1993年にオメガ「シーマスター プロフェッショナル 300」が登場して以来、文字盤に波模様を施した腕時計の人気は高まるばかりである。ここでは最近のコレクションの中から、魅力的な波模様を備えた腕時計7本を紹介する。
Text by Alexander Krupp
2021年12月22日掲載記事
ティソ「ティソ シースター 2000 プロフェッショナル」
ティソの大ぶりで堅牢なダイバーズウォッチ「ティソ シースター 2000 プロフェッショナル」は60気圧(=2000ft)の防水性能を備え、文字盤には大きくうねる海面を思わせる独特な波模様があしらわれている。まるで深海へと潜水していくかのごとく外周に向かって深みを帯びていくグラデーションの文字盤により、アワーマーカーは水面を滑るように進むサーファーやヨットの姿を思い起こさせる。文字盤の色は、ウルトラマリンブルー、ノルディックブルー、ダークストーミーグレーの3色展開だ。ケースには飽和潜水用のヘリウムエスケープバルブが搭載されている。
ブレゲ「マリーン 5517」
2017年に大規模なリニューアルを行って以降、航海用クロノメーターにインスパイアされたデザインを維持し続けるマリーンはラグジュアリーかつスポーティーな要素を兼ね備えている。「マリーン 5517」にはローマンインデックス、100mの防水性能、ブレゲ針など、コレクションを代表する特徴が搭載されている。
ボーム&メルシエ「リビエラ」
1973年に創作されたボーム&メルシエの「リビエラ」ウォッチが2021年によみがえった。山と海をイメージしたスタイルはフレンチ・リビエラのライフスタイルにインスパイアされたもので、カジュアルかつエレガントな要素を合わせ持っている。文字盤の波模様は部分的に立体構造となっており、軽快な雰囲気を高めている。ダイバーズウォッチではないが、100mの防水性は船旅やカイトサーフィン、プールサイドでのくつろぎのひとときを過ごすには十分である。
ミドー「オーシャンスター200C」
グリーンダイアルとダイバーズウォッチという近年の時計業界での人気要素を組み合わせた「オーシャンスター200C」。文字盤には波紋のようなテクスチャーが施されている。モデル名にある数字は防水性能(メートル)を表す。そして"C"は新たに採用されたセラミックスベゼルを意味し、サファイアクリスタルと合わせて文字盤を傷から守る。波模様はステンレススティール製ケースバックにもあしらわれ、ヒトデの浮き彫りとともに注目を集める。
セイコー「プロスペックス Save the Ocean Special Edition SBDY027」
セイコーで人気の「Save the Ocean」シリーズのSBDY027、愛称「キング タートル」は、2020年に登場し、セラミック製のベゼルと大きなサイクロプスレンズを備えている。文字盤はホオジロザメをテーマにしてデザインされ、この美しい生物への保護と理解を求めている(8時位置近くにはサメの背びれが隠されている)。
オリス「オリス アクイスプロデイト キャリバー400」
文字盤に施された繊細な波模様は、オリスが使い勝手のよいこのプロフェッショナルダイバーズウォッチに付け加えた唯一の遊び心であろう。これ以外のすべての要素は厳格に機能的である。着用者が逆回転防止ベゼルを調整後ロックすることができ、ダイビング中の潜水残時間を正確に確保するオリス特許取得のローテーションセーフティシステムや、暗所でも視認性を保つベゼルのミニッツスケール、そしてカジュアルダイビングで到達する深度をはるかに超えた100気圧防水の高い防水機能などである。さらに、迅速に長さ調節ができるよう考え抜かれたブレスレットのクイックエクステンション機構や、ロングパワーリザーブを実現したキャリバーオリス400の搭載などもある。
タグ・ホイヤー「アクアレーサー プロフェッショナル 300」
新型アクアレーサーの直径43mmバージョンには文字盤に直線的な横溝が施されているが、ここで紹介する36mmバージョンはより遊び心にあふれている。波模様は非常に柔らかな曲線を誇り、まるでさりげなく敷かれた布のような印象を与える。300m防水、グリーンとブルーに浮かび上がる蓄光素材の採用、クイックエクステンション機構を搭載したフォールディングクラスプなどの特徴を他のアクアレーサーと同様に担保している。
https://www.webchronos.net/features/73759/
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