私たちも」を意味する英文が刻まれる。自動巻き(Cal.ホイヤー02)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。18KRG(直径42mm)。100m防水。世界限定188本。218万3500円(税込み)。

広田雅将が選ぶ、2階のお勧めは世界的に大人気のロンジン

マスターコレクション ムーンフェイズ

ロンジン「マスターコレクション ムーンフェイズ」
地味にベーシックの底上げを図るロンジン。ISHIDA新宿で売れているのは、マスターコレクションだ。薄いケースに長いパワーリザーブ、シリコンヒゲゼンマイと、ベーシックウォッチとして望ましいスペックで武装している。自動巻き(Cal.L899)。21石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約72時間。SS(直径42mm、厚さ11.2mm)。30m防水。30万6900円(税込み)。

2階 フロアマップ

新宿ISHIDA 2階フロアマップ