英国にルーツを持つ時計ブランド、アーノルド&サン。スイス時計中心の地であるラ・ショー・ド・フォンに工房を置き、デザインから、ムーブメント製造、時計の組み立てまで一貫して自社で行っている。そんなアーノルド&サンから2022年の新作として、シースルー仕様のネビュラコレクションからブルーカラーバージョンが発表された。直径41.5mmのケースには新設計の手巻きキャリバーを搭載している。
Text by MONTRES DE LUXE
2022年3月29日掲載記事
厚さわずか4mmの新型ムーブメントを採用
アーノルド&サンの時計の中で、シンメトリーな構造美を特徴としているのが「ネビュラ」コレクションだ。ネビュラ(星雲)という名前は宇宙空間にある塵とガスの巨大な雲にちなんだものである。星雲には、超新星など死にゆく星の爆発によって放出されたガスや塵が起源となるものがあり、また新しい星が形成されつつある領域である星雲もある。
アーノルド&サンの「ネビュラ」はオープンワークの構造が特徴だ。文字盤側には中心から外周に向かって放射状に広がる7つのブリッジが配され、ほぼ完全な左右対称をなし、炸裂する星のような印象を与えている。
新作「ネビュラ41.5 スチール」はネビュラの直径41.50mm、厚さ8.73mmのケースを採用している。オリジナルモデルは直径38mm、厚さ8.91mmであるため、やや大きくなり、そして薄型になった。ディテールにも新しい要素が見られる。防水性能は30mを維持している。
搭載されるキャリバーA&S5201は、本作で初めて搭載される新設計ムーブメントだ。伝統的な形状のブリッジはジョン・アーノルドのクロノメーターを想起させ、オープンワークによって軽やかさを強調している。
ムーブメントには新しいブルーカラーだけでなく、いくつかの進化が加えられている。ブリッジにはパラジウム処理が施され、その輝きはステンレススティールケースと調和している。地板、香箱蓋、文字盤のインナーベゼルには、ブルーのPVD加工が施された。テンプには歯車列と合わせるようにロジウムメッキが施され、反対側に配置されたスモールセコンドと調和している。波打つような形状の地板には、サンレイ仕上げに近い表面処理「レイヨン・ド・ラ・グロワール(和訳すると「栄光の日差し」)」が施されている。
パワーリザーブは約90時間を保持し、3日半ごとに手で巻き上げるだけで事足りる。
男性的でスポーツシックなこの新作には、3連のステンレススティール製ブレスレット、または、編み込みのような外観が特徴のラバーストラップが組み合わされる。
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