『クロノス日本版』の編集部員3人が話題モデルをインプレッションし、語り合う連載。今回は、副編集長の鈴木幸也、ほそやんこと細田雄人、そして新人の土井康希の3人で、シチズン「プロマスター メカニカル ダイバー200m」を好き勝手に論評する。
Photographs by Masanori Yoshie
阿形美子:文
Text by Yoshiko Agata
2021年12月30日公開記事
第2種耐磁をクリアした新たな自社製ムーブメントを搭載したメカニカル ダイバー。立体感を強調した強インパクトなデザインながら、スーパーチタニウム™により付け心地は実に軽やか。自動巻き(Cal.9051)。24石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。スーパーチタニウム™(直径46mm、厚さ15.3mm)。200m潜水用防水。13万2000円(税込み)。
新たな自社製メカニカルムーブメントを搭載したダイバーズ
細田プロマスターはシチズンのプロフェッショナルウォッチ。「マリン」「ランド」「スカイ」と3つの分野でコレクションが展開されていますが、今回は新作の自動巻きムーブメントCal.9051を搭載した「メカニカル ダイバー200m」をレビューします。
鈴木これはダイバーズだから視認性が凄く良いし、何よりデザインがカッコいいね。
土井僕もパッと見で凄く引かれました。ベゼルもこれまでにないデザインです。側面も数字も立体的で、凝った仕上げです。
鈴木よく出来ているよね。チタン製で軽いから、普通に街中でも着けられる。
細田厚みは15.3mmもありますが、びっくりするほど軽いですよね。
鈴木そう。厚みは仕方ないけど、重さに関しては全然気にならなかったです。
土井ひとつマイナスを挙げるとしたら、ベゼルの数字がやや見づらいこと。立体ですが色が付いているわけではないので。
細田そうですね。夜光マーカーが付いているから始点は分かるけど、水の中で数字まではっきり読めるか……? ダイビング時は手袋もしますから、なぞって見るわけにもいかないだろうし。
鈴木水中だと地上よりも立体感があいまいになるので、確かにベゼルの表示は改善の余地がありそう。ただ、水中では色味も分かりにくくなるから、あえて色を付けなかったのかもしれないけど。
細田数字にも蓄光が塗られている方が見やすいのでしょうけど、もしかしたら潜ると意外と読めるかもしれないので、今度潜って確かめてきますか(笑)。
ウレタンストラップにも工夫アリ
細田そういえば、皆さんはどこに着けました? ケース厚がありますが普通に袖口か、袖の上からか。
土井僕は残暑の頃に着けたので、半袖で直に着けていました。
鈴木僕も普通に着けたよ。
細田僕は登山の時に着けてみたんですけど、長袖の上から巻けて便利でした。もし何かあった時でも衝撃にも強いし、逆回転防止ベゼルが休憩所から何分登ったかを計るのに役に立ちました。本来の用途と真逆ですけど、山登り時計として凄く良かったです(笑)。
鈴木ダイバーズとしてのスペックは本格的なんだけど、丘ダイバーズとして日常使いにもバランスが良いよね。
細田ただ、ストラップで一点気になったことがありまして。セーフティーのためにストラップの先端が分厚くなっているんですけど、袖の上から巻こうとすると長さがギリギリになるので結構大変でした。着けてから外れないという意味では、優れているとは思うんですけど。
鈴木ストラップの蛇腹がもう少し多くて伸縮性があったら、より着けやすいとは思います。あ、でも延長ストラップが付属するみたいだよ。ウエットスーツの上から着ける時には、こちらに替えた方が良さそうです。